回顧と展望

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フランスがユーロから脱退?

2013年07月01日 13時03分43秒 | 日記

地方選挙で躍進したフランス右翼政党のNational Front(フランス式ではFront National、国民戦線)のル・ペン党首が次の選挙で勝利すればフランスはユーロから脱退し、フランに戻すということを宣言した。これはとりもなおさず通貨ユーロの崩壊を意味する。フランスが抜けたあと、もはやユーロを存続させる経済的、政治的な意味はないからだ。そして欧州諸国は互いを血を血で洗う切り下げ競争に突入する。そしてそれが世界的な経済混乱を引き起こすことになるだろう。

したがって、長引く不況の中で、通貨政策での自主性をもてないことに対する対案であるが、国民の不満をそらせるだけの奇矯な政策であることは疑いもないところ。常にライバル視している英国がユーロ圏外で順調そう(?)に見えることに我慢がならないのだろうし、さらには、ここにきて日本が金融緩和によって(円安)、デフレから脱却しそうに見えるのも気に入らない。

フランスはこれまでユーロ圏で最も利己的な動きをしてきた国であり、また、EUからも莫大な補助金をかすめ取ってきている。ドイツがEUを、そしてユーロを支えてきたことに対して、文字通り恩を仇で返すという構図だ。このため、さすがにフランス国民もこんなスタンドプレーに同調することはないだろうが。

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