保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

亀岡から世界へ!はっちん道場始動!!

2006-01-11 23:57:40 | 空手・格闘技
今年も‘はっちん道場’の稽古が始まりました。

初練習には、道場生約60名が参加、みんな正月休みの
弛みも見せることなく、精悍な顔で出席してくれました。

年頭にあたり、毎年私が道場生に言うことがあります。それは
「我がはっちん道場に学ぶ皆さんは、空手の修行を通じて身に付ける
 体力と精神力で、世界という大海を目指す人に育ってほしい」という
 人生の目標です。

空手という分野に留まらず、ビジネスや学問、芸術など、自分が
進むであろう道の中で、男性も女性も世界で通用する人になって
ほしい、という思いからです。

はっちん道場に学ぶ子供達が成長する頃には、世界は今以上に狭く身近に
なり、国際化などいう言葉も死後になるくらい世界とのかかわりも
日常化することでしょう。

そんな、国際社会の中でも、ひとりでしっかり地に足を付け、
立っていける人間力を養ってほしいと願っています。

私の空手の師匠・大山茂師範は、拳一つでアメリカという異文化な大国で
FBIから大統領とその家族まで弟子にもたれる人ですが、
よく私達に国際社会で生きる為の心がけとして
「体の大きな外国人と向かい合っても、決して臆せず相手の目を睨み返す
 気迫と闘争心がなければ国際社会で活躍する事は出来ない」と仰っていました。

事実、NYの道場には、老若男女を問わず、国際舞台の第一線で活躍して
いるさまざま職業の方が汗を流していました。どの人の目もギラギラしていて
また、自信家たちでした。

彼らは「NYで通用したら、世界の何処でも通用する。そのエネルギーを
    空手という武道精神から吸収している」とよく話していました。

「安定」などという言葉に無縁の彼らニューヨーカーにとって、武道・サムライ
という戦いの中から創造された精神が、一つの支えになっているのも必然のように
感じました。



日本にはどうも英語神話があるようで、英語さえ喋れれば世界で活躍できるような
安易な考えがまだ信じられているようですが、現実はそんなに甘くはないでしょう。

もちろん喋れる方がいいには決まっていますが、その人の精神力が強く
養ってなければ、通用するものでないのは、日本もアメリカも同じです。
日本で日本語が喋れても活躍することとは、あまり関係がないでしょう。

私の所属していた道場では、約100名ほどの日本人内弟子が卒寮していますが、
その半数以上のものが、アメリカに残り、今も活躍しています。
道場経営をしている人、会社を持ち成功している者、現地の女性と結婚して
第一線のビジネスマンになっている者などさまざまです。

そして驚く事に、その大半が英語が得意でなかった人たちなのです。
しかし、空手の内弟子で培われた度胸と気迫で難題難問をクリアーしていき、
文化も生活様式も考え方も異なる異国の地で今もしっかり立っています。



はっちん道場は京都の亀岡という小さな町の小さな空手道場ですが、
ひとりひとりの個性を見極め、じっくり強い体と心を養い、高いレベル
の人間性の形成を目指し、指導していきたいと考えます。

頭の中の空想で描くのではなく、体をぶつけ合い、真正面から
自分と対峙する中で作りあげられる個性は、必ず世界でも通用
するものと確信しています。

いずれ、この小さな道場の中から、世界という大舞台で活躍
するような人間が育つ事を楽しみ、これからも汗を流したい
と思う新年の初稽古でした。