(前の記事からの続き)
ウィスコンシン州のロースクールで、
無実の囚人を 救おうという活動があります。
弁護士資格を持つ教授と 学生たちのこの活動は、
「 無実プロジェクト 」と言われます。
23年前、 ピザ店の店員を 強姦殺人したとして、
クリストファー・オチョアさんは 終身刑に処せられました。
警察の強引な取り調べで、 当時二十歳そこそこの オチョアさんは恐くなり、
自白してしまったのです。
オチョアさんは 刑務所から無実プロジェクトに 手紙を送りました。
学生たちは 被害者の体に付いた DNAから、
別の事件で逮捕されている 真犯人を割り出したのです。
防犯カメラの映像を より高度に解析できるようになったため、
真犯人が分かった ケースもあります。
それを導く NASAの技術を 見つけてきたのも学生でした。
学生は 教育の一環として 活動をしています。
つまり 刑務所の受刑者は、 無実プロジェクトに 無料で依頼できます。
受刑者の多くはお金がなく、 優秀な弁護士を雇えないのです。
この無実プロジェクトは 11年間で10人の 冤罪者を救い出しました。
同様の活動をしている大学は、 全米で152に上るそうです。
(次の記事に続く)
〔 「報道特集NEXT」 より 〕