退院後2ヶ月と4日が過ぎました。もう手術痕が突っ張る感じも殆どなくなり、自分の感覚では胸骨もしっかりとくっ付いていると感じています。仕事中でももう殆ど何も意識せずに動くことができます。
やっとこの日が来ました。病院で術中ビデオを頂いてから、胸の痛みがなくなったら鑑賞しようと決めていました。
家内に話すと、一緒に見ようと言ってくれました。私は結構ドキドキものですが、女性の方が平気で見れるのでしょうか?2時間以上に渡って鑑賞いたしました。
印象はと言うと、兎に角私の心臓はデカイと言うことです。胸骨が開かれ、目に飛び込んできたのはどてっと横たわる、肝臓か?と思えるほどの物体でした。鼓動していますが、心臓の隣にあるために心臓の鼓動に呼応して揺れているのかと思いました。心臓はその下に隠れているのかな・・・と思ったほどです。奥山先生の手と比べても兎に角でかかったです。普通はジャンケンのグーぐらいの大きさでしょうが、先生が心臓を持ち上げた時にはその手の平から上下ではみ出ていましたので、グーが2ヶ分ぐらいです。肥大していたのは分っていましたが、あそこまででかいとは・・・ そして、ハートの形はしていませんでした。(笑)
心房中隔欠損孔は、穴と言うより裂け目と言った感じでしょうか。↓の下に欠損孔があります。
三尖弁形成に使うリングを縫い付ける作業は大変です。針と糸を一本一本リングに通し、更に右心房の壁に縫いつけていかなければなりません。その作業を文字で表すのは困難なので省略しますが、それこそ「たいしたことじゃないよ」では済まされない作業でした。
器具の先端に白くみえるものがリングです。これを心臓内の三尖弁の周りに置き、縫い付けていきます。
リングの縫いつけが終わり、心臓が閉じられます。そして、心臓に血液が再度送られてから電気ショックにより再び鼓動が始まるのです。その後も何度か細動があったり、鼓動が何秒か停止していた時もありました。奥山先生がピンセットの柄の部分でピシャピシャと止まっている心臓を叩いている場面もあったりで、術中もいっときいっときが油断できない時間なのでしょう。
これから先、私の残された人生の中で、このビデオは何度となく見ることになるでしょう。何か落ち込むことがあったとしても、このビデオを見たら手術をして下さった先生達のためにも頑張って生きていかねばと感じることと思います。
奥山先生を始め、武藤先生や手術に携わっていただいたその他多くのスタッフの方々に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
私の入院生活の詳細はHPをご覧下さい。