大河ドラマにはパターンがあって、安土桃山、幕末が二大舞台。それにつづくのが元禄だろうか。ここはオールスターなのである。
綱吉と柳沢吉保が結託し、高田馬場では仇討が行われ、赤穂浪士につながる。芭蕉が奥の細道に出発し、渋川春海が展望台をつくる……ドラマになりやすい。
「大江戸釣客伝」は、ほぼそのオールスターたちが、釣りと、そして生類憐みの令とどうかかわったかが描かれる。およそ不幸という不幸にみまわれる主人公が、しかしじっと水面を見つめて釣りと自分の関係を考察するなど、なんかすごくいいドラマを観た気分。
例によって架空キャスティングをかますと……
津軽采女(主人公)……長谷川博巳
宝井其角(芭蕉の弟子)……中村獅童
多賀朝湖(絵師)……西島秀俊
紀伊国屋文左衛門……吉川晃司
吉良上野介……風間杜夫
徳川綱吉……綾野剛
わははは。「八重の桜」をいじっただけというのがバレバレですか。装画はなんと松本大洋です。
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大江戸釣客伝(上) (講談社文庫) 価格:¥ 710(税込) 発売日:2013-05-15 |
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大江戸釣客伝(下) (講談社文庫) 価格:¥ 710(税込) 発売日:2013-05-15 |