東京大学生産技術研究所らの国際共同研究チームは、屈折率2.2を超える無色透明な2種類のガラスの開発に成功したと発表した(8月3日)。
無容器法(容器を使わず物質を空間に浮かせた状態で合成を進める方法)を用い、これまでガラスにならないと考えられていたランタン酸化物(La2O3)とニオブ酸化物(Nb2O5)のみからなる組成の新しい2種類のガラスの開発に成功した。開発した2種類のガラスはLa2O3の含有量が多いものとNb2O5の含有量が多いものとがあり、いずれも無色透明、かつ極めて高い屈折率(2.1~2.2)を示した。
国際共同研究チームは、高エネルギー放射光X線と中性子線による回折実験と計算機シミュレーションを組み合わせた構造解析研究の結果、ガラスに含まれている元素のイオン性が極めて高く、かつそれらが隙間無く密につまっていることが、高い屈折率の直接的な原因であることを解明した。その高密度状態が、一般的なガラスとは全く異なる局所構造によって実現されたものであることを原子レベルで明らかにした。
今回の成果は、これまでのガラス科学が想定していなかった元素の組み合わせでもガラスになる、そしてそれらのガラスが極めて高い特性を持つことを原子レベルで原理的に示した。本研究の成果は、カメラの超高精細化・高解像度化や、内視鏡用のレンズの小型化に向けた製品開発につながると期待されるとの事。
◆屈折率
屈折率は、真空中の光の速度と透過物質中の光の速度との比率である。光の波長により多少異なるので、波長がλ=589.3nm(ナトリウムのD線)での値を示すのが慣習である。
物質 屈折率
空気(乾燥、常温) 1.0003
水(20℃) 1.333
氷(0℃) 1.309
水晶(18℃) 1.544
ダイヤモンド 2.417
ルチル(金紅石) 2.616~2.903
光学ガラス 1.43~1.74
クリスタルガラス 1.545~1.74
注)1気圧、光の波長589.3nm
住宅地の空き地で2~3本纏まって咲いていたオオセンナリ。空き地は先(3.11)の地震で損傷したお家があった所だ。どうしてこの花だけが咲いているのだろう。
オオセンナリの花は、風船の様な萼(ガク)の先にアサガオの様な淡青紫色の花だ。風船の様に発達した萼(ガク)は、フウセンカズラ(風船葛、ムクロジ科)やホオズキ(鬼灯・酸漿、ナス科ホオズキ属)などがある。オオセンナリはこのホオズキに似て、沢山の果実を付けるので別名はセンナリホオズキ、でもオオセンナリの果実(黄色)は有毒との事。また、ハエが嫌いな臭いを出すのでシュー・フライ(英名:shoo-fly plant)とも言う。
オオセンナリ(大千成)
別名:千成酸漿(せんなりほうずき)
シュー・フライ
アップル・オブ・ペルー
(Apple of Peru)
ナス科オオセンナリ属(ニカンドラ属)
一年草
原産地は南米(チリ、ペルー)
江戸末期に渡来し、野生化した帰化植物
丈は50cm~1m程、開花時期は7月~9月
花は風船様の咢から出て、花色は淡青紫色、花径は3cm前後
風船様の咢の側面に5個の翼が付いている
実は風船様の咢の中にでき、球形の液果(中身に液をたくさん含む果実)である