一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

落語のCD

2007-03-03 | 乱読日記
書店で『古典落語CDの名盤』という本を見つけました。








子供の頃は日曜の昼のテレビ番組で面白いのは落語くらいだったので、けっこう落語の番組を見ていたものです。

当時は柳家小さんが大御所で、古今亭志ん朝や柳家小三治、春風亭小朝、上方では桂枝雀や桂米朝とかが活躍していました。

林家三平は短時間のテレビ番組だとほとんどマクラのところで終わってしまうことが多く、また、立川談志もテレビではもっぱら評論が多くて、噺をきちんと聞いた記憶はあまりありません。


そのころちょうど講談社文庫で『古典落語』という本が出て、一時期はまってました(バスの中でおもわず噴出してしまって恥ずかしい思いをした記憶があります)。

Amazonで調べたら、2002年に復刻版がでていたので思わず購入。
ただ昔は5分冊くらいあったと思うのですが、今は正・続の2冊になっているのがちょっと残念ですが。








落語のCDもけっこう出ているのは知っていたのですが、セット販売になっていたり、僕が聞き始める前に他界していた「名人」などどれを選んだらいいか迷ってしまい、今まで買わずにいました。
それに、音だけでどこまで臨場感が出るのかもちょっとわかりませんでしたし。

そこで最近、地元の図書館に落語のCDが豊富なことを知り、知ったはいいが品数があまりに多いのでどれを選んだらいいか迷っていたところで、本書が目に留まったわけです。


そんなわけで、この本を参考にCDを借り始めました。


最初にわかったことは、「ながら」ではだめだ、ということ。
MP3プレーヤーにダウンロードして通勤途中で聞いてみたのですが、途中騒音とかで聞こえなくなると、話の流れが途切れてどうもよくありません。
同じく、家で新聞を読みながらCDを流していると、やはりうまく入ってきません。
やはり集中して聞かないと面白さは半減ということです。


図書館のCDもかなり人気のようで予約で順番待ちというのが多いです。

最初に借りたのが下の3枚

柳家小三治の「らくだ」
小三治は若手(中堅?)のころ実際に聞いたことがあるのですが、歯切れのいい話しっぷりが好きでした。今や名人の仲間入りのようですが歯切れのよさは健在でした。

古今亭志ん生の「火焔太鼓・品川心中」
実際に聞いたのは初めてでした。「名人」の誉れ高いので枯れた名人芸を想像してましたが、全然違うんですね。テンポがよく天衣無縫という感じです。音源が67歳の頃のものなので、若干ろれつがおかしいところもありますが、勢いと雰囲気でそれをカバーしています。
十八番の火焔太鼓はさすがの迫力。
品川心中は噛み気味なのがちょっと気になりました。
もっと昔の音源のものを探してみようと思います。

三遊亭圓生:「文七元結・へっつい幽霊」
圓生も初めて聞いたのですが、これは上手い、と感心しました。
へっつい幽霊のまくらに物売りの呼び声をやるのですが、これだけでも十分、という感じです。
端正な語り口と登場人物の造形の鮮やかさはさすがです。


今予約しているもの

柳家小さん:子供の頃の記憶では、上手いんだけど「いかにも」という名人芸がちょっと鼻についた記憶がありますが、改めて聞いてみようと思います。

桂枝雀:身を引き絞るようなオーバーアクションや奇矯ともいえる登場人物の造形が印象に残っていますが、CDでどこまで感じ取れるか興味があります。


当分楽しめそうです
コメント (4)
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