第41回「おれについてこい!」はこちら。
うわあ今回のタイトルは「東京流れ者」で来たか。日活アクションや鈴木清順だけで語りたいことはいっぱいあるけど、そうもいかない。
でもちょっとだけふれておきましょう。日活アクション映画とはどんなものかというと、石原裕次郎や小林旭、そして渡哲也が肩で風を切って歩き、そこに宍戸錠が「チッチッチ」とからむという……いいですわかんなくて。
鈴木清順にいたっては、わけわかんない映画を撮るということで当時の日活の社長(堀といいます)から追放され、しかしファンが多いものだから……お若い方だって彼の風貌だけは承知しているはずですよ。いろんな作品に特別出演してましたから。
彼が生きていたらこの大河に出たかったろうし、大根仁か宮藤官九郎が「ぜひ!」と迎え入れただろうにな。
で、その「東京流れ者」。川島正次郎と田畑政治の政争にメインストーリーはうつって……うううその前に近ごろ毎週泣いてますわたし。お正月からずっと「いだてん」を見てきてよかったなあと。今回もよかった。
・金栗四三のサイン会に五りんが現れて「小松金治です」と名乗り、あの小松の息子であることをついにカミングアウト。四三は腰を抜かす。
・選手村を朝霞から代々木にもってくることに苦労する田畑に、嘉納治五郎の肖像画が叱咤する。
・そしてそして、自分はオリンピックまでに復帰できるだろうかと弱気になる志ん生を、五りんは背負いながら富久を語って激励する。
特に、神木隆之介がビートたけしを背負っているこのシーンこそ、宮藤官九郎が一年間をかけて描きたかったものではないかと感涙。長いスパンで仕掛けられた地雷が、ここに来て次々に爆発しています。やられた。
あ、またしても安藤サクラにふれることはできませんでした。今回の山梨のシーンが、「ゆとりですがなにか」の実家のくだりと相似を成していることに気づきました?
第43回「ヘルプ!」につづく。
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