赤いアンブレラ
2023年9月号PART4「いつか王子様が」はこちら。
「帰ってまいりました!ドリフターズです!」
デビュー45周年記念の、地元茅ヶ崎でのコンサートにおける、サザンオールスターズの桑田佳祐のギャグ。
そうか桑田ももう67才なのか。なんか近ごろ“あの頃”のアーティストの訃報が続いている。もんたよしのりの「赤いアンブレラ」の熱唱はもう聞くことはできないし、谷村新司の「天才・秀才・バカ」コーナーの復活はもうありえなくなった。
よけいな話ですけど、うちの事務室の相方は、谷村新司といっしょにセイ!ヤングをやっていたばんばひろふみのことを知らなかったし、「いちご白書をもう一度」も知らなかった。
「ユーミンがつくった曲なんだけど」
「知らないです」そんなもんか。
ついでだからふれておくと、訃報それ自体が多すぎないですか。リタイアして長くなったとはいえ、財津一郎が亡くなったのはショックだし、クレイジーキャッツ最後のひとり、犬塚弘さんの退場もさみしい。
職員室の新聞の訃報欄をチェックしていたら
「誰が死んだんですか」
「ほら、『ゆうひが丘の総理大臣』の脚本を書いた畑嶺明さんと、読売テレビのディレクターだった鶴橋康夫さん」
「え、そんな脚本家とかディレクターまでチェックしてるんですか」
わたしの世代はそうだったの。だから山田太一の「想い出づくり」と倉本聰の「北の国から」が同じ時間帯でオンエアされたときは迷ったっけなあ。ちゃんと新聞のテレビ欄には脚本家の名が明記されていた時代。
その名を前面に出すことで、彼らの次の作品をアピールするという……もう現代はそんな悠長なことをやっている場合ではないんだろうか。
PART2「伝統芸能」につづく。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます