箆岳山からの帰途、岡谷地から赤坂に至る長い桜並木は、まだ開花したばかりであった。奥羽山脈の栗駒おろしが直接当たるせいか、小川の水温のせいか遅咲きだ。お八幡で知られる八幡山と北上川向かいの日根牛山は満開である。
我が家に桜はないが、梅の古木、三本が満開だ。毎年六月に母が、その梅を拾って、梅干しや梅酒を作っている。
昨年は、私が拾っているのに気付かず、どこかの老婆もその梅を拾いに来ていた。
今年満九十歳の母は、昨年十月来の入院で足が弱って拾えないから、私が拾うことになる。それで母が梅酒や梅干しを作ろうとする意欲をかき立てることが年寄りには大事なことだ。
その翌日、輝ちゃんが車で迎えに来た。古家の荷物の片付けに集中して、足腰が痛くなっていたので、渡りに船で、輝ちゃんに誘われて、山にたらの芽採りに行った。ワラビも沢山採れ、たらの芽は、その夜、あげて、輝ちゃんにも来てもらい、小牧氏と三人でワインで乾杯して鱈腹食べた。
ワラビは小牧氏が重曹を買ってきて一晩灰汁抜きしてから翌朝オシタシにして食した。小牧氏も、輝ちゃんも私と同年で、独身だからか、料理が上手だ。
我が家に桜はないが、梅の古木、三本が満開だ。毎年六月に母が、その梅を拾って、梅干しや梅酒を作っている。
昨年は、私が拾っているのに気付かず、どこかの老婆もその梅を拾いに来ていた。
今年満九十歳の母は、昨年十月来の入院で足が弱って拾えないから、私が拾うことになる。それで母が梅酒や梅干しを作ろうとする意欲をかき立てることが年寄りには大事なことだ。
その翌日、輝ちゃんが車で迎えに来た。古家の荷物の片付けに集中して、足腰が痛くなっていたので、渡りに船で、輝ちゃんに誘われて、山にたらの芽採りに行った。ワラビも沢山採れ、たらの芽は、その夜、あげて、輝ちゃんにも来てもらい、小牧氏と三人でワインで乾杯して鱈腹食べた。
ワラビは小牧氏が重曹を買ってきて一晩灰汁抜きしてから翌朝オシタシにして食した。小牧氏も、輝ちゃんも私と同年で、独身だからか、料理が上手だ。