一番重要な知識は、何が知らないでいいことかを知ることである」
(N.ボルツ「世界コミュニケーション」(東大出版会)
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知れば知るほど知りたくなる。
なぜなら、知れば知るほど、知らないことが増えるからである。
だからといって、知のおもむくままに知的探求を続けていてはたまったものではない。
知らなくともよいことを知らないですませる知的決断も必要なのだ。
しかし、それを、いつどのような知識に基づいてやればよいか。
親や教師は、子どもに、しばしば、そんなことはまだ知らなくともよい、と言う。
それは、子どもの知的世界がアンバランスになるのを恐れての忠告である。
大人にはそんな忠告をしてくれる人はいない。
自分で決断するしかない。
知の探求の世界に入り込んでしまうと、そこから出るのは難しい。