大学共同利用機関法人 自然科学研究機構基礎生物研究所の渡辺英治准教授・中易知大研究員らの研究グループで「メダカのバイオロジカルモーション刺激(魚類では世界で初めて)を作成し、これによる実験で、魚類の小さな脳に高い認知能力が備わっていることが分かった」(2013年12月9日発表)。
メダカのバイオロジカルモーションは6点(頭部の先端に1点、尾ビレの先端に1点、4点は体軸上に均等に割り当て)で、このバイオロジカルモーション刺激をディスプレイに映し出し、メダカに見せて行動を観察する実験を行った。光点の動きに反応しただけか、群れるべき相手として選択したのかを確かめるため、幾つかの不自然な動きとなる比較刺激(体軸情報・運動情報・スピード変化・逆再生など)を行い、ディスプレーに接近する合計時間等を計った。その結果、僅か6点でもメダカは動きで仲間を認知し、群れを形成した。
これまで魚類が群れを作るのは色・形・大きさで仲間を認識している事は知られていた。渡辺英治准教授は「魚類の小さな脳に、高い認知能力が備わっていることが分かった。疑似餌などに応用すれば、新たな漁法や釣りの技術開発にもつながる。」との事。
◆メダカ(目高、Oryzias latipes)
メダカ科(アドリアニクチス科)メダカ属の体長4cm程の淡水魚。
メダカ属は、東~東南アジアに分布する10数種がある。日本産は1種のみと考えられていたが、朝井俊亘(としのぶ)さんらによって2種(南日本集団と北日本集団)があると解った(2012年8月)。
名(めだか)の由来は、目が大きく、頭部の上端から飛び出しているから。
◆バイオロジカルモーション(biological motion)
光点画像による生き物の様に動く「動き」の事。
生き物は視角による認知システムで短時間に検出する。例えば、人では僅か0.1秒の光点運動で人の歩行運動を特定でき、多光点バイオロジカルモーションでは、動きの性質・男女の動き・運動者の年齢や目的なども分ると報告されている。
薄く雲が広がる曇り空。気温も低く冬の空、でも風がなく無風状態。
低い垣根を作っているベニシタン。紅葉した葉も粗方落ちて赤い果実だけが付いている。鳥達に啄まれて少しづつ減っていく。ベニシタンは花・花期・実もトキワサンザシ(ピラカンサ)に良く似ている。でも、トキワサンザシより樹高は低く葉も小さくトゲもない。
ベニシタンの別名としてコトネアスターと呼ぶことがある。コトネアスターとは、バラ科コトネアスター属の総称であるが、この仲間でベニシタンが良く知られているので、ベニシタンの別名となったと言う。
ベニシタン(紅紫壇)
バラ科シャリントウ属
(コトネアスター属)
中国原産、昭和初期に渡来
常緑小低木
常緑であるが関東以北では紅葉・落葉する
枝が横に良く伸び、枝垂れてくる
樹高は1m位
開花時期は5月~6月
花は葉の脇に咲く、花径は数mm
5弁花で花色は淡紅色
秋に球形の小果(径数mm)が光沢ある鮮紅色に熟して鈴なりにつく