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日本は平和!

2012-09-20 | 心の体験的日記
TVザッピング
AKB48<<これで正しい?
じゃんけん大会
えんえんと続く(ようだ)
それを応援する観客の熱狂

平和だねー
日本は
熱くならない国民
しかし
閾値を越えると、どかん なんてごめん

「正しく怒る」「冷静に怒る」のも大事



 ヒューマンエラー低減のための心理学からの提言

2012-09-20 | ヒューマンエラー

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   ヒューマンエラー低減のための心理学からの提言
     ---「目標の取り違えエラー」「思い込みエラー」
       「うっかりミス」「確認ミス」をめぐって---  

概要**************************************************
我々は、「---せよ」という使命(Mission)に基づいて計画(plan)を立て、それに従って実行し(do)、それが計画通りに行なわれているかをチェックする(see)一連の過程--M・PDS--を繰りながら一つ一つの仕事を行なっていきます。その4つの過程で起こりがちな、「目標の取り違えエラー」「思い込みエラー」「うっかりミス」「確認ミス」の心理的な発生のメカニズムや特性を探り、それにいかに対処すればよいかについて考えてみます。
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第1 目標の取り違えエラー---使命と計画(目標)の齟齬

●事例1「乗客サービスを優先してしまった」
「ブレーキの効きがいつもより良すぎたので点検していた。しかし、お客のイライラ、クレームに耐えきれず、点検を打ち切り発車したが、今度は効きが悪くなり、停止位置をオーバーしてしまった。」
●事例分析
 仕事をするとき「---すべし」という使命(Mission)に基づいて、自分なりの目標をたてます。そのとき、「安全に関する目標」と「運行に関する目標(「時間通りに」「乗客に気持ちよく」など)」とがあります。
 そして、通常は、安全の使命・目標の制約の中で、運行上の使命・目標を達成します。 
 しかし、現場で運転している人の頭の中ではいつもこうなっているとは限りません。時には、運行上の使命・目標が安全の使命・目標の制約をはみ出てしまうことがあります。この時起こるのが、目標の取り違えエラーです。
 目標間に葛藤が起こるような状況では、「人に親切にしたい」「乗客や患者を喜ばしたいという優しい気持ち」「自分の力を示したい(自己顕示欲)」「自分の力を確認したい(自己有能感)」「業績を挙げたい」「競争に勝ちたい」と言った気持ち出てしまい、こうした目標の取り違えエラーによる事故を引き起こします。

●目標の取り違えエラーへの対処
 そこで、目標の取り違えエラーをしないためには、ますは、こうした気持ちを押さえること、さらに、会社の使命に従うように、目標管理をきちんとすることです。ただし、会社の使命がきちんと明示されていての話ですが。具体的には、
○目標の階層を明確にして安全目標を運行目標の上におく
 例「手順通りの安全運転」が第一、「サービス」「時間通り」はその次
○具体的な目標を意識する
 例「安全第一」より「安全の法規、手順の遵守」
   
第2 思い込みエラー--誤った目標を忠実に実行してしまうエラー

●事例2「新システム切り替えで思い込み工事をしてしまった」
「信号機を新システムに切り替え工事をしたとき、進行信号以外にY灯を点灯するようにセットしてあることが、運転士の指摘で判明したトラブル。」
●事例分析
 工事監督者が旧システムの配線でよいとの思い込みで工事をしてしまったのが直接の原因だったようです。
 新旧システム交換時には、どうしても、外(信号機)も頭の中(知識)も「旧」が支配します。つい、「旧」であると思い込んでしまいます。模様替えした部屋に慣れまでのことを考えてみてください。
 思い込みエラーの困った点は、
○視野狭窄が起こる(そのとき目立つ手がかりへの固着が起こる)
○エラーであることに、なかなか自分では気がつかない
○おかしいことが起こってもそれは、例外、特別と考えてしまう

●思い込みへの対処
1)わけがわからない状況にしないことです
・仕事の目標や全体像をあらかじめ意識する
・仕事に関連する知識を豊富にしておく
2)自分の思いを人に話せるようにする/話すようにする
・コミュニケーション環境を良好にしておく
・人と情報を共有する
・思いを外に出すことで自分の思い違いに気がつくことがある
3)現場を一時的に離れてみたり、知識量や考え方の異質なメンバーを入れて、新鮮な目(fresh eye)によるチェック体制を作り込む




第3 うっかりミスと確認ミス---注意管理不全によるミス

●事例3「2人ともうっかり確認しなかったために起こったヒヤリハット」
「出発直前に車掌は乗客からの質問対応をした。出発信号の確認をしないままドアを閉めブザーで運転士に出発合図をした。運転士も出発信号の確認をしないまま発車操作をしたが、すぐに停止信号に気がつき急停止した。」
●事例分析 
 このヒヤリハット事例には、1つは、「注意の囚われによる手順の省略」といううっかりミス。もう一つは、「2人確認による油断、つまり、相手が確認しているから自分は確認しなくとも大丈夫(社会的手抜き)」という、これもまた典型的な確認ミス。
 
1)「注意の囚われによる手順の省略」ミスについて考えてみます。
 注意は、そのとき一番大事なこと、目立つことに精一杯に集中します。したがって、他のことへは注意が払われなくなります。この事例では、車掌は一時的に、乗客への対応にほとんどの注意を払っています。それが終って元の発車手順の続きに戻るのですが、その手順は習慣化しているため、注意がその手順の実行から一時的に乗客対応のほうに向けられた間も、「発車前の信号確認」という手順を実行したかのように思ってしまいます。それが、手順省略になってしまったわけです。
○これに対処するには、「ご破算で願いましては」です。手順の最初に戻るのです。途中での妨害があったら、「最初からやり直す」のです。

 この事例は、別の見方をするなら、「習慣化した手順ほど確認行為が難しい」ということでもあります。ベテランやベテランになる直前の人がおかしやすいエラーの一つです。初心者は、一連の手順が習慣化していませんので、一つやっては確認、また一つやっては確認---をきちんとやらざるをえませんので、こうしたエラーはあまりしません。
 これへの対処は、習慣化した手順の流れを大事なところでは断ち切って、強制的に確認動作を入れることです。
○最も大事な手順のところ、たとえば、発車信号を確認したら、確認ボタンを押す/信号確認の貼紙を裏がえすなどの、もう一つ面倒な「目に見える行為」をするようにすることが有効です。
○指差唱呼ももちろん非常に有効な手立てですが、これ自体が習慣化していますので、それをやろうとした瞬間に注意がよそに囚われてしまうと、やったように錯覚してしまうことがありますので、万能ではありません。


2)もう一つは、2人確認による油断、つまり、相手が確認しているから自分は確認しなくとも大丈夫」という、確認ミス事態で起こる社会的手抜きです。
 一人でやるより2人、3人でやれば、仕事の能率もあがり、質もよくなります。「3人よれば文殊の知恵です」。
 ところが、人間は横着です。ときおり、「相手/誰かがやってくれるから自分はしなくとも」という気持ちになることがあります。一方だけがそう思うなら他方がカバーしてくれますが、両方ともそう思ってしまうことがあるから困ります。そんなときに、事故が起こってしまいます。
 社会的手抜きが起こらないための、一般的な対策を4つ。
○大事な手順は、2人が独立してやらないと次に進めないようにする
○頻繁にコミュニケーションする/できるような環境を作る
 相手が目の前にいるときは、今自分が何を考えているか、自分のしている仕事、相手にしてほしい仕事などを遠慮なく口に出してみる。
○それぞれの仕事範囲を明確にしてさらに権限関係をはっきりさせておく
 自分の持ち分だけをするという縄張り意識が過度になると困りますが、縄張りをはっきりさせた上で、相手の縄張りにも関心を持つくらいが最適。
○チームのメンバーを異質にする
 年齢、性、習熟度などが同じメンバーでチームを組むと、同じようなことを考えてしまいます。  

最後に二言
●遅刻をどうする
 担当の方から「遅刻を減らすにはどうしたらよいか」という相談を受けました。そこで、遅刻常習者3タイプごとに一言。
○起床困難による遅刻常習者
 熟睡を保証する環境を作る。起床は周囲の助けを求める。自分が他の人の起床係りをする。
○時間にずぼらなための遅刻常習者
 仕事に関しては時間ずぼらは許されないことを認識するための、仕事にかかわる「時間意識」を高める。時間スケジュールを絶えず作成する。遅刻者チェック役をかってでる。
○うっかりミスによる遅刻常習者
 不規則勤務などで発生しがち。予定を人に話す。一緒に仕事をする人と前もって頻繁に打ち合わせする。

●「自分が----ならば、事故は起きない」(精神論)は危険
 人はエラーをしながら生きていかざるをえません。したがって、エラーが事故につながるところでは、「自分で----する」だけでは限界があります。自分のヒヤリハット体験を組織として共有し、安全工学的な技術と考え方を現場に作り込むことがエラーを事故につなげないための王道です。






















訪問者分析

2012-09-20 | Weblog
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インターロックは逆インターロックにまで配慮する

2012-09-20 | わかりやすい表現
インターロックは逆インターロックにまで配慮する

【解説】
  一定の順序に従って、手順を踏まないと目的の仕事に到達できないようにすることをインターロック機構という。誤った順序での手順実行が、事故につながるところでは、必須の機構である。
 ところが、事例1のように、目的を達成し終わったあと、そのインターロックを元に戻しておかないと、次の使用時には、そのインターロックは無効となってしまうケースがある。目的を達成して終わったら、元に戻す手順もインターロック機構になっていなければならない。 
車の給油でも、給油するときは、外ドアを開け、ついで、給油口のバルブを開ける。ところが、終わって閉める手順は、インターロックになっていないので、給油口のバルブをどこかに置き忘れたり、閉め忘れたりということがある。
 
【背景】
  何かをするときに(目的志向のときに)起こると想定されるエラー、事故への配慮は、いろいろなされるが、その後始末のときに起こると想定されるエラー、事故への配慮は、意外になおざりにされがちである。
 保守点検時の工具の置き忘れ、手術後、体内への手術用具の置き忘れなどの事故がかなり多いのも、元に戻す手順への配慮不足にある。いわば、逆インターロック機構への配慮不足である。

【事例】
事例1は、インターロック機構を作り込んが噴射機構である。しかし、噴射が終了しても、元に戻すのを忘れてしまうと、次の使用時には、この機構は無効となってしまう。
 この場合の逆インターロック機構として考えられるのは、使うときにはバネをのばした状態で使い、手を離すと元に戻るような仕掛けであろう。