自然科学の進歩を素人目でみていても、見えないものを見えるようにする可視化技術の進歩がその科学の発展を支えてきたのがわかる。
原子や病原菌のようなミクロの世界も顕微鏡の進歩によって驚くほどの精度で見ることができるようになった。望遠鏡の進歩は、逆に遠くのマクロ世界を可視化し、たくさんの新たな星の発見をもたらした。
最近の可視化技術で心理学にも深く関係するのは、脳機能の可視化技術である。かつての脳波による粗くて間接的な測定よりははるかに近くで、高精度で、脳機能をみることができるようになり、心と脳との対応関係がはっきりとわかるようになってきた。