回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

Her Majesty

2020年04月17日 08時17分13秒 | 日記

コロナウイルスとの闘いを続ける国民を励ますテレビ演説のエリザベス女王の姿を観ていたら、女王がこれまでの長い治世で乗り越えてきた多くの国難や王室の危機が思い出された。まだ第二次世界大戦の余燼くすぶる1952年2月、父ジョージ6世の突然の崩御により25歳で即位してからというもの、東西冷戦、イギリス病とまで言われた経済危機、フォークランド戦争、IRAのテロ、湾岸戦争、ダイアナ妃への対応をめぐる国民からの王室非難、そしてBREXITと。それは国の運命や国家分裂の危機から救う最後の砦、あるいは統合の象徴として現代における立憲君主制の一つのモデルを体現してきた歴史でもある。最近の出来事では孫であるヘンリー王子の王室離脱の際に見せた彼女の毅然とした決断があげられるだろう。母としては、4人の子供のうち3人までが離婚を経験するという不安定な家族においても抜群の安定感をしめしてきた。

1953年6月2日、ウエストミンスター寺院での戴冠式を終えてバッキンガム宮殿に戻る王室専用馬車の中のエリザベス女王。あれから67年の歳月が流れた。The Timesに掲載された当日の写真の、女王の決意に満ちた顔と王冠の輝き。

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