昨日の雨が嘘のように真っ青に晴れ渡った朝を迎えた。外気温マイナス1度、室温13度、湿度30%。
部屋を暖めて朝食を取る。今日もバッハとヘンデルのチェンバロ曲のCDをかける。何とも言えない優雅さである。
木の間越しの南アルプスが美しい。外に出ると、北岳が真っ白に輝いている。深田久弥「日本百名山」では「我が国第二の高峰でありながら、あまり人に知られていないのは、一つにはこの山が謙虚だからである。いつも、前山のうしろに、つつましく、しかし凛とした気概をもって立っている。奥ゆかしい山である」とある。
振り返って八ヶ岳を見ると、頂上はすっぽり雲に覆われていた。
庭の裸の白樺が青空を背景に美しい。
30分ほど散歩をして部屋に帰る。太陽が部屋に射しこんで暖かくなってきた部屋でフルートを吹く。寒さにやられていた夏を越したシクラメンが、このところ元気になってきた。
ロングトーン~基礎練習をゆっくりやる。曲は、先ず「シチリアーノ」、クレッシェンド、スフォルツァンド、16分音符の早いパッセージ、最後のドの音、これが問題だ。次は「ユーモレスク」、これは緩急の変化、装飾音の入れ方を何度も練習した。問題の「アルルの女 メヌエット」、これもダイナミックスの入れ方、滑らかな曲の進行がポイント。そのためにはテンポを落とし、力を抜いて吹くことを心がけた。
山の友人から宅配便が届いた。
かさ高く「こわれもの」とあるので、何かと思って開けてみると、スノーシューだった。
そういえば、友人は「冬山用に買ったが、雪の平地を歩くのにはいいが、雪山には登りにくい、いらないので送る」と言っていた。それでは、雪がたっぷり降り積もったら清泉寮や入笠山などに行ってスノーシューを楽しんでみよう。
午後になると暖かくなってきたので、薪割りをやろう。今頃になって薪割りをするというもの、考えれば間抜けた話だが、やってこなかったので仕方がない。家の西側の庇の下に置いている丸太を、薪置き場に運んで順に割っていく。
1時間半ほどやると身体がホクホク暖まって汗が出てきた。今日はこれくらいにしておこう。
それを薪置き場前列左側に積んでいくと、満杯になってしまった。これは少し積み過ぎかもしれない。
その後、森で柴・焚き木拾いをする。この間の雪や雨で、太い枯れ木は濡れてしまったので、少し細いめの焚き木を集める。4時過ぎまでやっていると、夕暮れになってきた。陽が斜めに射してくる森の中は、静かで何とも言えないほど美しい。
部屋に戻ると、部屋の温度は20度で驚くほど暖かい。早速夕食の準備をしよう。今日、トンカツ定食だ。これもほとんど手間がかからないのがありがたい。ご飯が炊き上がる6時に同時にカツが上がるようにする。夕食後のひととき、今夜もフルートで楽しもう。というより、なかなかまとまらない曲の練習だ。午前中と全く同じ練習を繰り返したが、特に見るべきものはなかった。