東京工業大学の岡田健一准教授らは富士通研究所と共同で、次世代通信(5G)に期待されるミリ波通信で、毎秒120ギガ(ギガは10億)ビットの速度を達成した。
これまでのミリ波無線機は、入力信号の周波数を異なる周波数に2段階変換する「ヘテロダイン方式」によるものである。多部品・多電力などの問題があった。研究グループは、「ダイレクトコンバージョン方式」により、まず画像データ等の信号を1段階で電波に変換、さらに注入同期という物理現象を使って、回路の雑音を大幅に下げる高速処理チップで成功した。
世界最高速としており、一般の無線LANの100倍の速さで、通信速度はDVD1枚のデータを約0.3秒で送れる。基地局間をつなぐ高速通信として2020年までの実用化を目指す。
◆電磁波
3GHz~30GHz:マイクロ波
30GHz~300GHz:ミリ波
300GHz以上:サブミリ波
◆伝送速度の高速化
データ通信の高速化には2つの方向性がある
1、高速性:信号の変化を速くする
2、高い精度:より複雑な信号形式(変調方式)を使う
これまでは高速性が中心であった。光ファイバ通信でも利用可能な光周波数資源の限界から、複雑な変調方式の研究がされている。
今回の実験では、光ファイバ通信向けに開発された複雑な変調技術を無線通信に適用し、高速性と高い精度を両立することで、伝送速度の高速化を実現した。
◆注入同期現象
17世紀にオランダの科学者ホイヘンスが時計の振り子間の同期現象として発見。集積回路中では、回路中に複数の発振器を配置すると、他方がもう一方の周波数につられて誤った周波数で発振を起こし、回路に誤動作をもたらす。
◆リコンフィギュラブル技術
電源を入れたまま、ブロック単位で回路の構成を変えることを可能にした技術。1組の無線回路で場面に応じて複数の無線サービスを切り替えられるという利点がある。
これまでのミリ波無線機は、入力信号の周波数を異なる周波数に2段階変換する「ヘテロダイン方式」によるものである。多部品・多電力などの問題があった。研究グループは、「ダイレクトコンバージョン方式」により、まず画像データ等の信号を1段階で電波に変換、さらに注入同期という物理現象を使って、回路の雑音を大幅に下げる高速処理チップで成功した。
世界最高速としており、一般の無線LANの100倍の速さで、通信速度はDVD1枚のデータを約0.3秒で送れる。基地局間をつなぐ高速通信として2020年までの実用化を目指す。
◆電磁波
3GHz~30GHz:マイクロ波
30GHz~300GHz:ミリ波
300GHz以上:サブミリ波
◆伝送速度の高速化
データ通信の高速化には2つの方向性がある
1、高速性:信号の変化を速くする
2、高い精度:より複雑な信号形式(変調方式)を使う
これまでは高速性が中心であった。光ファイバ通信でも利用可能な光周波数資源の限界から、複雑な変調方式の研究がされている。
今回の実験では、光ファイバ通信向けに開発された複雑な変調技術を無線通信に適用し、高速性と高い精度を両立することで、伝送速度の高速化を実現した。
◆注入同期現象
17世紀にオランダの科学者ホイヘンスが時計の振り子間の同期現象として発見。集積回路中では、回路中に複数の発振器を配置すると、他方がもう一方の周波数につられて誤った周波数で発振を起こし、回路に誤動作をもたらす。
◆リコンフィギュラブル技術
電源を入れたまま、ブロック単位で回路の構成を変えることを可能にした技術。1組の無線回路で場面に応じて複数の無線サービスを切り替えられるという利点がある。