「安全具を省略したくなるのは、なぜなのですか」
あなたがはじめての職場で仕事をすることを考えてみてください。
その仕事をするための手順や、どこにどんな危険があるかを教えてもらったら、その通りに一つ一つ仕事をこなしていくはずです。時にはちょっとしたミスや失敗をしたりしながら、緊張感をもって仕事をするはずです。
このような仕事の仕方をルールベースの仕事と言うことがあります。こんなときには、安全具なしや手順の省略はまず起こりません。
ところが、次第に仕事に慣れてくると、どんなことが起こるでしょうか。
まず、手順を意識しなくなります。手順の透明化が起こります。
仕事をするのが楽になり、無理、無駄、ムラ(3つのム)がなくなります。そして、自分なら「もっと楽に」「効率的にできそう」と思うようになります。
また、安全具についても、これくらいならなくとも大丈夫となります。付けないほうが、身のこなしが楽になります。安全具をつけないで仕事ができる自分に有能感さえ感じてしまいます。