散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

新春 東京出張(10) 最後にバーで

2014年01月14日 22時03分59秒 | 飲み歩き・東京
最後に銀座に戻ってきて、バーで締めることにしよう。かなり久しぶりの「FS」へ。ちょうど先客が数人出て、落ち着いた感じで座ることができた。1杯目はあまり飲みすぎないようにとお願いしたところ、クラシックソルティードッグが登場。ジンとグレープフルーツに塩を溶かしこんだ、フレッシュな味わいである。

2杯目はポーラースター。アクアビットベースということで出て来たのだが、シンプルなレシピの割には複雑な味がする。アクアビットと青リンゴの相性がいいのだろう。

3杯目はアクアビットベースのアルヴァーティン。これはなかなか斬新な味ではないだろうか。

明日の朝が早いので、今日はこれで切り上げることにしよう。何だかすっかり夜食づいてしまい、グレープフルーツチューハイとペヤングやきそばで締める。早く寝よう。

 

新春 東京出張(9) こういう食堂が欲しい

2014年01月14日 17時50分44秒 | 食べ歩き
ここで白山に移動し、以前から気になっていたキッチン「T」に入って見る。まだそんなに空腹ではないし、かなり迷った結果、ドライカレーを注文することにした。

ご飯を炒める音しばし、やってきたドライカレーはかなり色の薄い仕上がりだった。



ご飯の陰に福神漬けとキャベツの千切りがある。中の具は玉葱、ハム、豚コマかな。一応カレーっぽい味はするのだが、チャーハン寄りと言えないこともない味だ。しかし、これが良いんだね。毎日来てしまいそうになる味だ。

その後学生がやってきて、注文したのはしょうが焼ライスとオムライス。やっぱり次回はオムライスか? 盛り合わせのタイガーランチも気になるし、スパバーグというのも童心に帰れそうでいいなあ。

勘定を払うと、マスターの「はい、おつり四百万円」という古典ギャグが炸裂し、また来たいという気持ちが一層高まるのであった。


新春 東京出張(8) 当初の予定

2014年01月14日 16時00分46秒 | ART
それでは、今回一番気になっていた展覧会に行ってみることにしよう。

■Bunkamuraザ・ミュージアム「シャヴァンヌ展」。
「漁夫」:大原美術館所蔵作品。見ての印象は、写実・古典・陰鬱というところか。
「労働(習作)」:青木繁に近いものを感じる。
「労働」:解説にもかいてあったが、イデオロギー的なものは全く感じられず、楽しく仲間と労働という感じなのだ。

「眠り(習作)」:作品に中心点が感じられない中、沈む太陽というポイントがあるこの作品は珍しい。
「海辺の乙女たち」:描かれている人物は、バーン・ジョーンズ的相互無関心が感じられる。
「キリスト教の霊感」:薄塗りな感じはゴーギャンという印象もする。

正直なところ、「凄い作家だ」とか「大感動」という感じはしないのだが、「そういえばシャヴァンヌ見たよね」と時々思い出しそうな展覧会だった。ラファエル前派や象徴主義に近い印象を受けた私である。

 

ここで、両国へ移動。

■江戸東京博物館「大浮世絵展」。
「風俗図屏風(彦根屏風)」:この展覧会に行くまいかどうしようかと思っていて、入口から入ってすぐご対面。「ま、まさかあの…」、そう彦根屏風があったのだ。これだけで有頂天になる。軽やかにして繊細、屏風の中に屏風が描かれ、その水墨画もまたいい。いろいろな人物が描かれているので、シャヴァンヌのようにこちらも中心点がない感じなのだが、それぞれの人間が生きている感じが伝わってくる。これはすばらしい作品だ。わずか13日間しか展示されないので、ラッキーだった。

「微笑む美人図・若衆図」:衣装の白と黒の対比が見事だ。
奥村政信「新吉原大門口中之町浮絵根元」:室内にのみ遠近法が使われたという、斬新かつ無理な作品。
鈴木春信「雪中組合傘」:これも白と黒の対比が印象的。空摺りの細かさが良い。

一筆斎文調「墨水八景綾瀬の夕照」:黄緑とピンクの色彩は珍しいのでは。今回は大英博物館からの出品にいいものが多かったように思う。
勝川春章「遊女と燕」:もちろん肉筆画も出品されていた。これは色彩が鮮やかだ。
喜多川歌麿「四季遊花之色香 上下」:羽織から後ろの人物の顔が透けて見えるなど、細かいテクニックがいい。全体的にも着物の色や模様が賑々しい。

喜多川歌麿「錦織歌麿形新模様 白内掛」:服の部分に描線がなく、色彩の面のみで表現されている。
喜多川歌麿「難波屋おきた」:片面に女性の正面像を、そして裏面のピタリと同じ位置に背面像を刷ったもの。トリッキーだ。
東洲斎写楽「3代目市川高麗蔵の志賀大七」:あまり写楽を見る機会はないものだが、これは人物像がダイナミックに描かれた傑作だ。背景の銀地も渋いねえ。

葛飾北斎「よつや十二そう」:画題と落款がひらがなで横倒しに書かれている。西洋風サインを真似た北斎の洒落っ気らしい。
歌川国貞「五節句ノ内文月」:6人が七夕踊りで自由気ままに踊っている図。
歌川国芳「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」:ワニザメが海から浮上、白抜きの天狗たちが襲いかかるという迫力の画。

歌川国芳「猫の当字 うなぎ」:濁点は鰻の頭(半助)で表現されているのが面白い。
葛飾応為「夜桜図」:言わずと知れた北斎の娘の作品。暗闇に燈籠の火に浮かぶ女の顔と桜。ラ・トゥールの「煙草を吸う男」をもっと複雑にした感じと言ってもいいか。
一鶯斎芳梅「滑稽難波名所 桜ノ宮」:関西文化か。コミカルな作品も何点かあった。

小林清親「画布に猫」:昔の翻訳童話の挿絵っぽい、バタ臭い作品。

総出品数439点。今回の展示では約150点が展示されており、本来なら2度3度と見るべき展覧会だろう。いつも思うのだが、海外の美術館が所有している、非常に状態のよい浮世絵を見るのは、意味のあることだと思う。

 

館内にあった博物館の看板は、金子鴎亭の書であった。


新春 東京出張(7) トロトロなど許さぬ

2014年01月14日 12時26分58秒 | 飲み歩き・東京
渋谷で昼食と行こう。ここも洒落こいた店は嫌なので、24時間営業の居酒屋「Y」へ。まずはレモンハイと野菜サラダ。気休めに野菜を頼んでおいたが、なかなか量がたっぷりで新鮮度合いも嬉しい。





続いてもつ3本セットで、カシラ、シロ、ナンコツを注文してみた。ま、それなりの味。



ここで酒を注文したのだが、1合250円、2合300円という理不尽な値段にかなり迷ってしまった。コストパフォーマンスからすると2合なのだが、昼から飲むか? ま、いいか。ということでたっぷり2合やってきた。



するともう一品頼みたくなるわけだが…。うん、卵焼きだな。



オムレツ状でたっぷりケチャップのかかったのが到着。早速箸を入れてみると、おお、みっしりしている。トロトロ・フワフワはおろか、ズッシリという表現が似合う卵焼きだ。ちゃんと熱いから、出来立てではあるんだよなと思いつつ、いや、このズッシリ感が良いのではないかという気がしてくるのであった。

ついでに有線放送らしいBGMも「弟よ」「Sachiko」「ドール」と心にしみる選曲なのであった。


新春 東京出張(6) 今日も美術館

2014年01月14日 11時15分11秒 | ART
今回は比較的目覚めがいい。7時過ぎに朝食。メニューは昨日とほぼ同じ。



9時過ぎに溜池山王へ出発。

■大倉集古館「大倉コレクションの精華3-工芸品物語 美と技が語るもの-」。開館までにわずかに時間があったので、裏庭を見てみるとここにもいくつか彫刻・塔の類があるのだった。



「吉野山蒔絵五重硯箱」:5段の蒔絵箱に10本の筆が格納できる。香席で記録用に使用されたらしい。今回は特集展示「香道具」というのが一つ見ものであった。
「源氏香図及木印」:5種5組から5つの香を選び、同じ香りの組み合わせを見分けるもの。全部違う香ならただの5本縦線、同じ香があればそれを横線でつなぎ、52種類のパターンがあるらしい。
「御家流十組香三十種」:香が非常に美しい30袋につつまれた組もの。

「花唐草文蒟醤塗菓子器」:黒字に赤で細かい模様を描いた、タイの漆塗器。これはなかなか美しい。
「四君子象嵌重硯箱」:木材を象嵌し、蘭・菊・竹・梅を描いた細やかな作品。
「加藤清正像」:虎の敷き皮に座る清正像。虎がペチャっとつぶれているところが、愛嬌がある。

「競馬香人形・四種盤」:香道+競馬ゲーム。一人当てたら3マス進んで、ゴールに早く着いた方が勝ち。

2階は能装束が多く、布ものにはあまり興味が持てなかった。



渋谷に移動。岡本太郎「明日の神話」を初めて見た。