KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

北の国の俳人

2016年10月25日 | 俳句
天気 曇のち一時雨

昨日、情報は入っていて、同じ結社の北海道の会員が「角川俳句賞」の最終候補の5人に入った。残念ながら受賞には至らなかったけれど、この人の句が私は大好きだ。
一度だけ、東京で結社の全国規模の集まりのあったときにお会いして会話を交わしたことがあった。北海道のかなり北の方の地で牧場を営んでいる、というから頑丈な熊のような人かと思ったら、第一印象は細身のやさしげな人でびっくりした。私よりも20歳若い、というけれど、もっとお若く見えた。句は、日々の牛飼いの暮らしから生まれたものが多くて、自然への目の行き届いた作品が多い。

今月の結社誌に載った句  飲みしあと仔牛しづかや合歓の花  牛後

俳句から遠ざかっていた今年の暮らし、彼の作品50句を読んで我が身の情けなさを思い知らされた。才能がない私も、それを可として前進しなくては何にもならない。

掲載されていた50句の中から抜粋。
ちなみに、「にれかむ」は牛の反芻のこと。

牛の腹しづかに満つる寒夜かな
永き日やばふうと深き牛の息
にれかめる牛に春日のとどまれり
くものすのいつぽん春風が見える
蝉時雨ざんざんと牛水を飲む
牛追つて吾の残りし秋夕焼     牛後

明日は、久しぶりに吟行句会だ。
そのために今週は「事務処理」その他、色々頑張らねば。

市役所の端の花壇の末枯るる  KUMI
コメント (2)
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