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「コーヒー」を1日6杯飲んだら、がんのリスクは上がる?

2016年11月24日 08時00分07秒 | お役立ち情報
目の前にある食べ物や飲み物は、はたして体にいいのか、悪いのか。ボストン在住の医師・大西睦子先生がハーバード大学での研究や欧米の最新論文などの根拠に基づき“食の神話”を大検証します。
コーヒーは、たばこや酒と同様「不健康な嗜好品」とのイメージを持つ人が少なくありません。巷では、不眠になる、情緒不安定になる、発がん性があるなど、悪い噂がまことしやかに語られています。
でもコーヒー愛好家のみなさん、安心してください。無理にコーヒーをやめたり、控えたりする必要はないかもしれませんよ。その根拠となるのは、ハーバード大学栄養学科のロブ・ヴァン・ダム准教授ら同大学の研究者たちによる調査結果です。
研究開始当時(男性:1986年、女性:1980年)、調査対象者は40~50代の健康な男女約13万人で、その後18~24年間の追跡調査が行われました。そして「コーヒーは、がんや心血管疾患などあらゆる原因による死亡のリスクには関係がない」と結論づけられたのです。重要なのは「コーヒー=カフェインそのもの」ではない点。コーヒーは非常に多くの異なる成分を含み、カフェインの悪影響を打ち消す成分があるとも考えられています。もちろん不眠、不快、ふるえなどの症状があるなら、飲みすぎか体に合わないと考えられますので、控えてください。しかしダム教授らの調査では、コーヒーを1日6杯飲む習慣がある人でも、死亡率や健康への負の影響は認められませんでした。
ただし、コーヒー1杯は240ml、砂糖やクリームは入れないか、入れてもほんの少量であることが前提です。また、この話は「健康な成人」に限られたもの。妊娠中の女性は胎児への影響を考えると控えるべきです。高血圧や糖尿病の人も慎重に。
ほかに、コーヒーは膀胱がんのリスクを高めるとする論文報告もあります。しかし今のところ、喫煙や染料による影響ほどのエビデンスには乏しいとの見方が有力です。
一方、コーヒーはむしろ健康に有利に働くとする研究結果もあります。2型糖尿病、パーキンソン病、肝臓がんや肝硬変が予防されるというのです。ただし、これらコーヒーの利点については、まだ賛否両論が渦巻いている状況。コーヒー嫌いの人が、健康にいいからと無理にコーヒーを飲むことは薦められません。
大西睦子

内科医師・医学博士。東京女子医科大卒業。国立がんセンター、東京大学を経て、2007年から13年まで、米国ハーバード大学リサーチフェローとして、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度受賞。著書に『健康でいたければ「それ」は食べるな』『カロリーゼロにだまされるな』など。

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