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パッケージの表示と形状の設計・評価のガイドライン

2006-12-29 | わかりやすい表現
目 次

はじめに

1部 表示と形状の設計・評価のガイドライン
 序章 表示と形状の設計と評価のための基本的な観点
 1章 誘目性---目を引きつける
 2章 視認性・可読性---見えて読めるようにする
 3章 弁別性・識別性---違いと同じがわかる
 4章 理解容易性---わかりやすくする
  4-1 操作の理解容易性---操作をわかりやすくする
  4-2 説明の理解容易性---説明をわかりやすくする
 5章 操作性---所定の操作がしやすくなっている
 6章 審美性---感性を刺激する


付録 生活用品の認知工学序説
 付1 デザイン性
 付2 使用性
 付3 安全性
 付4 機能性
はじめに

●本報告書のねらい
 本報告書は、日常生活用品の表示と形状の設計・評価にあたっての、認知心理学的/認知工学的な視点からのガイドラインを提案するものである。

 提案するガイドラインには、すでに実現されているものもこれから実現すべきものも含まれている。前者については、その認知心理学的/認知工学的な意味づけをすることで、要素技術として定着させていただくためである。後者については、開発・評価にあたっての一つのヒントとして使っていただければと思う。

●本書の作られ方と全体の構成
 全体は、付録を含めて2部より構成されている。
1部 表示と形状の設計・評価ガイドライン
付録 日常生活用品の認知工学的視点

 1部では、一つのガイドラインごとに、次のようなモジュール構成にしてある。

タイトル; ガイドライン
解説; ガイドラインの意味を簡潔に述べてある。
背景; ガイドラインの認知心理学的、認知工学的な背景に
    ついて述べてある。
事例; 関連する事例を提示し、さらに、ガイドラインに従
    った改善例を示す。ただし、事例については、適当
    な事例がない場合には、この部分が削除されている。

●本報告書の作成にあたり
 執筆者は、以下の2人である。各モジュールごとにK、Sと記すことで区別した。内容全体の統一は、海保が行なった。
 (K)海保博之・筑波大学心理学系
 (S)関友作・茨城大学教育学部
                     (K)

不要な銀行口座

2006-12-29 | 安全、安心、
ある銀行の口座にローン専用のが残されている
そんなもの開設した記憶がないのだが、といってもらちがあかない
電話で解約できない
家内に話したら、即座に、それは、住宅ローンの口座ではないかという
それで思いあたった
もうローンは返却したので、不要
早速解約したいのだが、銀行の窓口までいかなければならない
面倒きわまりないが、そんな口座を開設したままだと
何が起こるかわからない。

一言明神の骨董市

自己モニタリング力をつける

2006-12-29 | ヒューマンエラー
06/12/29kaiho
7.3 自己モニタリング力を高める
 
 自分の心を知るには、内省をすることになる。内省は、心理学の中では、その扱いが面倒なものの一つである。やや余談じみた話になるが、内省をめぐって何があったかについて一言。
 1879年に実験心理学の研究室を作り、現代心理学の祖とされているW.ブントは、実験室の中で周到に準備した刺激を知覚させたときの心の動きを子細に内省報告させることによって心理データを収集した。これは内観法と呼ばれた。
 その後、被験者に内省の仕方を訓練してから実験をする「組織的内観法」も弟子のティッチナーによって考案されたが、行動主義の勢いに押されて、内観法は、ほぼ半世紀にわたり、心理学の技法からは追放されてしまった。
 半世紀がたって、行動主義に代わって、頭の中の高次の精神過程に目を向けるべしとする認知主義が台頭してきた。その中で、頭の中で今起こっていることをそのまま報告させたデータを使った分析(プロトコル分析)が使われるのようになり、再び、「内省」が復活してきた。ただし、内観法は、課題が終ってから遡及的に心で起こったことを振り返るのに対して、プロトコル分析では課題をしながら心の動きをオンラインで(その時その場で)発話するので、まったく同じではないが、心に中に目を向ける点では共通している。
 いずれにしても、小学校高学年くらいから人間には、その巧拙はあるにしても、自分で自分の心を内省してそれを言語報告する能力がある。それを心理学のデータとしてどのように利用するかはさておいて、ここでは、エラー、事故を防ぐことを念頭において、メタ認知力をつけるために、内省をどのようにしたらよいかを考えてみる。
●内省の習慣をつける
 性格的なところもあるので、誰もがいつでもというわけにはいかないが、自分の心を内省する習慣をつけることが第一である。そのためには、心の日記のようなものを付けさせることが一番であるが、業務日誌などに、内省報告的な項目を用意しておくようなやり方もある。いずれにしても、書かせることによって、より深い内省に導くことができる。
 とりわけ、エラー、事故のリスクが高いところでは、内省の習慣は必須である。この中には、予想されるエラー、事故へ思いはせることも含まれる。いわば、バーチャルKYTの習慣づけである。
●ヒヤリハット体験を活かす
 内省ができない、あるいは内省習慣のない人でも、インシデント(ヒヤリハット)やアクシデント(事故)を体験したときは、自分がなぜ、どうしてとなるはずである。
 それを報告させるときに、ここでも、内省を促す項目やチェックリストを用意するとよい。言うまでもないが、自分の心だけの問題としてしまわないために、状況分析(5W1H)は必須であるが、それに加えて次のようなチェックリストの項目を用意することになる。
 ・エラーのタイプ(「うっかりミス」か「思い込み」か「記憶違  いか)
 ・エラーにつながった自分の側の原因
   注意(レベルは コントロールできていたか)
   状況認識(見聞き落とし、見聞き間違いなど)
   判断(妥当性 情報の量と質)
   行為(省略 やらずもがな 時間遅れやはやとちり)
 ある看護学校では、自分でヒヤリハット体験を経験する事態を作り、そのときの自分の感じたこと、思ったことを報告させる訓練、いわば、プロトコル・ベースの内省訓練を試みている。オンラインの発話が難しければ、ビデオ録画しておいてから事後的に、ビデオを見ながら「あの時、何を考えていたか」を問うようなやり方も効果的である。
●心を記述する語彙(心理学用語)、知識を豊富にする
 誰もが自分の心を語る語彙はそれなりに持っている。たとえば、自分の今の感情状態を語ることができる。あるいは、事故を起こしてしまったときの注意の状態がどうなっていたかを語ることができる。
 これは、誰もがそれなりに内省力を持った「心理学者」だからである。しかし、この素人心理学者は、認識が浅くてあいまい、世間的な常識に囚われるなど必ずしも、自分の心を適切に知ることができるわけではない。
 それをより適切で深いものにするためには、心理学の語彙、知識を持つことである。


「わかる」とは何か

2006-12-29 | わかりやすい表現
01/4/13 海保1000字 50行
筑波大学新聞

私の1冊
長尾真著 2001 「「わかる」とは何か」岩波新書
************ 「私の1冊」
●「わかりやすさ」を求めてうろうろ
 取扱説明書のわかりやすさの問題に取り組んだのが1985年。はや16年になる。
 その間、求められるままに、また興味のおもむくままに、「わかりやすさ」をキーワードにして、インタフェース(人と機械との交流)、各種表示、ヒューマン・エラー、文書作り、プレセンテーション、授業、広告など、我ながらあきれるくらいに多彩な領域に首を突っ込んできた。
 それだけ、世の中がわかりにくさに満ち満ちているということでもあるのかもしれない。
●「今の私」にとっての1冊
 いずれにしても「わかりやすさ」に深入りしてきたからには、「「わかる」とは何か」は多いに気になる。というわけで、「今の私」の1冊として、この本を挙げてみた。
 ただし、「わかる」と「わかりやすさ」とは実は突き詰めると似て非なるところがあるが、話が面倒になるのでここではやめておく。
 なお、「これまでの私」の1冊なら、他にも何冊かある。「精神分析入門」「自由からの逃走」「認知革命」などである。
●科学技術がわかるとは何か
 長尾氏が本書に込めた意図は、科学技術に組み込まれている説明の構造を、説明の主要な3つの道具である、推論、言葉、文章表現の特性から分析してみることにある。そして、そのことを通して、科学技術に内在するまやかしや危うさやもろさに注意を喚起することまでねらっている。
 たとえば、次の例から何が問題かを指摘することができる人は、かなり「科学技術がわかっている」人ということになる。
・アルミニウムはアルツハイマー病を引き起 こす(推論の問題)
・実験をいわば人間から引き離してしまい、 技術器具のしめす現象のうちにだけ自然を 認識し----(言葉の問題)
・プログラムがウイルスに感染する(文章表 現の問題)
●科学技術にも心理主義の波が
 ばりばりの工学者である長尾氏から、21世紀は「情の時代」「心の時代」と言われ、さらに、「身体的レベルにおける理解」「心の底から納得できる状態」の大切さにまで言及されると、心理主義もここまで来たかと、びっくり仰天させられるようなところがある。。と同時に心理学も頑張らなければとの思いも沸いてくる。

税金申告用の源泉徴収票がとどきはじめる

2006-12-29 | 心の体験的日記
普通は年あけからだが、
気の早いところは、年内から送られてくる
今年は、年収ダウン、原稿料、印税ダウンなので
税金も減ると期待している

最近、学校から配分される研究費に税金を
という通達が回っているらしい。

増税路線もこんなところにも引かれるようになってきたようだ

写真 早稲田大学の巨木