権助の冒険

ノンセクションでぼちぼちと。

白い巨塔

2010-08-05 12:19:47 | 映画

昨日BSで山本薩男特集の邦画「白い巨塔」を見た。
この話は何度かTVドラマされていて、最近では唐沢何某とかというタレントが「財前」を演じている。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=160924
1966年(昭和41年製作)のこのモノクロ映画はまっこと良く出来ていて、TVドラマの様な安手な演出や演技が無い、またこちらの田宮二郎の方が断然映画俳優らしくて力強い。
原作も読んだが、この映画なら両方楽しめる。大体が原作と比較して良いの悪いのと議論したくなるが、これは別物といえる。
山本薩男監督というのは、「戦争と人間」で強烈な左翼思想の映像作家との思い込みがあったが、映画監督としての力量もたいしたもんだ。

今週は、「金環食」「不毛地帯」と山崎豊子原作の邦画につきあっていて良い出会いした気分になっている。こういう良質の古い邦画に接すると、内容的に昨今のTVドラマを凌駕していることを再認識する。
また映画はTVに押されて斜陽化したとの認識が広くあるが、実態は良い映画が作れなくなって衰退したのだろう。タレントの顔見世興行で集客する邦画界は、そろそろ本質に目覚めて欲しいもんだ。

黒澤明、小林正樹、岡本喜八、ここら辺の邦画監督はリバイバルとかTV放映でしか知らないが、二千円位の木戸銭を払っても損の無い邦画を作っている。

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