大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 9月15日 防犯カメラ(5)

2017-09-15 19:29:08 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 9月15日 防犯カメラ(5)




 数分経った頃、

「 どうしましょうか・・・?」

と警備員が聞いてきました。

「 とりあえず今日は、もう何かあったらまた通報する事にして、警備室からなるべく出ないようにしてください。
カメラにまたあの女性が映っても無視するようにお願いします。」

 警察としてもそれ以上何も出来ません。
あの女性が何かの事件の加害者か被害者だったにしても、居ない者を捕まえる、あるいは保護する事はできません。
 警備員は弱々しく、

「 分かりました。」

とだけ答えると、

「 ただ一人になるのは嫌なので、誰かに来てもらって朝まで一緒にいてもらいたいと思います。
それまでここに居てもらえませんか?」

と電話の受話器を取りながら聞いてきました。
断る理由もなくまた、警備員の気持ちも理解出来たので先輩は了承しました。
 警備員が電話しておよそ30分程で別の警備員が到着しました。
ある程度の経緯を先輩が話して、カメラの映像を見せると、

「 心霊とか信じない方なんですが、これは異常だということは分かります。
朝まで一緒にいますよ。」

と理解してくれたようでした。

「 では自分はこれで。
何も出来なくて申し訳ない。」

先輩が頭を下げると、二人の警備員が同じように頭を下げました。

「 いえいえ、こちらこそ。」
「 来ていただいてありがとうございました。」












童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------