権助の冒険

ノンセクションでぼちぼちと。

映画「顔のないヒトラーたち」

2015-10-13 22:05:27 | 映画

久々に封切映画「顔のないヒトラーたち」を鑑賞、お金を払う価値が充分にあった。
  
ドイツ映画はあまり見る機会が無いけれども、 たまに見るとこの様な秀作に当たる。
トンネル」「ヒトラー最後に12日間」そしてこれ。(TV放映で観た「マーサの幸せレシピ」も良かった。)
この映画を一言でいうと、ドイツ人がドイツ人のためのナチス告発物語、それも世間がかなり邪魔をするから面白い。
しかし実話を元にしたこの映画、見事なまでに緊張感があって持続して、ドンパチやはでな活劇も無い、誠に見ごたえのある映画だった。 
「1958年、フランクフルト。西ドイツは経済復興に沸き、人々の頭からはナチスの蛮行の記憶は急速に薄れつつあった。そんな中、ジャーナリストのグニルカが元ナチス親衛隊員の男が小学校の教師をしている事実を突き止める。しかし検察庁に掛け合っても、誰もが見て見ぬふり。ただ一人、駆け出しの検事ヨハンだけが興味を示し、グニルカとともに調査を開始する。やがて、アウシュヴィッツで残虐な行為に関わっていた多くの元親衛隊員が、何ら罪に問われることなく平然と社会に溶け込み、ごく普通の一般市民として生活している驚き事実が浮かび上がってくる。しかしいまや、国民の多くはそのことを蒸し返したいとは思っていなかった。そんな“嘘と沈黙の迷宮”に真正面から手を付けようとするヨハンには、想像以上の抵抗と妨害が待っていた。それでも事実から目を背けることなく、収容所の実態を徹底的に調べ上げていくヨハンだったが…。」
 

こういう名作はひっそりと単館上映こそがふさわしい。
そして我が国では残念なことに「自虐的史観」なる言葉であの戦争を総括出来ないでいる。 

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