逆境「逆境こそ心身の元気がピークになれるとき」6-22
● 逆境こそチャンス
見出しは、あまりに月並みな言説ですが、ここで言いたいことのすべてが、これに凝縮されています。
さらに、逆境は最良の教師ということもあります。そこから学べることは、普通では学ぶことのできないことを学べるからです。
そして、逆境は、絶望と違って、大波に逆らって力一杯進んでいるイメージがあります。つらくとも、心身ともに元気というイメージがあります。向かう方向もはっきりしています。
もちろん、一気に押し返されて、ひっくり返るリスクはありますが、その危うさがおもしろいのです。ですから、逆境物語は、人々の興味関心をひきつけるのです。もっとも、その多くは、逆境に立ち向かって成功した人だけの物語。逆境でめげてしまった人々、屍累々の現実は隠されてしまっていますが。
●逆境の心理学
まずは、客観的にはともかくも、自分の認識として、ものすごい力で自分が押しつぶされようとしている、そして、それをなんとか押しもどそうと、もがき苦しんでいる自分がいます。
ここで大事なことは、逆境かどうかは、ひとえに認識によるということです。
同じ状況におかれても、いっこうに逆境と認識しない鈍感?いや楽観的な人もいますし、
生き死にかかわる逆境と認識する人もいるということです。
昨年末にNHKで放映された「坂の上の雲」の登場人物の一人、正岡子規は、若くして肺結核で亡くなりますが、その逆境(病苦)の中で楽観を貫いた見事な生き様を見せてくれます。
正岡子規のこの生き様は、生まれながらの資質のように思えます。
ポジティブ心理学のテキスト「ポジティブサイコロジー」(春秋社)に、「傷つかないこども」という概念をみつけました
深刻なストレッサーに抵抗力があり悪い予測をものともせず成長する子がいるのだそうです。こういう資質をリジリエンス(逆境に直面しても力強く生きられる資質)と呼びます。坂根健二氏によると、レジリエンスの状態にある者に特徴的な心理的特性として、次の4つがあるとされています。
・肯定的な未来志向性
・感情の調整
・興味・関心の多様性
・忍耐力
楽観がいいか悲観がいいかではありません。それは現実認識の人さまざまというものですから。ここは、できれば、楽観的な認識をおすすめはしますが。このあたりは、ポジティブ認知、楽観の項目を参照してください。
そして、その押しつぶそうとする力に対してエネルギーを集中してなんとかそれを跳ねのけるために持てる力の限りを尽くすことになります。
これは、戦争で圧倒的な力をもつ敵に取り囲まれたときの作戦本部長の心の状態に似ています。
さて、逆境の認識の有無、強弱はあるにしても、逆境に陥ることは誰にもあると想定して、それを心の元気づくりに活かすコツについて、いくつか挙げていたいと思います。
●逆境を心の元気にづくりに活かすコツ
①一転突破、集中する
逆境では、あなたを押しつぶそうとする力がなんであるかがかなりはっきりしています。闘うべき敵が見えています。
それだけに集中すればよいので、力が出ます。火事場の力ですね。
②3歩前進、2歩後退の繰り返し
力関係、立ち向かうエネルギーがどれくらい残っているかにもよりますが、前進だけではうまくいきません。
闘いで一番難しいのは、退却の仕方なのだそうです。
巧みな退却は、自分のほうには、みずからのエネルギーの温存と、状況の冷静な見極めをもたらし、相手方には慢心によるつめの甘さをもたします。そこが次の戦局での攻めどころになります。
攻めるときは、一気に3歩前進、不利なときは、ゆっくり冷静に2歩後退のイメージですね。
③居直る
どうしても押し返せないときには、煮るも焼くもどうぞご自由に、といことですね。
あっさり居直ってしまうのは厳禁ですが、どうにもならない時の切り札としては有効です。そこで、相手の気勢を一時的に殺ぐのです。その間に反転攻勢の機をうかがうことになります。
③周りの助けも借りる
逆境が長期にわたりそうなときには、自分一人では闘いきれなくなります。ヘルプの声をあげることです。
「順境は友を作り、逆境は友を試す」です。
誰が応じてくれるかは、あなたの過去の人脈次第ですが、最近は、行政やNPOなどの支援システムがありますので、活用することもあってよいと思います。世間体などあまり気にしないで、ここは、助けを借りることです。
● 逆境こそチャンス
見出しは、あまりに月並みな言説ですが、ここで言いたいことのすべてが、これに凝縮されています。
さらに、逆境は最良の教師ということもあります。そこから学べることは、普通では学ぶことのできないことを学べるからです。
そして、逆境は、絶望と違って、大波に逆らって力一杯進んでいるイメージがあります。つらくとも、心身ともに元気というイメージがあります。向かう方向もはっきりしています。
もちろん、一気に押し返されて、ひっくり返るリスクはありますが、その危うさがおもしろいのです。ですから、逆境物語は、人々の興味関心をひきつけるのです。もっとも、その多くは、逆境に立ち向かって成功した人だけの物語。逆境でめげてしまった人々、屍累々の現実は隠されてしまっていますが。
●逆境の心理学
まずは、客観的にはともかくも、自分の認識として、ものすごい力で自分が押しつぶされようとしている、そして、それをなんとか押しもどそうと、もがき苦しんでいる自分がいます。
ここで大事なことは、逆境かどうかは、ひとえに認識によるということです。
同じ状況におかれても、いっこうに逆境と認識しない鈍感?いや楽観的な人もいますし、
生き死にかかわる逆境と認識する人もいるということです。
昨年末にNHKで放映された「坂の上の雲」の登場人物の一人、正岡子規は、若くして肺結核で亡くなりますが、その逆境(病苦)の中で楽観を貫いた見事な生き様を見せてくれます。
正岡子規のこの生き様は、生まれながらの資質のように思えます。
ポジティブ心理学のテキスト「ポジティブサイコロジー」(春秋社)に、「傷つかないこども」という概念をみつけました
深刻なストレッサーに抵抗力があり悪い予測をものともせず成長する子がいるのだそうです。こういう資質をリジリエンス(逆境に直面しても力強く生きられる資質)と呼びます。坂根健二氏によると、レジリエンスの状態にある者に特徴的な心理的特性として、次の4つがあるとされています。
・肯定的な未来志向性
・感情の調整
・興味・関心の多様性
・忍耐力
楽観がいいか悲観がいいかではありません。それは現実認識の人さまざまというものですから。ここは、できれば、楽観的な認識をおすすめはしますが。このあたりは、ポジティブ認知、楽観の項目を参照してください。
そして、その押しつぶそうとする力に対してエネルギーを集中してなんとかそれを跳ねのけるために持てる力の限りを尽くすことになります。
これは、戦争で圧倒的な力をもつ敵に取り囲まれたときの作戦本部長の心の状態に似ています。
さて、逆境の認識の有無、強弱はあるにしても、逆境に陥ることは誰にもあると想定して、それを心の元気づくりに活かすコツについて、いくつか挙げていたいと思います。
●逆境を心の元気にづくりに活かすコツ
①一転突破、集中する
逆境では、あなたを押しつぶそうとする力がなんであるかがかなりはっきりしています。闘うべき敵が見えています。
それだけに集中すればよいので、力が出ます。火事場の力ですね。
②3歩前進、2歩後退の繰り返し
力関係、立ち向かうエネルギーがどれくらい残っているかにもよりますが、前進だけではうまくいきません。
闘いで一番難しいのは、退却の仕方なのだそうです。
巧みな退却は、自分のほうには、みずからのエネルギーの温存と、状況の冷静な見極めをもたらし、相手方には慢心によるつめの甘さをもたします。そこが次の戦局での攻めどころになります。
攻めるときは、一気に3歩前進、不利なときは、ゆっくり冷静に2歩後退のイメージですね。
③居直る
どうしても押し返せないときには、煮るも焼くもどうぞご自由に、といことですね。
あっさり居直ってしまうのは厳禁ですが、どうにもならない時の切り札としては有効です。そこで、相手の気勢を一時的に殺ぐのです。その間に反転攻勢の機をうかがうことになります。
③周りの助けも借りる
逆境が長期にわたりそうなときには、自分一人では闘いきれなくなります。ヘルプの声をあげることです。
「順境は友を作り、逆境は友を試す」です。
誰が応じてくれるかは、あなたの過去の人脈次第ですが、最近は、行政やNPOなどの支援システムがありますので、活用することもあってよいと思います。世間体などあまり気にしないで、ここは、助けを借りることです。