汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 冷たい季節に

2009年09月30日 | 初期中期の詩
雨に打たれ
泡沫に消えていく幻を目で追って
心の傷が
まるで不感症に陥った娘のように
朧で素っ気なくて、ただ寂しく
雨粒に打たれては疼いている
気温の変調は、勇まい雄姿を遠くの世界へと旅立たせる

雨に打たれ
身体の密度は無情に離散していき
そして後に残されたのは
永遠の概念に縛られた哀れな霊魂
私は行くのだろう
あなたの華奢な手を取る事なく
柔らかな温もりを見捨てて

雨に打たれ
心が疲弊に流れていく
浅ましい時間の流れを祝う事なく
呪いは浮き沈みの激しい灯籠に照らされて
なす術もなく浮世に流されていく

混沌としたものが私に覆いかぶさり
さり気無い慈しみをあなたの肩に感じる
水滴が何気ない微笑みを包み込み
私は深い眠りに落ちていく

雨に打たれ
哀しみは思い出したかのように反芻する
そして私達は再び出会うのだろう
雨に季節
また、悦びに飢えて
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