腕時計が電池切れのため 帯屋町の時計店へいきました。
自転車を押して歩いていると 正面から若いカップルが腕を
組んでこちらに来ます。
2人ともスラリと背が高く 組まれた腕も当然のことに長く
まるでカズラが絡んだようにも見え 短い腕ではできません。
写真を撮るわけにいかず 以前撮った恋人同士が掛けた鍵に
なりました。
いい時代になりました。
我々の若いころは 人前で腕を組んだり 手をつないだりは
照れくさくてできず する若者もおりませんでした。
今 初老となった2人が手をつなぎ歩くと 人さまの目には
「 あらっ ご主人目が悪いのかしら 」
と映るにちがいない。
家に帰ると翌9月9日が新聞休刊日のため ズシリと厚い
朝刊に 斎藤茂太さんの講話集発売 と大きな記事があり
ました。
数年前 けっこう長生きののち没した斎藤茂太さんは 本人
よりも 父斎藤茂吉さんの長崎港を詠んだ歌が 昔の教科書
に載っており 私の世代は父上を先に知ることになりました。
朝あけて船より鳴れる太笛の
こだまは長しなみよろふ山
この 『モタさんの楽ラク人生術』 と題された講話集の見出し
紹介として
●つかず、 離れず、 干渉せず、 夫婦円満のコツ
と赤字で紹介文が載っており それを見たトンボが
「 うちは理想的な家庭じゃね 」 と言います。
夫婦でなくとも 友人との付き合いでも つかず、離れず云々
は理想的な付き合い方 と私は考えます。
何十年も続く友人との関係は まさにこの付き合い方となり
月一の飲み会 月一の旅行の友 となっており 連絡事項
の変更がない限り 次の会まで音沙汰なしとなります。
日常の どうということもない長電話 べたべたとつるみ長話など
することを苦手とする私は 周りは自然と同じ傾向の友人ばかり
となっており 類は友を呼んでおります。
男の付き合い方 に近いかも知れません。
その男らしい友から 珍しくtelが入り もしかしてメンバーのだれか
親御さんの不幸でも? と出ると
「 すまんけんど 今月の定例会を一週間早うしてくれん? 」
との連絡で
「 ええよ 」 と答える私
「 サンキュー~! 」 ガチャン と彼女のtelは切れました。