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毒蛇ハブの全ゲノム解読、毒を作り出す遺伝子進化を解明

2018-08-17 | 医学
 ハブは、沖縄や奄美諸島に生息し猛毒を持つことで知られる。その毒液は、多様な生理活性を持つタンパク質で、その全容解明のために、全ゲノム解読が待たれていた。
 九州大学の柴田弘紀准教授は、沖縄科学技術大学院大学の佐藤矩行教授、東北大学の小川智久准教授らとの共同研究で、ハブの全ゲノム配列を決定した。「ハブ」の遺伝情報の解読は世界で初めてである(7月26日に佐藤矩行教授が県庁で記者会見を開く)。
 共同研究で、鹿児島県奄美大島産のハブの全ゲノム配列を解析した。約2万5千個の遺伝子のうち、毒液の成分として働くタンパク質の遺伝子60個と、それらと兄弟のタンパク質でありながら毒として働かない遺伝子(非毒型パラログ)を224個見出した。毒液関連遺伝子のうち、特に4つのタンパク質ファミリー(金属プロテアーゼ、ホスホリパーゼA2、セリンプロテアーゼ、C型レクチン)では、遺伝子のコピー数が大幅に増加し、かつコピー間のアミノ酸の置換速度が上昇していること(加速進化)が分かった。また、毒液関連遺伝子群が、鳥類や爬虫類に特徴的な組み替え率が高い小型の染色体、「微小染色体」に多く存在していることも見出した。これらのことから、ハブ毒液遺伝子群が、高度に多重化かつ急速に多様化しながら進化してきたことが示唆された。
 本成果により、蛇毒の作用機序の全容解明と、効果の高い抗毒素開発の大幅な効率化、さらにハブゲノム由来の新規の薬理分子からの有用な医薬品開発への道が開かれる。
 ◆ハブ
 ハブ(波布、Protobothrops flavoviridis)は、爬虫綱有鱗目クサリヘビ科ハブ属に分類されるヘビ。有毒。
 日本固有種で、奄美諸島・沖縄本島周辺の計22島に生息する。
 生態は夜行性で、昼間は穴の中などで休む。小雨や曇天の時などには昼間の活動もみられる。平地から山地の森林、草原、水辺、農地に棲む。地表でも樹上でも活動する。ネズミを追って、人家周辺にも入り込む。
 食性は動物食で、主に小型の哺乳類(クマネズミ属、など)、鳥類、爬虫類、両生類、魚類などを食べる。
 毒牙が1.5cmと大型で毒量が100-300mgと多い。1回の咬傷にあたり平均22.5mg、最大103mgの毒液を排出する。
 毒性はニホンマムシよりも弱いが、咬傷された場合は循環不全によるショック状態に陥るため、血清の使用などによる迅速な処置が必要になる。致死量は体重1kgあたり乾燥重量にして6mg。

 今日は晴れ、風がとても強い。気温は、最高気温30°以下とだんだんと涼しくなる。
 畑の”オクラ”。花が咲き、実が取れ出した。花は淡い黄色にワインレッドの咽部をもつ花で、花後に直立する角状の莢を付ける。花はすぐに萎む1日花。
 品種には、実の切り口が五角形になる品種や丸い品種などがある。食用とするオクラは若い莢で、開花から1週間から10日、長さ10~15cm位が収穫どきである。
 オクラ(秋葵)
 別名:陸蓮根(おかれんこん)、アメリカネリ
 英名:okra
 アオイ科トロロアオイ属
 日本では一年草(熱帯では多年草)
 原産地はアフリカ北東部(エチオピアが有力)
 エジプトでは、紀元前200年頃には栽培されていたと言う
 日本には中国を経て江戸時代の終わりに渡来
   本格的に普及したのは昭和40年頃
 開花時期(収穫時期)は7月~10月