PART1はこちら。
ネトウヨたちは本気でこう考えているのかもしれない。
・日本はリベラルという病にとりつかれている
・ジャーナリズムはリベラリストの巣窟であり、彼らのエリート意識を粉砕しなければならない
・在日は日本という国を内部から崩壊させようとしている
・性的少数者を擁護し、夫婦別姓を容認する勢力には注意が必要
・自分たちこそが愛国者だ
……うん、本気なのだろう。だから自分たちがやっていることはむしろ“体制批判”だと自己評価しているのだと思う。そうでもなければただのいじめだし。
ただ、心のどこかに“みんなで一斉に叩く”という快楽があることは確か。しかもその攻撃は、非常に不健全ではあるけれども政権を握っている人間たちが(表立っては言わないものの)支持してくれているに違いないのだ。
その攻撃に、果敢にたたかいを挑む存在が出現したとき、彼らのキーボードを叩くスピードは加速する。はたして、どちらが有利な地点にいるかは言うまでもない。匿名の多数と、顔をさらした個人と。
かくして、日本の安定を守るためにストーリーを仕立てる内調の有名人、多田(田中哲司)は卓見を吐く。
「この国の民主主義は……」
あ、つづきは映画を見て確認していただけると。
吉岡エリカを演じたシム・ウンギョンが圧倒的。最初は、リンドバーグの渡瀬マキみたいなお姉ちゃんだな、と思っていたけれど、次第次第に存在感を増していく。
そしてエリートであることにも、告発者であることにもおさまることができない杉原を演じた松坂桃李がすばらしい。彼の“声”がこの映画を傑作たらしめたと言っていいと思う。絶対見て!
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