保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川の11月が終わりました。

2006-11-30 21:52:14 | 船頭
年中で一番忙しくなる11月。
その11月が今日で終わりました。

今年は保津川に船が流れて400年目の記念の年でしたが、
ご存知の通り、8月の落石事故が発生し例年とは大きく
異なる400年目の11月となりました。

落石現場を通過できないことから、その手前に迂回路を整備し、
歩行にて通過するという苦肉の策での運航を余儀なくされました。

その結果、迂回路通過に掛かる時間を調整するため、順次
川の上での船を止めるという運航方法をとらざるをえず、
その時間的なロスが大口の予約を入れられないという営業的には
致命的な事態となり船の流船数を減少させる原因となりました。
また、通常運航なら全く問題のない、少しの増水でも迂回路が
水没することから運休日が3割以上増えることになりました。

唯一、救いであったのは紅葉の時期が遅れ、11月下旬でも
美しい紅葉が楽しめ、後半の来客数が落ちなかったこと。
また、天候も安定し穏やかな日が多かったことです。

厳しい試練が続いた2006年にあって、これではあまりにも可哀想と
思ったくれたのか?11月だけは天が味方してくれたようです。

そして明日から12月です。

今年の営業は10日(日)までとし、落石現場の調査・整備等に
かかる予定なので、例年営業している冬季船は運休します。

私達、船頭も今年の冬は職探しに奔走しなければならないようです。

厳しい冬になりそうですが、温かい‘春’を信じて頑張るしかなさそうです。