汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 暗闇の中の懊悩

2009年09月22日 | 初期中期の詩
暗闇が私を支えている
悠久なる時空の狭間に
私の亡骸が横たわっている
疲れ果てた幾万もの言葉たちが
私の涙として溢れ出ていく
懊悩は暗い森の中で孤独に追い込まれていく
精神の抑揚に喘ぎ
殺伐とした荒野の中を当てもなく彷徨い果てる
雨に打たれて
時に打ちひしがれて
涙は溢れる憂愁のように止めどなく
私個人の生命など
私自身の魂など
滝壺で引き千切られていく木の葉のごとく
儚い旋律を奏でて消えていく
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みやすけの詩 海辺の哀歌

2009年09月21日 | 初期中期の詩
波打ち際に
佇む私に摩る風は
時を越えて
未来への自分の影にそっと微笑む
寄せては返す波の音
憂愁が囁く耳元は
なぜだか誇らしげに温まる
見つめる先には
頑固な佇まいの水平線
私と未来を隔てる水平線
私はなぜ生まれてきたのだろう
私はなぜかくも
ひわしい現実に泣いているのだろうか
風が穏やかに私の頬を摩っていく
朧な未来には悲しみの哀歌が流れているのか
自問自答は無情に波に浚われていく
寄せては返す
また寄せては返す
そして私はここで時が狂っていくのをただ見ている
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みやすけの詩 秋の空

2009年09月20日 | 初期中期の詩
夜長に一人
秋の気配に心奪われて
冷たい空気の乱流
風にさらわれた思い出を探り
季節の訪れを感じる

見えないあなたの息吹を
生命の沈黙を
通りすがりの子供が手渡した
私の記憶の断片

澄み渡る空の蒼い憂愁
悲壮は遥か彼方から
気流に乗って私の心に舞い込んでくる
苛まれた心にそっと降りかかる孤独
空の色の唐突な変容に
キョロキョロする私
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みやすけの詩 夢を見ている

2009年09月20日 | 初期中期の詩
あなたの小さな手
退廃的な面持ちの裏にある快楽の余韻
あなたと手を繋ぎ
夢見は現を突き抜けて
遥かな未来への懸け橋になる
ふくよかなあなたの腕の中で
忘却の影に唸らされて
夜も眠れぬ絶望に苛まれている
陽の光が幽かに希望を注ぎ込む
トラウマの誇張は
一時の幻想に酔いしれる
思惑は更なる高揚を生み
精神の彼岸に立ちすくむ
少年の心に僅かな雨を降らせる
邁進していく悲しみのせせらぎを耳にして
涙はいつとなく枯れ果てて
季節は泡になって、私の心に降り注ぐ
みすぼらしい身の内に、紅の花が咲き誇る
香しい香りに包まれて
束の間の安らぎを
大切に抱きしめて
私は眠りに落ちる
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みやすけの詩 朝のまどろみ

2009年09月20日 | 初期中期の詩
朝の気配
霧に蠢く酩酊した余韻
太陽が昇り
記憶の破片が飛び散りながら
宙に舞う殺伐とした追憶の影は
漂い様に私の影を見る
信念に入り浸りながら
小鳥の鳴き声は囀り響いて
朝の幻惑に胸は弾み
船の軋む音が新たな遊覧へと誘い
私を何処までも駆逐に追い立てていく
遥かな雲の谷間
流れる風のせせらぎを聴いて
一日が始まりの鐘の音と共に
賛美は轟きに満ちる
生温い潮風に身を削られて
朝の光が私の魂を包んでいく
そして抱擁の温かさの妖艶な面持ちは
私を更に天上へと昇華させる

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囀る→さえずる
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みやすけの詩 夜の海

2009年09月19日 | 初期中期の詩
夜に鳴り響く
波の音が遠くの方でなびいている
はためく揺り籠に乗せられた夢
蒼色に沈みゆく沈黙が
私の耳元で揺らめいている
一人きりの夜
静寂に沈んだ海
波は私を一人巻き込んで
身体は細かく切り刻まれていく
止めどなく溢れる血を
身体を無くした亡霊が見つめている
漆黒に鳴り響く歓喜の歌声に
私は更に冷酷な賞讃の海へと溺れゆく
満ちては引き返す潮の旋律
さざめく潮の風の韻律
時は一定のリズムに震えて
私は更に醜悪な穴の中へと引きずり込まれる
異様な静けさの中にあって
辛辣な時の流れに絡め取られて
私は漂っている
夜の海に
亡骸を残して
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みやすけの詩 夜の宴

2009年09月18日 | 初期中期の詩
宴は今夜も止む事を知らずに
打ち鳴らされる皿の饗宴に
心は満たされる事のない快楽へ身を投じる
煌びやかな雰囲気の空間
酔いしれる歌声の響くバルコニー
酒を飲み明かす自我を忘れた私の亡骸
閑散とした夜を支配する漆黒
人々は狂酔し
果てに見えるのは退廃した世界の面影
妖艶に踊り明かす
魅惑的な淑女の腰つき
打ち鳴らされるグラスの無情な響き
私は狂乱に打ち震え
身体の底から溢れだす快楽の余韻を
余す事無く味わい陶酔する
夜のパーティは今日も明け暮れていく
我を見失った滑稽な乱舞の様は
十二時の鐘の音と共に溶けて無くなっていく
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みやすけの詩 狂気に打ち震えて

2009年09月17日 | 初期中期の詩
見えざる手に招かれるままに
愛欲に目覚めた餓えた狼のように
血眼に神経をとぎらせて
打ち震える手を一生懸命に静止させた
夜の漆黒の中で、私は燃え尽きて
亡骸にむせび泣く蛆虫の礼拝に
私は狂気の雄叫びを轟かせる
鐘が寂寞をより一層と蘇らせる
涙に淀んでいく川の水は
やがて海の災厄へと変容していく
顔を両手で覆い泣き叫び
嵐に体を引き千切られ
血が溢れ出て快感に喘ぎ
地獄の快楽に身を捩じらせる
蝋燭の焔はふとした瞬間の哀愁を漂わせている
戦き震える身体は
頼りなくほくそ笑むあなたの助けを待っている
ボロボロに腐った手を差し出して
腐臭漂わせる哀しみをあなたに伝えたい
見えざる神の手を、滑稽な婚礼の祝福を
私に下さい
愛するあなたよ
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みやすけの詩 愛欲に溺れて

2009年09月17日 | 初期中期の詩
淫乱さは貪欲の欲望にて膨れ上がる
あなたの柔らかな腰つきに
私はまるでくぎを刺された人形のように
その視線を動かすことは出来ない
妖艶さに蔓延る追憶の影
私はあなたのその柔肌に触れようとする
バラの匂いを放つ異様なほど愛欲に満たされた
あなたの身体は
私を何処までも、邪悪に惑わせる
まるで方向を見失った蟻のように
私はあなたの魅惑的な姿に酔いしれている
深夜の鐘の音が無情に鳴り響く
私はあなたに束縛されたまま
身動き一つ出来ずにあなたを見つめ続ける
甘い靄の掛かった誘惑的な夢の話
気づけば私は一人で
愛欲の惨禍にもがき苦しんでいた
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みやすけの詩 悪魔の存在

2009年09月16日 | 初期中期の詩
あなたの虚像にいつまで惑わされているのだろうか?
世界が震撼して、痙攣の発作と共になびくうめき声は
遠くの世界へと今でも響き渡っている
深海のような静謐さの中に、あなたは居合わせている
人々はまるで狂った猛牛のように
自分を忘れて、あなたの存在を崇拝している
宇宙は何処までも広い牢獄だ
烈火のごとく焼かれゆく歴史の中の大量の奴隷たちが
その冷たい亡骸の鎖に繋がれて
今でも叫び声を上げている
私は感嘆を覚えてしまう
発狂した人間の見る世界は
なんて幸せな世界が広がっている事か
そこにはユートピアの清流が流れている
清らかな女の歌声の響く楽園が広がっているのだ
幻想は何処までも己の肉体を啄み続ける
腐った肉に滲みでるのは、甘い過去の凄惨な想い出
あなたの木陰からちらつく影を
人間は今でも虚しく追いかけ続けている
狂人はいつぞや目を覚ますのだろうか?
目を覚まさない姫のように
安らかな表情を浮かべて、目をつむって眠っている
果たしてそれが真実なのだろうか?
人類が、何千年も探し続けた真理なのだろうか?
夢の中の牢獄は今でも、私達を誘惑し続ける
そして、七つに輝く星達に願いをかけている
虚妄に、虚構に、妄信
狂気が悪魔の手下によって人々を腐食していく
邪悪な吐息を漏らして
邪険にも体をくねらせながら
私に妖艶に襲ってくる
あなたは一体どれくらい人を惑わせばいいんだろうか?
あなたは虚妄なのだ!
この世界に存在しない
悪魔の吐息なのだ!

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啄ばむ→ついばむ
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