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松下幸之助は「天地宇宙」に思いを巡らせた 思い悩んだときにやっていたこと

2016年07月16日 09時42分08秒 | お役立ち情報

思い悩んだとき「天地宇宙」を考える

 「わしは学校を出ていないから、君たちのように学問や知識を頼りにすることはできなかった。世間の人たちの言うことも、いったいどれが正しいのか、正直なところ判断ができない場合が多かった。それで、わしはなにをひとつの拠りどころにしたかというと、この宇宙とか自然とか、つまり万物というか、そういうものやったな」

 難しい問題にぶつかる。どうしようかと思い悩むことがある。そんなときにじっと天地宇宙を考え、自然を、周りの景色を眺めてみる。

 お日さまをみていると、ああ、素直な心で考え、行動しなければと、自然に感じられてくる。お日さまは何に対しても分け隔てなく陽射しをおくっている。人間にも動物にも、植物や虫たちにも。

 あの人はいい人ですから陽を当てることにします、この人は悪い人ですから陽は当てません、ということはない。人間には当てるが植物には当てません、ということもない。その現象は、まったくとらわれてはいない。

 お日さまだけではない。この宇宙にあるすべての営みが、自己にとらわれていない。月も風も森の木々も、それぞれの考えや立場や主義主張にとらわれて行動を起こしているのではない。

 「考えてみればこの宇宙に存在する一切のものが、自然の理法に従って、おのれにとらわれず、それぞれの行動をしておるんや。人間も宇宙自然の存在ならば、同じように自然の理法に従って、自分にとらわれず考え、行動しないといかん」

 松下がこのように話していたのを覚えている。

司馬さんのわかりやすい例え

 もう二十数年も前になるが、松下の用件をもって司馬遼太郎さんを訪ねたことがあった。

 そのときに司馬さんから「ことを考えるときには、一人広大な砂漠にいるという思いで考えることが大切なのです」と教えていただいた。素直な心で考えるときの、わかりやすい例えであると、深く記憶に残っている。

 こだわらず、とらわれず、素直な心で考える。行動する。そのときに私たちは、正しい判断をすることができる。
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