今日は深夜になっても25℃を超える熱帯夜です。
さすがに寝る前だけでもエアコンをつけないと厳しいと思いつつ、柏崎原発の停止の影響などに思いをはせてしまいます。
節電のご協力のお願いについて (平成19年7月31日 東京電力株式会社)
TVCMや新聞広告などでの告知のほか「大口のお客さまへの個別訪問による節電などのお願い」もしています。
実は電力需要の中で家庭用電力は30%程度で、70%は業務用です。
なので「大口のお客様へのお願い」というのが節電への一番のポイントになります。
(関東経済産業局「電力需要速報(5月)」)
(注:「特定規模需要」というのは高圧以上の電線路から受電し、契約電力が500kW以上の需要のことで、要するに工場とかビルなどの業務用ですね 参照)
ちなみに産業用大口需要の産業別では化学と鉄鋼で全体の1/3を占めます(参照)。
また、事務所と工場では工場の方が事務所の5~6倍電力を使っていて、しかも電力量単価は工場は事務所より2~3割安いです。(参照 平成16年度上期電力需要調査(価格調査)の調査結果概要 ここでいう「産業用/業務用」の区別を工場/事務所と理解したのですが、間違ってたらごめんなさい)。
つまり、東京電力としたら、大口で単価の安い工場に節電を呼びかけるのが効果的で、しかも大幅減益が見込まれる中では単価の高い事務所には今のまま使ってほしい、というのが本音でしょう。
もっとも工場では節電のために設備の稼動を制限するというわけにもいかないのが難しいところだと思います。
このような「平成19年夏期の電力需給対策について」(平成19年7月20日 経済産業省関東圏電力需給対策本部決定)
Ⅱ.需要対策について
1.東京電力㈱に対して・・・大口電力需要家に対する個別の節電要請を行うとともに、・・・緊急時における需要の削減に向けて最大限努力するよう求める。
2.・・・以下の対策を講じる。・・・
(1)・・・「夏季の省エネルギー対策について」につき、引き続き国民各層及び産業界に周知徹底を図ること。
(2)特に、産業界に対しては、実施可能なピークカット対策について、政府より協力を要請すること。
3.経済産業省本省庁舎においては、上記2.(1)の対策に加え、以下の対策を行う。
(1)昼休みは、業務上特に必要な箇所を除き、全館一斉に消灯し、昼休み以外の時間帯は、こまめに消灯すること。
(2)エレベーターの使用をできるだけ控え、近くの階への昇降は階段を用いること(2アップ・3ダウンの推奨)。
(3)コピーの量を必要最小限にする等、OA機器の節電に努めること。
(4)省内一斉節電運動を行うため、各部局に節電対策実施責任者を決めるなど、その実施を徹底すること。
他の省庁及び政府関係機関並びに関東圏の地方公共団体に対しても、協力を要請する。
1.2.は必要だと思うのですが、3は節電効果というよりはもっぱらポーズですね。
節電の姿勢を国民に示すのも大事ですが、仕事の能率は落ちないのでしょうか。ただでさえ役所はクールビズ・28℃設定で空調のバランスによってはけっこう暑い所もあるのですから・・・
東京電力も、一般家庭へのアピールを大々的にしていますが、今晩のように暑いと、「欲しがりません、勝つまでは」の時代じゃないんだから一般家庭にしわ寄せしないで工場とかまじめに節電しろよ、とエアコンをガンガン回したくなります(まあ、夜間は大丈夫でしょうけど)。
そういえば、こういうときにCSR(企業の社会的責任)ってどうなるんですかね。
「わが社は柏崎原発の操業停止による電力供給不足に鑑み、工場の操業を3%落とします」などと言ったら、取引先や株主から「バカ」と言われるだけのような気がします。
ところで最近流行の「エコファンド」のファンドマネジャーとかは、そのへんの対応をチェックしてるんだろうと思い、ためしにダイワエコファンドの目論見書を見たのですが、投資比率で「銀行業 6.30%」っていうところでずっこけてしまいました。銀行ってエコなんですね・・・(ちなみに原発もやってる「電気ガス業」は1.60%でした。炭酸ガス的には原発はエコですし。)
なんか妙な方向に話がそれてしまいましたね。
これ以上PCをつけておくのも節電上はよろしくないですので、(エアコンはつけたままですがタイマーをセットして)寝ることにします。