もう二十年以上も前のこと。
ちょうど息子が小学校でその運動会の徒競走で我を忘れて応援した時にふと思った事、これが「無法松の一生」のあのシーンか、このこと。
この映画はTV放送されたものをやはり物心がついて観たもので、件のシーンは、思いを寄せる女性(未亡人)の息子が運動会の徒競走で走っている時に松のおっさんが「ボン!!」とか叫んで夢中になって伴走するシーン。
さて、その映画を特定すると、モノクロだったことや記憶から坂東妻三郎のでているこれではないかと思われる、1943年の映画だから随分と古い映画。
これも記憶頼りなので少々自信が無いが、映画は主人公(松五郎)の遺品整理のシーンではじまり、車を引くシーンを時間経過に見立てて、様々なエピソードが展開する結構面白い映画だったと思う、少なくともかなり印象に残った作品である。
今ネットで調べると、三船敏郎主演の作品しか見つからないので、さすがに1943年(戦前)製作のこの作品はネタ枯れ状態かも知れない。
運動会で連想されるのがこの映画というのも妙な話だが、子を思う親心を見事に演出したシーンだと、子を持つ親になって初めて分かった次第、落語「寿限無」 の面白さも、子を持って初めてその神髄がわかる話。
やはり名作というのはくすぐり所が違う。
さて自分の運動会の思い出と言うとそこそこ足が速かったので結構楽しんだ方だと思うが、やはり息子や娘の運動会でビデオカメラを回している方が圧倒的に面白かった様に思う。
よくあるお昼の弁当タイムもそれなりに楽しかったが。