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魚のぶろぐ

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クサアジ

2015年06月29日 21時21分30秒 | 魚紹介

久し振りに京都のシーフーズ大谷さんでまた魚を購入しました。クサアジVelifer hypselopterus Bleeker, 1879という魚です。クサアジは「アジ」と名前がついていますがアジ科の魚ではなく、アカマンボウ目の魚になります。

我が家には鰭をたたんだ状態でやってきました。この魚が・・・



こうなります。背鰭や臀鰭の基部に鱗鞘があり、これがあるから鰭をたためるのでしょうか。熱帯性のツバメウオの仲間のように鰭を広げた姿が大変美しい種類で、鰭膜にも斑点が入るなど姿だけでなく色彩的にも大変美しい魚です。

しかも今回は我が家に2匹もやってきたのでした。30cmを少し超えるくらいのサイズのものと、40cmオーバーのもの。40cmオーバーのものは雌で卵を持っていました。


さらにクサアジは口をのばすことができます。口を進出させる魚にはアジやヒイラギの仲間、クロサギの仲間、マトウダイの仲間、アカマンボウなどがありますが、本種はその中でも口をのばす方法がアカマンボウに近いタイプで、それでアカマンボウの仲間に入れられているのでしょうか。

●クサアジを頂く



クサアジの刺身。小骨は少なく脂ののりはとても良いものでした。美味なものです。



卵は風味に欠ける。


●クサアジの仲間

クサアジ科の魚種は世界で2種。どちらの種類も日本に生息しています。


こちらは一昨年に頂いたヒメクサアジMetavelifer mutiradiatus (Regan, 1907)という魚です。昭和水産の宮本さんに送っていただきました。この種は背鰭の鰭条の1本がとくに長く伸長するなどの特徴があり、今回食べたクサアジと区別できます。

クサアジとヒメクサアジはそれぞれ別の属の魚です。一方でクサアジと呼ばれるものの中には2つのタイプがあり、研究が必要とされております。背鰭と臀鰭の鰭条数が異なるようですが今回の個体の背鰭は2棘32軟条、臀鰭は棘条・軟条トータル24条でした(いずれの値も小さい方のものを計測、大きいのの計測は忘れてしまいました・・・)。ちなみに今回の2個体、ヒメクサアジ、いずれも鹿児島県近海で漁獲された個体です。鹿児島では多くみられるのでしょうか。

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バラムツ

2015年06月26日 23時52分57秒 | 魚紹介

(バラムツやアブラソコムツにつきましては沖縄県の南大東島の「隠れた名産」となっておりますが、原則として食用が禁止されている魚種となっておりますのでご注意ください。運よく召し上がる機会がありましても、食べすぎないようにお願いいたします)




お久しぶりに魚を食べた投稿。
クロタチカマス科の大型種、バラムツです。

バラムツは1属1種で、全長は一説によれば最大で3mにも達するといわれていますが、ふつうはもっと小さい。この個体は全長で70cmを少し超える程度。外洋域に生息し、たまにマグロの延縄などで獲れたりします。深海に生息し夜間は浅い場所にも上がってくるようです。肉にはワックスが多量に含まれており、食べると下痢をする恐れがあるため販売が禁止されております。しかしながら今回運よく我が家にやってきたのでした。

口には鋭い歯が並び、顔つきはいかついです。ある意味深海魚らしい深海魚と言えるでしょう。顔がいかつく、鋭い歯を備え、体は一番上の写真からもわかるように黒い。さらに言えばワックスを体の中に大量に含んでいるというのも深海魚らしい。餌を追って浮上するのだとは思います。ちなみにこの個体をさばいてみましたが胃内容物は痩せたマイワシが1匹のみでした。

と、さっそくさばいてみましょう。


魚の写真を撮る際の「ルール」として、魚の頭を左に向けるというものがありますが、今回は右に体の前の方を向けた写真でさっそくお茶を濁すことに。肉は見ての通りで黒い体に似合わず真っ白です。


ということでお刺身。白い身がとても美しいものです。味も良いものでした。クロシビカマスなど、他のこの科の魚は刺身にすると小骨に悩まされることもあるのですが、今回はそのようなこともなくいただけました。


こちらは中骨を煮たもの。煮つけでも美味しい魚ですが、食べ過ぎないようにしなければなりません。しかしながら今回食したのは小さ目の個体であったからか、刺身をたくさん食べてもおなかの調子は悪くならずでした。ただ個人差があるので、その辺は一応注意。

●バラムツを食する

沖縄県の南大東島では本種を食することがあるようです。沖縄ではバラムツと、近縁種のアブラソコムツをあわせて「インガンダラメ」、もしくは「インガンタルミ」などと呼びますがその呼び名は「胃が緩み下痢をする」ことからきたとか・・・。ネットサーフィンをしているといくつか食べさせてくれる場所があるそうだ。ちなみに韓国ではやはりアブラソコムツとともに寿司屋でもでるというが、今もあるのかは不明だ。このほか静岡などで本種専門に狙う釣りがあるという話もある。

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スミウキゴリとウキゴリ

2015年06月22日 18時18分44秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

土曜日のテナガエビ釣り会で採集したハゼ科・ウキゴリ属の魚たち。

この魚はスミウキゴリと同定。ウキゴリに似ていますが背鰭に大きな黒色斑がなく、体側の横帯が目立つのが特徴。生息地は河川下流から汽水域にかけてで、ウキゴリとはある程度すみわけをしているようです。今回はこのような小型の個体が複数見られ、3個体採集できました。しかしながらそのうちの1匹は無事に河川にお帰りになられ、お持ち帰りは2匹ということになりました。

一方こちらの個体は背鰭に黒色斑があり、ウキゴリになると思われるもの。ほとんど同じ場所で、スミウキゴリと共存していました。体の帯はスミウキゴリほどめだちません。

いずれの個体も4cmほどとかなり小型です。昨年の同じ時期に採集してきたウキゴリも健在ですが、この2匹と一緒に飼育しているとこの2匹が捕食されるという懸念があり、現在はこの2匹だけで飼育中です。餌はまだ食べていないような・・・。

ちなみに本命のテナガエビはこんな感じ。おとな5人とこども3人での釣果。私はお持ち帰りはしませんでしたが、子供たちは美味しく食べられたでしょうか。

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マハゼ

2015年06月21日 18時39分41秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

昨日はお友達とテナガエビ釣りに。前日まで関東南部は大雨で今回は中止か・・・と思われましたが、よい行いの方が多いのか、とても暑く常に太陽が私たちを照らし続けていたのでした。

今回は何種かハゼの仲間を採集することができました。写真のハゼはマハゼ。河川の上から見たのではヨシノボリの仲間との区別がなかなかできません。これは手網で掬ったもの出釣りではありません。釣りではヌマチチブとテナガエビが釣れました。手網ではもう1種魚を採集したのですが、これはまた今度ご紹介。

コンクリートの上にへばりついていました。白バックの上ではマハゼとわかりやすいのですが、河川の流れが早めの場所では確認するのがなかなか難しいところです。このマハゼは逃がしましたが、また別のハゼの仲間をお持ち帰りしております。それはまた次回に。

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シコロサンゴとトゲナシヤギ

2015年06月18日 19時50分22秒 | 魚介類飼育(海水)

またも久々の更新となってしまいました。

さて、我が家の水槽で飼育しているシコロサンゴは前回とは若干形が変わってきました。この水槽は水は純水で溶かした人工海水を使用していまして、サンゴはほかのサンゴと接触しなかったものはみんな元気です。魚は相変わらず遊泳性のオグロクロユリハゼが泳いでいますが飛び出しと拒食で3匹を死なせてしまいました。ゼブラハゼ、イレズミハゼ、アオモンギンポなどほかの魚はみな元気です。

さて、先週6月11日ですが新しいサンゴを購入し水槽に入れました。購入したもののうちひとつは「シコロサンゴ」。私好みの小さな個体を埼玉のB-Boxアクアリウムさんで発見し、購入に至りました。1週間たった今でも状態はあまりかわらず、前からいる先輩のシコロサンゴのようにあまり「ふさふさ」してはおりません。明日には写真を公開できそうです。

 


もう一種は母親の強い要望で購入したサンゴ。トゲナシヤギという種です。この種は淫・・・じゃなかった陰日サンゴで飼育には餌を必要とします。そして低い水温での飼育が望ましいといわれていますがこの種は一般的なサンゴと同じくらいの水温で飼育することができるということです。ポリプもかなり大きくサンゴが餌を食うシーンを見ることができます。しかし長く飼育するのにはいろいろと工夫が必要そうです。

開いたらこんなに美しい。開いてなくても美しいですが、開くと素晴らしいサンゴになります。工夫やこまめな餌やりが必要ではありますが、これらも楽しく感じます。

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