初頭効果、終末効果を利用する
人間の記憶を調べる実験で、覚えるべきものを次々に提示していって、最後にまとめて、覚えているものを頭に浮かぶ順に思い出してもらうことをよくやる。自由再生実験と呼ばれるものである。
この実験では、最後のほうに出された数項目が最も良く再生され、ついで、最初のほうに出された数項目となる。真中あたりの数項目が最も再生の成績がよくない。この最初と最後のものが真中のものにくらべて再生率が高いことを、それぞれ初頭効果、終末効果(または親近性効果)という。
最初に出されたものは、まだ頭のなかが空っぽですんなりと入っていくのでよく覚えられる。また、最後の方は、覚えたばかりなのでよく思い出せる。これに対して真中は、もう頭が一杯になってしまっているので新しく入ってくるものを覚えきれない状態になってしまうらしい。
この効果は、たとえばこんなふうに利用できる。
かりに、仕事が二時間くらいで終わるとして、一気にやれば、最初の一〇分と最後の一〇分の合計二〇分にしか、初頭効果と終末効果の利益を得られないとする。これを、たとえば、1時間単位で区切れば、あいだに休憩を五分入れて仕事の終わる時間が五分長くなっても、単純に計算して、四〇分にわたって、この二つの効果から利益を得られることになる。
ただし、これらの効果を得るためには、あらかじめ時間の区切りがわかっていなければならない。しかも、それが、きちんと守られていることが必須である。サービス残業などというわけのわからない時間管理が横行しているところでは、この効果は期待できない。
人間の記憶を調べる実験で、覚えるべきものを次々に提示していって、最後にまとめて、覚えているものを頭に浮かぶ順に思い出してもらうことをよくやる。自由再生実験と呼ばれるものである。
この実験では、最後のほうに出された数項目が最も良く再生され、ついで、最初のほうに出された数項目となる。真中あたりの数項目が最も再生の成績がよくない。この最初と最後のものが真中のものにくらべて再生率が高いことを、それぞれ初頭効果、終末効果(または親近性効果)という。
最初に出されたものは、まだ頭のなかが空っぽですんなりと入っていくのでよく覚えられる。また、最後の方は、覚えたばかりなのでよく思い出せる。これに対して真中は、もう頭が一杯になってしまっているので新しく入ってくるものを覚えきれない状態になってしまうらしい。
この効果は、たとえばこんなふうに利用できる。
かりに、仕事が二時間くらいで終わるとして、一気にやれば、最初の一〇分と最後の一〇分の合計二〇分にしか、初頭効果と終末効果の利益を得られないとする。これを、たとえば、1時間単位で区切れば、あいだに休憩を五分入れて仕事の終わる時間が五分長くなっても、単純に計算して、四〇分にわたって、この二つの効果から利益を得られることになる。
ただし、これらの効果を得るためには、あらかじめ時間の区切りがわかっていなければならない。しかも、それが、きちんと守られていることが必須である。サービス残業などというわけのわからない時間管理が横行しているところでは、この効果は期待できない。