(前の記事からの続き)
そもそも冤罪は、 警察による 洗脳のような取り調べによって 起こります。
1993年、 ゴーガーさんは 両親を殺害した疑いで、
18時間連続の執拗な 取り調べを受けました。
ゴーガーさんは、 大変なことをして その記憶をなくしたのかもしれない
と思い、身に覚えのない 自白してしまいます。
両親が亡くなって 混乱している最中で、 誘導に乗ってしまったのです。
陪審員は 最初の自白を下に 有罪の判定をしました。
密室での取り調べが 冤罪の温床になっているとして、
全過程の録画・ 可視化が アメリカでは進んでいます。
全録画がなければ 自白を証拠として認めません。
警察も、 供述が裁判で 覆されにくくなると、 おおむね肯定的です。
因みにイリノイ州で、 全米に先がけて 録画の立法化に 尽力したのは、
州選出の上院議員だった バラク・オバマ氏です。
ノースウェスタン大学の ドリズィン教授は、
死刑があり得る 重大犯罪こそ 取り調べの圧力が強まり、
ウソの自白が 起きやすいと指摘します。
記録に残る ウソの自白の大半が、 殺人関連だそうです。
教授は 日本の 「名張毒ぶどう酒事件」 についても、
最高裁に 意見書を提出しています。
捜査段階で自白し、 後に無罪を主張した 奥西勝死刑囚。
裁判所は 再審を拒んでおり、 その理由は、
自分に不利な自白など するはずがないというものです。
しかし、 5月14日の記事でも 分かるように、
虚偽自白が無理矢理 引き出されているのが現実です。
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/58779610.html
奥村被告は、 事件で 自分の愛する妻と 愛人を失って、 動揺していました。
そういう人は ウソの自白をしやすいといいます。
日本の裁判員にも、 調書を鵜呑みにしないようにと 忠告しています。
(次の記事に続く)
〔 「報道特集NEXT」 より 〕