誰もが知る赤穂浪士のお話を金銭面から語る。なるほどそんな手があったか。
いやまてよ、大河ドラマの「峠の群像」も赤穂の塩をめぐる浅野家と吉良の経済戦争が背景に……違いましたっけ。
あの時の大石内蔵助は緒形拳で吉良上野介が伊丹十三。この松竹作品は大石が関西弁ネイティブの堤真一(女好きであることを隠しもしないあたりがいい)で吉良が……あ、登場しないんだった。なるほどこれは新機軸。
仇討ちの金を用意するのが勘定方のナイナイ岡村。いつも不平たらたらなのが柄にあってます。彼の嘆きは止まらない。だって浪士たちには経済観念というものがなく、あればあるだけ使ってしまうからだ。子どもか。
本来は主君(阿部サダヲ)の命日の3月に討ち入るはずが、金が足りないので12月になった、というあたりも笑わせてくれる。
こういうお話は、うまい監督が撮らないと目も当てられないが、この作品は中村義洋。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」「ゴールデンスランバー」「殿、利息でござる!」などでキャリアを積み上げ、形はどうあれ忠臣蔵を撮るまでの存在として会社に信用されるようになっている。うれしい。
出演は大高源五役に濱田岳、堀部安兵衛が荒川良々、他に妻夫木聡、竹内結子、石原さとみ、滝藤賢一、あとは吉本勢がわらわらと。
さすが忠臣蔵、豪華キャストです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます