大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 3月2日 お祓い(2)

2021-03-02 10:34:52 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 3月2日 お祓い(2)




 神社には既に何人か、一見して参拝者とは違う雰囲気の人たちが来ていた。
彼女の話では午前の組と午後の組があって、俺たちは午後の組だった。
今集まっているのは皆、午後の組というわけだった。
 合同でお祓いをするという事らしく、俺たちを含めて8人くらいがいた。
本殿ではまだ午前の組がお祓いを受けているのか、微かに祝詞のような声が漏れていた。
 所在なくしていた俺たちの前に、袴姿の青年がやって来た。

「 ご予約されていた〇〇様でしょうか。」

袴姿の青年は体こそ大きかったが、まだ若く頼りなさ気に見え、

“ この人が俺たちのお祓いするのか、大丈夫か・・・・?”

なんて思ってしまった。

「 そうです、〇〇です。」

と彼女が答えると、もう暫らくお待ち下さい、と言われ、待機所のような所へ案内された。
 待機所といっても屋根の下に椅子が並べてあるだけの東屋みたいなもので、壁がなく入り口から丸見えだった。

「 スイマセン、今日はお兄さんがお祓いしてくれるんですか?」

と、気になっていたことを尋ねた。

「 あぁ、いえ私じゃないです、上の者が担当しますので。」
「 あ、そうなんですか。(ホッ!)」
「 私はただ段取りを手伝うだけですから。」

と青年が言う。
 暫く待っても、順番がなかなか来ないので、かなり暇だった。
すると、待機所にいた先客らしき中年の男が青年に尋ねた。
どうやら一人でお祓いを受けに来ているようだった。

「 お兄さんさぁ、神主とかしてたらさ、霊能力っていうか、幽霊とか見えたりするの?」








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