日本三大怨霊の一つとして恐れられている菅原道真だが、
東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主無しとて、春を忘るな
の歌が何と言っても有名だ。とびきり優秀な官僚が一時左遷されたからと言って、非業の死を遂げた平将門や崇徳上皇に比べれば、何も怨霊としてそこまで恐れられることはなかったように思うのだが・・・かつて、取引のあった先が湯島天満宮(湯島天神)のすぐそばにあり、今の時期にそこを訪れた際には、境内の満開の梅の花が楽しめた。そしてその時の職場が、平将門の首が飛んできたという大手町の将門塚のそばにあったから、実に三大怨霊のふたつまでが身近だった時期があったわけだ。しかし、それによって、自分の運命に何らかの影響があったとは思っていない。あるいは単に鈍感だけなのかもしれない。
年年歳歳花相似 歳歳年年人不同
去年は長年の友人が病気で亡くなった。去年は桜の花見に拙宅に来てもらったことを思い出すと 花は毎年同じように咲くのに人間そうはいかないという、この唐詩選の詩が身に染みてくる。
庭の梅の花はまだつぼみ。今の札幌の気温は10度にも満たない。明日には咲き出すだろうか。