芳賀明夫の思いつくままに

フィジーから帰国して

インド人がかこつ不便の現実

2015年08月31日 | Weblog

先日、学生課のニティンが学生課長に呼ばれて打ち合わせ中に、彼の机に日本語授業のテキストの元原稿を置くように言われて置いたのが、なくなったというので、今日は、早めに出かけて、研究室でテキストの元原稿を作って、30部複写してもらった。今日は、クイズという試験があり、日本語授業と重なったので、出席が悪かった。これで、3日休んだ学生たちは、もう来ないであろう。来ても、あと2日以上休んだら、日本語授業の受験資格がなくなるからだ。これから3か月の間に、クイズだ試験だ全校催事だと、同じ時間帯に他の必修科目が重なることが多いので、そちらに出ざるを得ないであろう。そちらに出るときは、出席簿に署名だけしていくように言っても、来ないのだから、仕方あるまい。
教員宿舎 に住み始めて1カ月という、デザイン科の教師が、毎朝、水が出ないために、シャワーが浴びられないのをはじめ、いかに不便な宿舎かということをメールで流していた。彼自身この大学に来て、4年になるデザイン科の教師なのに、いかに大学のデザインが出来ていないかをこぼしている。彼の上司が、大学の建築の業者との会議に関わっているから、一般論として言っているが、大学の建築は素人集団の寄せ集め会議になっているのであろう。インド人のことだから、どうでもいいことを議論していることであろう。

私が住んでいる現在の宿舎でも、これまで、さまざまな不便を経験しているから、その教員宿舎に移るように言われても、断っているのは、すべて予測できる不便さが解決されていないであろうと分かっているからだ。インド人のほうが、そういうインドの不便の現実を分かっていないというのもおかしい。
元原稿をなくされて、早めに出かけたおかげで、アトゥル・グプタ准教授に推薦された二人の一人であるアンサーリー助教授に会って、私の製造会社計画を話して了承された。 


日本語学生たちと昼食会

2015年08月30日 | Weblog

今日は去年のディプロマ課程日本語受講生3人が来て、餃子ライスとキノコ汁を食して行った。最近、雨がまた降り始めたので、この時期にとれるキノコがたくさん手に入る。もっとも、いつも来る手押し車の八百屋は、ラクシャバンダンという女の子が男の子の手首にひもを巻く祭りで、実家に帰っているので、野菜は、リライアンスで昨日、買った。キノコは200gひと袋49ルピー(98円)だった。今は、リンゴの時期で、果物屋はリンゴとバナナしか置いていない。リンゴは1kg60、80、100ルピーの3種類あったが、80ルピーのを70ルピーに値切って2kg買った。バナナは12本で、30ルピー(60円)だった。洋菓子店オヴンで、パウンドケーキを2個240円(480円)で買った。一つは、学生たちのためだが、もう一つは、守衛のディネーシュが昨日の祭りで、インドの菓子をひと箱買ってきてくれたので、そのお返しである。守衛の日当は、180ルピーだというから、そのお菓子を貰うのは気が引けたが、折角であるから頂き、お返ししたのだ。
日本語受講生には、大学と協働で工場を作る話をして、製品のデザインと見本を作るように頼んだ。


催事と重なり、日本語受講生が急減

2015年08月29日 | Weblog

昨日の日本語教室出席者は、24名であった。その前は、41名で、その日の同じ時間帯に、ラージャスターン州の伝統芸能、人形遣いの劇団が来て、公演していたので、それを見に学生たちが行ったため、日本語授業に来た学生が少なかった。昨日も似たようなdance劇の催事が同じ時間にあったため、学生が急減した。学生には、折につけ、学部長に75%の出席率でないと、試験を受けられないと言われていることを話している。それを知ったうえで、授業が始まる直ぐに、欠席しているのだから、今期の日本語試験を受けられる学生はおそらく、10-20名程度であろう。昨年は、75%の規則をクリアしたのは、8名と少なすぎたので、学部長に何度も頼んで、全員に試験を受けさせて、60%まで下げてもらったから、50名中30名がサーティフィケートコースの証明書を貰った。今年は、授業の前に学部長に75%の規則だとくぎを刺されたので、比率を下げることは難しいであろうし、去年のように何度もお願いしても無理であろうから、交渉は最初からしないつもりでいる。
昨日の授業の前に、アトゥル・グプタ准教授に大学と日本企業との共同で、工場を作る相談をした。この大学の名称の最後に製作或は製造を意味する言葉が入っているので、今インド政府が進めている、「インド製」をこの大学でも 興したほうがいいと思い、企画を考えているから、学内の協力者が必要なのだ。製造会社を起こすのに相談すべき人を2名推薦された。


敗戦の意味

2015年08月28日 | Weblog

昨日のTimes of India の一面にこのマディヤプラデーシュ、中央州の人口、7千2百60万の40%が、文盲であるという国勢調査の結果が出ていた。人口調査と同時に行なったのかも知れないが、その大半は、田舎の人だと言う。教育を受けていない男子と女子は、それぞれ一千7百30万と一千2百40万だとのこと。
この州は、インドでも最も遅れている州の一つではあるから、教育水準が低いのであろう。ラージャスターン州に次ぐ、インドで2番の文盲率の高い州だと言う。他方、この州は、教育汚職が大きな問題になっているほどに、教育にお金をかけている人達がいるのも事実である。
ただ、これは、私の若い時からの考察であるが、当時のインドはもっと文盲が多かったので、それを哀れがる日本人が多かった。 ところが、その文盲の乞食ですら、結構な政治的な意見を言ったりするのもインドである。それに引き換え、日本のテレビや新聞で言葉をしっかり使っている人達が、皆同じような意見であるのを見るにつけ、言葉を知っているが故に、洗脳もされやすいと感じていたものだ。これは、植民地支配する側からすると実に都合のいいことだったに違いない。勿論、日本の軍部の横暴で、戦争に駆り出され、空襲に曝されていた人達にすれば、負けて、自由を手に出来て良かったという歓迎の気持ちも正直なところあったであろう。ポツダム宣言などどうでも良いのだ。文盲などではないのに、そのまま、今日に至っているのが、文盲のいない日本なのである。

掲載した写真は、記事とは関係ないが、ギャーンランジャン氏の編集による「ペヘル」の100号記念の祝賀会のときの知識人の集まりだ。


政権の人気取り政策

2015年08月27日 | Weblog

総人口に対する宗教ごとの人口の発表の後、一日遅れで、野党から求められていたカーストごとの人口とは別に、各州ごとの宗教別の人口比が、昨日のムスリム人口の増加発表が一面トップだったのに比べると、小さく、今日の新聞の6ページに発表された。注目のさせ方がなかなかうまい。

モディ首相は、グジャラート州首相時代に、ヒンドゥー教徒のムスリム虐殺を黙認していたが、現在、同じグジャラートで、パテルというカーストのヒンドゥー教徒がOther Backward Classと呼ばれる特別教育優先枠に自分たちも加えるよう、州政府に対し要求するデモ活動から警察との間に死者の出る騒ぎになり、軍隊まで出動している。

この首相の率いるインド人民党は、以前に政権を取った時も、ムスリムとの間に、大きな衝突を起こしている。これも、一つの人気取り政策ではあろう。
日本の政権の人気取り政策は、中国との争いを煽る形である。しかし、前の大戦で米国に敗北した日本は、中国の外交に敗北したことを肝に銘じたほうがいい。国内の人気取り政策を優先して、国際的に敗北しているのだから。 


インドのマスコミも政権のアンダーコントロール

2015年08月26日 | Weblog

日本でも、新聞テレビのマスコミは、政府のもとでアンダーコントロールであるが、インドでも、今日の新聞に出た国勢調査の結果の発表の仕方は、ヒンドゥー至上主義の政府のもとでアンダーコントロールである。英字紙もヒンディー紙も見出しが、「ヒンドゥー教徒の人口が0.7%減り、ムスリムの人口が0.8%増える」である。これは、明らかに、ヒンドゥー教徒に危機感を煽る目的といえる。実際は、2001年から2011年までの10年間で、ヒンドゥー教徒が、8億2千7百万人から、9億6千6百万人に増えていて、ムスリムは、1億3千8百万人から1億7千2百万人に増えている、その増え方の比率がムスリムのほうが大きいので、総人口に対する比率が、ヒンドゥー教徒は、80.4%から79.8%に0.7%減り、ムスリムの総人口に対する比率が、13.4%から14.2%に0.8%増えたということである。インドの現政権は、国内に宗教対立を煽って、失政を誤魔化すという手口であろう。野党がカーストごとの人口を発表するように求めていたのに対して、注目をそらすやり方である。
日本も新聞、テレビによって、あたかも中国や北朝鮮との間で今にも戦争が起きそうに思いこまされ安保法制を通して米国の兵隊の戦死と傷病を日本の自衛隊が肩代わりする法律を作らされるのと同じことだ。
既に米国は、経済の主導権を中国にとられ、戦争をあちこちですることで、経済的に生き延びる以外に道はなくなっている。自国民を戦死と傷病兵にすることを米国民が嫌って戦争を止めるように選挙で働きかけるようになっているので、植民地の日本にその肩代わりをすれば、当分、弱い国との戦争景気で米国は生き延びられるということである。日本もその三下として働くから、ムスリムの国から、テロの対象にされるだけである。戦争を仕掛けておいて、テロを非難するマスコミ操作が日本にも定着ということである。


世界同時株安

2015年08月25日 | Weblog

日本でどう報道されているか、分からないが、インドでも株価下落が起こった。それに伴い、ルピーも下げた。1、625ポイントの下げは140年ぶりの大幅下落で、2008年1月21日の1、408ポイントに次ぐ、下落幅だという。その間、株価は大きく上げてきているのだから、ポイントの大きさより、パーセンテージで見たほうがいいかもしれない。しかし、日本と違って株投資をしているのは人口のわずか、2%だから、影響は大きくないという新聞解説である。
日本の政治は、現在、株価だけが頼りの景気対策であるから、これは政府としては、早期に対策をたてないと、政権が持たないであろう。既に、年金、健保、郵貯をつぎ込んでいるから、これで年金、健保、郵貯が消し飛んでしまうと、後は、何をもって株価を上げるのか。消し飛んでだ分は、外国の投資家にさし上げたわけだから、国民のなけなしの貯金をはたくことになるであろう。それが、今の植民地政府に課された役割である。
小沢一郎が官僚から取り上げようとして、逆に植民地政府の 法務、マスコミにでっちあげられた政治資金の冤罪で首相になれなかったため、取り上げることができなかった、特別会計という官僚、政治家が自由裁量で使える、年金、健保、郵貯は、早くから、植民地宗主国の国債を買うという名目で貢がされてきていて、小泉竹中政権のとき、郵貯を民営化して、これも投資という名目で、植民地宗主国の投資家にさし上げるようにした。年金、健保、郵貯は、黒田日銀と現政権とで、株価上げにつぎ込まれ、いずれ、そっくり植民地宗主国の投資家に持って行かれるであろう。さらに、この安保法案が成立すれば、日本の若者を、米国の若者に代わって、前線に差し出し、現在、米国で、問題になっている万を超える多くの米国の若者の戦死と傷病兵のかわりをさせられる。米国民は、自国が、戦争商売によって成り立っている国家であり、そのために若者を戦死と傷病兵にとられていることに反対し始めている。それをかわすためには、日本という植民地の若者が手っ取り早い代用品である。


Wi-Fiが三日目でやっとつながる

2015年08月24日 | Weblog

土曜日の朝からつながらなかったWi-Fiが三日目の今日、午後にやっとつながった。BSNL に電話しても音楽を流しているだけであったから、故障している認識はあったものと思われ、土、日は、国政企業だから、ちゃんと休み、今日になって直しにかかったのであろう。サーヴィス精神ゼロ。昨日は、親しくしていて、田舎の田んぼを売るための署名の証明書を公証役場でもらう手伝いをしてくださったナイ氏が、楽天に就職が決まった友人の息子を連れて、東京で生活する時に困ったことがあった時にどうしたらいいかと聞きに来た。プネーの大学を卒業すると直ぐに、インターネットで募集していた楽天に応募して月給約30万円で決まったという。日本語も勉強中というから、私の授業に出られるだけ出ていいと言っておいた。ヴィザは楽天がとってくれるという。その点、私に対するここの大学より対応がいい。


久しぶりにサダルバーザールヘ

2015年08月23日 | Weblog

昨日の朝から、また、BSNL日本で言えば、 NTTにあたる会社のWi-Fiがつながらない。やむを得ず、リライアンスの有料のデータカードでネットをしている。この会社は、国営だから、時々、大臣が季節の挨拶などを流してくるが、こういう、不便を利用者に謝ったことなどない、お役所仕事の典型だ。このところ、「ダイニック・バースカル」というヒンディー語新聞を読み、その辞書引きをネットでしてきたので、今日は、あきらめて、久しぶりに、サダルバーザールに行った。枕カバーが綻びたので、仕立て屋ナポレオンにチャーエを持参して、直してもらいながら、飲みながら待った。20ルピー(40円)のお茶代を払ったので、修繕費はいらないと言われたが、10ルピーを無理やり払った。インディアン・コーヒー・ハウスで鶏カレーと野菜焼きそばを約400ルピー(800円)で食し、近くの鶏肉屋で骨なし鶏肉を2キロ、400ルピーで買って、オートで帰った。今日のオートリキシャは50ルピー(100円)でいつもより10ルピー安かった。


野菜の値上がりがひどい

2015年08月22日 | Weblog

干ばつで、野菜の値上がりがひどい。
玉ねぎが普段の4倍、80ルピーに値上がりしている。それにつれて、他の野菜も値上がりしている。人気取りのうまい政府は、玉ねぎ1万トンを緊急輸入する決定をした。
政府は、お隣のパーキスターンやアフガーニスターン、エジプトから、1万トンを緊急輸入することを決定したと新聞に出ている。人気取りのうまい政権であるから、対応が早い。ただでさえ、教育汚職で、今、統一野党の攻撃を受けていて、国会が機能していない。昨日も、統一野党の若手たちがこのジャバルプルに来て、近くの講堂で、この州政府の首相を教育汚職で辞めさせるまで、刑務所をいっぱいにしようというスローガンを掲げて決起集会をした。空港から街までの沿道には、そのスローガンをポスターにして所狭しと掲げていた。このうえ、人気が落ちたら、政権が不安定になる。