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体内時計が温度に影響されない、仮説「温度-振幅カップリング」を提唱

2017-06-11 | 科学・技術
 地球上の生物には、ほぼ1日の周期で繰り返される体内時計が存在する。体内時計は、睡眠覚醒や成長ホルモン分泌などのタイミングや、血圧・体温調節などの生理活動を厳密に制御している。生物は、時刻によって変化する外部環境に積極的に適応することで、繁栄し続けるように進化してきたといえる。
 人間の体内時計は1日25時間と言われている(通説)。1日平均24時間10分説もある。これを毎日24時間周期に戻しているのは、朝の起床での太陽光を浴びるからである、と言う。それは、脳の視床下部の視交叉上核に存在する遺伝子の中に存在する「時計遺伝子」があるから。
 理化学研究所の黒澤元研究員と望月敦史主任研究員らの共同研究チームは、体内時計が温度に影響されない仕組みに関する新たな仮説「温度-振幅カップリング」を提唱した(6月9日)。
 一般に、細胞の増殖などの生体プロセスは、温度が上がると速くなる(化学反応の多くは、温度が10℃上がると反応速度は2~3倍になる)。しかし、体内時計の周期はほとんど温度に影響されない。この体内時計の温度補償性と呼ばれる性質は、体内時計の研究が始まった1950年代から大きな謎とされてきた。
 共同研究チームは、体内時計に関わる遺伝子やタンパク質の1日のリズムの変動を記述する数理モデルを用いて、温度が上昇して反応が速くなっても周期は一定となる条件を探した。体内時計の周期を一定に保つためには、温度上昇とともにリズムの振れ幅を大きくする必要があることを見つけ、「温度-振幅カップリング」と名付けた。ラットの培養細胞を用いて、35℃と38℃でCry1遺伝子やPer2遺伝子などの主要な体内時計遺伝子の活性リズムを計測したところ、38℃のときの方がより大きな振れ幅のリズムを刻んでいることが分かった。
 今後、さまざまな生物種でこの温度補償性の仕組みを研究することで、体内時計の設計原理の進化が明らかになると期待できる。

 晴れ。初夏の気候だ。
 郊外で”カラー”畑を見る。魅力的な純白の仏炎苞が特徴的だ。
 ”カラー”は2タイプに分けられ、湿地でよく育つ「湿地性」と、乾燥した土地を好む「畑地性」があると言う。このカラーはどちらなのかは判らないが、たぶん「畑地性」かな。
 数十cmの花茎を伸ばし、茎の頂部に漏斗状の巻いた純白の仏炎苞(ぶつえんほう)をつける。花は黄色で花序軸上に密集し、仏炎苞に包まれる肉穂花序(にくすいかじょ)。
 ◆仏炎苞
  苞が大型に変化して、花弁(はなびら)の様になったもの
  仏像の背にある光背に、形・雰囲気が似ていることから
  苞には白・赤・黄・紫などの色があり、とても綺麗
 葉は楕円形・矢じり型・ハート型などがあり、白い斑点があることが多い。柄は太長く、基部は鞘状になる。名(カラー)の由来に、仏炎苞がワイシャツの襟(Collar)に似ていることから、との説がある。
 カラー
 別名:海芋(かいう)、オランダカイウ
 英名:Calla、Calla lily
 サトイモ科オランダカイウ属
 多年草(球根)
 原産地は南アフリカ、日本には江戸末期にオランダから渡来
 開花時期は5月~7月