散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

5年ぶりの旭川(5)

2014年10月11日 21時51分04秒 | 飲み歩き・北海道内
実に旨い焼き鳥を食べ終わって、次はバー「M」へ。開店すぐに入ったのだが、先客が2名。最初はあまり考えずにジンフィズから。さっぱりした中にもジンのパンチが効いている。通しはちょっと凝った感じで、ラム肉(多分)のスープ煮が出された。バーでは珍しい通しだが、寒い旭川にはありがたいかも。

2杯目は「ウイスキーらしいカクテルを」とお願いしたところ、「竹鶴17年のマンハッタンにしましょう」と即答。ちなみに竹鶴アンバサダーをされているようで、ニッカ製品の品ぞろえも充実していた。そしてこのマンハッタンはもちろん力強い味。

さて、落ち着いてバックバーを見ると、何と瓶が6段になって並んでいる。またメニューを見ていても、めまいがしてくるくらい種類が多い。これはかなりの店だなと安心し、リラックスできた(すすきのでバーをやっているNさんの紹介だったので、間違いはないと思ってはいたのだが)。何だか飄々としたマスターも面白い人だ。

最後は「マティーニを。あまりドライじゃない方が好きです」というと、マスターは「うちは普段10対1くらいなんですけどね~」と言いつつ、ベルモットをビックリするくらい入れてマティーニを作っている。しかし、これが意外とバランスいいから驚かされるのであった。

ちなみに勢いづいて食べたハギスも非常に旨かった。ウイスキーを少々振りかけて食べるのだが、これがあまりにも味が合いすぎて、酒をかけている感じが全くしないのだ。

またこの店には来ることもあるだろう。


→実は店名が伏せ字になっていない。

さてすっかり酔っぱらって、旭川駅に戻る。スーパー宗谷に乗るのでちょっと心配になるが、何とか無事に座ることができた。

 

混雑する電車の中での宴会。途中でダウンし札幌まで爆睡。何か問題でも?

5年ぶりの旭川(4)

2014年10月11日 18時11分57秒 | 飲み歩き・北海道内
今回の夜の目的の一つは旭川で昼から飲める店(13時開店)「GN」に行くことである。昼飯を食べたので、さすがに13時からという訳にはいかず、16時半頃になって(←普通じゃないか)やっと訪問。先客は年配の方が5~6名。といっても常連顔で騒いでいる訳でもない。これはいい感じだ。

直前に結構歩いたので、喉が渇いてビールから。通しは100円で漬物が出るようだ。ちょっとつまんで焼鳥を待つ。



まずはかしわから。見た瞬間「もう少し焼いた方がいいのでは」と思ったのだが、実に浅はかであった。これでちょうどジューシーな焼き上がりになっているのだ。これ以上焼いては、パサパサしてしまうのだろう。あまりにも旨く、あまりにも食べやすいかしわを一瞬で食べつくす。



続いて写真がボケたが鳥もつと手羽先。最近、デカい焼鳥が段々辛くなってきているので、このサイズがありがたい。飲み物は焼燗にチェンジ。

 

タレ味も恋しくなって(ポーク)チャップと洋風つくね。チャップは「チャップ丼」というメニューがあるのが良く分かるわ。このタレ、どうにかして体に取り込みたい。洋風つくねはどの辺が洋風なのか分からなかったが、実に旨い傑作つくね。

 

最後にしいたけと軟骨(ムネ)であっさり締める。

 

昼から開いていて、一人飲みにもピッタリ(焼き物は1串から)で、さらに何と店の人の感じが実にいいという、超ありがたい名店であった。札幌はこういう店が無いだけでも、旭川に負けてるよ…。

 

隣の店も14時開店だったかな? 旭川はいい街だ。

5年ぶりの旭川(3)

2014年10月11日 15時55分51秒 | ART
■旭川美術館「水野美術館所蔵 日本画の巨匠たち」。こころ落ち着く展覧会である。
橋本雅邦「李白観瀑図」:李白が滝を見上げている実にすっとする作品。後からもう一度見に来たのだが、橋本雅邦は上手い。
横山大観「無我」:あの有名なと思ったら、3作あるようなのだ。展覧会に出品した「無我」の童子の顔に納得がいかず、もう一度筆を取ったと解説が書いてあった。
横山大観「浪高し」:これが朦朧体か。水色に白と薄墨の波模様。

横山大観「月」:自分が雲の上にいるかのような風景を墨の薄いにじみで描いている。
大観・観山「三保松原・三保富士」:観山の富士はまるで蜃気楼のような大きさと高さ。大観の這いつくばるような松林。間に同じタッチでかすかに描かれた波が、二つの屏風をつないでいるようだ。
西郷孤月「月下飛鷺」:月は木に隠れ、明るさのみで存在を示している。低空を飛ぶ鷺が、西郷の心境を表しているかのようだ。

下村観山「西洋婦人」:東洋と西洋が混在し、細かいディテールに入り込みすぎた危うい作品。17歳の時だから、それでいいのだけれども。
下村観山「宇治山」:一転して純和風の風景画。たらしこみで描かれた鹿や萱ぶき屋根がいい。
下村観山「獅子図屏風」:伝統的な狩野派の獅子と西洋風味が溶けあった屏風絵。

菱田春草「富士に龍」:朦朧とした雲の中に、驚くほどシャープな線で富士が描かれている。
菱田春草「雪中山水」:雪山を抽象化し、人物は傘で顔を隠したシンボル的表現で描かれている。
池上秀畝「盛夏」:カラフルな色彩にあふれる作品。描かれているのはソテツヤシか? 他に紫陽花、赤い花、黒い鳥。

上村松園「夏の美人圖」:緑の蚊帳(縁取りが赤)、帯の青と色彩が効果的。「あら、雨かしら」という女性の視線もいい。
上村松園「夕べ」:緑のすだれから姿をのぞかせる女性。襦袢? のチラリと見える赤が心憎い。
松林桂月「玉堂富貴錦鶏鳥」:一体このキッチュな鳥は何なのだろう。尾羽がコモドオオトカゲの模様のようだ。

堅山南風「横山大観先生」:自分で大観に作品を見せることができず、いやがる妻に持たせたところ、横山大観が「奥さん、堅山君に祝杯を上げろと言いなさい」とほめられたという作品。先生、確かにカッコよく描かれてますもんね。
山口蓬春「留園駘春」:留園は奇岩で有名らしいのだが、その岩の描き方がまるでキュビスムに見える。本当にこういう形の岩なのか。
児玉希望「烏鷺」:緑の中に白い鷺、雪の中に黒い烏。配色がダイナミック。

杉山寧「汐」:アイヌ文様を思わせる紺色に白い波模様。
横山操「赤富士」:鋭角の赤富士に金色の雲だろうか。いいじゃないか。



■旭川美術館「木をつかうくらし-3.木で味わう「食う寝るところに住むところ」」。

「灰皿」:何と木製の蟹の形をした灰皿。実用品なのか?
「儀式用スプーン コートジボワール ダン族」:持ち手が女性の体をした大きなスプーン。もてなし上手と認められた人のみが使えるらしい。
「ベッド」:2m×80cmくらいか。堅そうだが涼しいのかもしれない。寝て見たいベッドである。



この他にも街中で見かけた彫刻作品の写真を掲載してみる。まずは多田美波「座標」。高さが28mあるらしく、なかなか彫刻と気がつかない。



旭川西ロータリークラブ贈。



加藤顕清「婦人像・裸立」。



一色邦彦「鳥人譜」。ちょっと危ないかも。



木内禮智「手」。旭川といえば。



善本秀作「石狩の夏」。



山内壮夫「隼の碑」。



ザッキン「人間の森」。



加藤顕清「人間像・青年」「思惟像」。悩み系。

 

加藤顕清「男子座裸像」。細マッチョ系。


5年ぶりの旭川(2)

2014年10月11日 13時46分28秒 | 食べ歩き
旭川駅を出て、買物公園を真っ直ぐ進む。やはり札幌より寒い旭川の街角。どこか昭和の商店街の風景が残っている。



車がロータリーの中で停止したり、クラクションが鳴ったりで大変なロータリー(ラウンドアバウトではない)を経由して、旭川でここは外せない店、生姜ラーメン「M」へ。





この店、醤油、味噌、塩の3味にオプションでチャーシュー、バターなどもあるのだが、私は生姜ラーメン以外のものを食べたことが無い。ちなみに生姜ラーメンの場合は、味付けは自動的に醤油味ということになる。



久しぶりだけど、味は変わらないね。細めのメンマ、昔ながらのチャーシュー、今日はちょうどよい堅さだった旭川の麺も間違いないのだが、何と言っても生姜風味のスープだ。ピリッとした刺激、それでいて全体のバランスを崩さないスープが実に旨く、塩分量のことが気になりつつもすべて飲んでしまった。

そして生姜で温まった体で、旭川美術館へと向かう。寒い時の生姜ラーメンがやはりいい。

5年ぶりの旭川(1)

2014年10月11日 13時26分40秒 | ART
何と5年ぶりの旭川なのである。前回来たのが2009年の「山寺後藤美術館所蔵「ヨーロッパ絵画の輝き」」を見に来た時で、感覚的には2~3年前には一回来たよなと思っていたので、少々驚いた次第である。

そういうことなので、新しくなった旭川駅も初めて見るのだ。ちょっとヨーロッパの駅(一度も行ったことが無いが)を思わせるような、天井の高いすっきりした感じがする。



駅構内を探検すると、顔ハメ看板を3つ発見。



 

それから彫刻の街とあって、彫刻他の作品展示も多い。まずは神田比呂子「Le Lac(みずうみ)」。



江口週「繋がれたアーチ」。



平間正造「大雪山」。やっぱり北海道は大雪山だ。



若林奮「Daisy 3-2」(3は本当はローマ数字)。



小中高生が切符の形をしたものに夢を書いたウォールアートらしい。



安田侃「天秘」。



いけばなの小原流旭川支部が綿棒を12万本使って作成した作品。



それから、駅構内に中原悌二郎記念旭川彫刻美術館ステーションギャラリーが開設されているので、それを始めて見るのを楽しみにしていたのだ。静かな会場では中原の彫刻12点、絵画2点が展示され、他に荻原守衛、ロダン、堀進二が各1点、砂澤ビッキの作品が2点展示されていた。

砂澤ビッキ「カムイミンダラ」。幅3メートルくらいか、サイズに驚かされる。



砂澤ビッキ「樹鮭」。この形式の作品は幾つかあるが、幅2メートル近い巨大鮭。緑色がうっすらついているのが、樹木をイメージさせる。



駅だけでかなり興奮して時間をくってしまった。ちょっと腹が減った。昼食場所に急ごう。