鳩の缶詰? ではなかった
今、アジア市場が熱い。
景気の低迷する日米欧より、アジア諸国のほうが商品が売れるのだ。
そんな熱いアジアでは、きっと缶詰業界も熱いだろうなと思う。
缶蓋を開けたとたん、熱い情熱がほとばしるかもしれない。
そこで今回はタイの缶詰に急遽、ご登場願ったのであります。
正面の鳩の図柄はブランドマークであった。
本当の中身はこの「華南菜」というものらしい。
つまり、これは“菜っ葉”の缶詰なのだ。
菜っ葉の缶詰なんて日米欧ではまず見られない。しかしアジアでは、タイのほか中国でも生産・流通しているのが確認されている。
やはりアジアは熱い。菜っ葉を加熱殺菌して缶詰にしちゃうのだ。
いったい中身はどうなっているのだろうか。
キコキコっと開缶。
やっ、まるで白菜のようなものが詰まっている。
おまけに缶汁からは野沢菜漬け風の匂いがしている。
かくのごとし。
皿に開けると匂いが強まった。
それは
「化学調味料がたっぷり入ってんだろうなー」
と思わせる匂いで、我が国ではもう30年くらいは嗅いでないような“どぎつさ”がある。
それはあの高度経済成長期を思わせる、熱い熱い匂いなのだ。
ではでは、失敬してひと口...。
ふーむ。やはり野沢菜漬けに近いお味と歯応え。しかし甘みが強めで、そこに旨味調味料的な味が強烈に添加されている。
その昔、場末のスキー場の土産物で、こんな味の漬け物があったような、そんなお味なのだ。
それにしてもこの切り方というか、詰め方もすごい。
小さめの株の根元から、4分の1に切ったママで漬け込んで、缶に詰めているのだ。
何と木訥。何とダイナミック。
やはりアジアは底知れぬパワーを秘めているようだ。
内容量:タイ語のため不明
原材料名:タイ語のため全く不明
原産国:タイ
追:この缶詰はブログ仲間のdii-chaiさんからいただきました。感謝多謝!!