魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

クサアジ

2015年06月29日 21時21分30秒 | 魚紹介

久し振りに京都のシーフーズ大谷さんでまた魚を購入しました。クサアジVelifer hypselopterus Bleeker, 1879という魚です。クサアジは「アジ」と名前がついていますがアジ科の魚ではなく、アカマンボウ目の魚になります。

我が家には鰭をたたんだ状態でやってきました。この魚が・・・



こうなります。背鰭や臀鰭の基部に鱗鞘があり、これがあるから鰭をたためるのでしょうか。熱帯性のツバメウオの仲間のように鰭を広げた姿が大変美しい種類で、鰭膜にも斑点が入るなど姿だけでなく色彩的にも大変美しい魚です。

しかも今回は我が家に2匹もやってきたのでした。30cmを少し超えるくらいのサイズのものと、40cmオーバーのもの。40cmオーバーのものは雌で卵を持っていました。


さらにクサアジは口をのばすことができます。口を進出させる魚にはアジやヒイラギの仲間、クロサギの仲間、マトウダイの仲間、アカマンボウなどがありますが、本種はその中でも口をのばす方法がアカマンボウに近いタイプで、それでアカマンボウの仲間に入れられているのでしょうか。

●クサアジを頂く



クサアジの刺身。小骨は少なく脂ののりはとても良いものでした。美味なものです。



卵は風味に欠ける。


●クサアジの仲間

クサアジ科の魚種は世界で2種。どちらの種類も日本に生息しています。


こちらは一昨年に頂いたヒメクサアジMetavelifer mutiradiatus (Regan, 1907)という魚です。昭和水産の宮本さんに送っていただきました。この種は背鰭の鰭条の1本がとくに長く伸長するなどの特徴があり、今回食べたクサアジと区別できます。

クサアジとヒメクサアジはそれぞれ別の属の魚です。一方でクサアジと呼ばれるものの中には2つのタイプがあり、研究が必要とされております。背鰭と臀鰭の鰭条数が異なるようですが今回の個体の背鰭は2棘32軟条、臀鰭は棘条・軟条トータル24条でした(いずれの値も小さい方のものを計測、大きいのの計測は忘れてしまいました・・・)。ちなみに今回の2個体、ヒメクサアジ、いずれも鹿児島県近海で漁獲された個体です。鹿児島では多くみられるのでしょうか。

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バラムツ

2015年06月26日 23時52分57秒 | 魚紹介

(バラムツやアブラソコムツにつきましては沖縄県の南大東島の「隠れた名産」となっておりますが、原則として食用が禁止されている魚種となっておりますのでご注意ください。運よく召し上がる機会がありましても、食べすぎないようにお願いいたします)




お久しぶりに魚を食べた投稿。
クロタチカマス科の大型種、バラムツです。

バラムツは1属1種で、全長は一説によれば最大で3mにも達するといわれていますが、ふつうはもっと小さい。この個体は全長で70cmを少し超える程度。外洋域に生息し、たまにマグロの延縄などで獲れたりします。深海に生息し夜間は浅い場所にも上がってくるようです。肉にはワックスが多量に含まれており、食べると下痢をする恐れがあるため販売が禁止されております。しかしながら今回運よく我が家にやってきたのでした。

口には鋭い歯が並び、顔つきはいかついです。ある意味深海魚らしい深海魚と言えるでしょう。顔がいかつく、鋭い歯を備え、体は一番上の写真からもわかるように黒い。さらに言えばワックスを体の中に大量に含んでいるというのも深海魚らしい。餌を追って浮上するのだとは思います。ちなみにこの個体をさばいてみましたが胃内容物は痩せたマイワシが1匹のみでした。

と、さっそくさばいてみましょう。


魚の写真を撮る際の「ルール」として、魚の頭を左に向けるというものがありますが、今回は右に体の前の方を向けた写真でさっそくお茶を濁すことに。肉は見ての通りで黒い体に似合わず真っ白です。


ということでお刺身。白い身がとても美しいものです。味も良いものでした。クロシビカマスなど、他のこの科の魚は刺身にすると小骨に悩まされることもあるのですが、今回はそのようなこともなくいただけました。


こちらは中骨を煮たもの。煮つけでも美味しい魚ですが、食べ過ぎないようにしなければなりません。しかしながら今回食したのは小さ目の個体であったからか、刺身をたくさん食べてもおなかの調子は悪くならずでした。ただ個人差があるので、その辺は一応注意。

●バラムツを食する

沖縄県の南大東島では本種を食することがあるようです。沖縄ではバラムツと、近縁種のアブラソコムツをあわせて「インガンダラメ」、もしくは「インガンタルミ」などと呼びますがその呼び名は「胃が緩み下痢をする」ことからきたとか・・・。ネットサーフィンをしているといくつか食べさせてくれる場所があるそうだ。ちなみに韓国ではやはりアブラソコムツとともに寿司屋でもでるというが、今もあるのかは不明だ。このほか静岡などで本種専門に狙う釣りがあるという話もある。

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シコロサンゴとトゲナシヤギ

2015年06月18日 19時50分22秒 | 魚介類飼育(海水)

またも久々の更新となってしまいました。

さて、我が家の水槽で飼育しているシコロサンゴは前回とは若干形が変わってきました。この水槽は水は純水で溶かした人工海水を使用していまして、サンゴはほかのサンゴと接触しなかったものはみんな元気です。魚は相変わらず遊泳性のオグロクロユリハゼが泳いでいますが飛び出しと拒食で3匹を死なせてしまいました。ゼブラハゼ、イレズミハゼ、アオモンギンポなどほかの魚はみな元気です。

さて、先週6月11日ですが新しいサンゴを購入し水槽に入れました。購入したもののうちひとつは「シコロサンゴ」。私好みの小さな個体を埼玉のB-Boxアクアリウムさんで発見し、購入に至りました。1週間たった今でも状態はあまりかわらず、前からいる先輩のシコロサンゴのようにあまり「ふさふさ」してはおりません。明日には写真を公開できそうです。

 


もう一種は母親の強い要望で購入したサンゴ。トゲナシヤギという種です。この種は淫・・・じゃなかった陰日サンゴで飼育には餌を必要とします。そして低い水温での飼育が望ましいといわれていますがこの種は一般的なサンゴと同じくらいの水温で飼育することができるということです。ポリプもかなり大きくサンゴが餌を食うシーンを見ることができます。しかし長く飼育するのにはいろいろと工夫が必要そうです。

開いたらこんなに美しい。開いてなくても美しいですが、開くと素晴らしいサンゴになります。工夫やこまめな餌やりが必要ではありますが、これらも楽しく感じます。

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ノコギリクワガタ

2015年06月11日 23時03分48秒 | 昆虫・クモ

ご無沙汰しております。昨日我が家に不思議なお客様が。

ノコギリクワガタです。

今シーズン初見、というかノコギリクワガタなんて何年ぶりなのでしょうか。大型で顎が湾曲して格好いい個体。

私の住む町は自然に囲まれているのですが都心からも1時間くらいでつくのですが、そんな街の中でもこのようにクワガタが生息しているのです。ノコギリクワガタは森林などがあれば、都会の周辺にもよく見られるようです。出現が早かったのは温度が高かったからでしょうか。

我が家の周りにはいろいろな昆虫が見られます。そして今週は久し振りにGとご対面し夜間にひと騒動でした。

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傷ついたハチマキダテハゼ

2015年06月02日 14時55分51秒 | 魚介類飼育(海水)


ダテハゼの仲間はインド―中央太平洋に生息するハゼ科の魚です。この仲間の特徴はご存じ、テッポウエビの仲間と共生するということです。私もこれまでヤノダテハゼ、クビアカハゼ、マスイダテハゼによく似た種など、この仲間を何種か飼育していました。現在飼育しているダテハゼ属の魚は「ハチマキダテハゼ」という種で、2013年に購入して以来、あまり存在を主張してこなかったのですが、元気に過ごしておりました。


しかし先月に悲劇が起こってしまいました。新居に水槽を設置する際に、いったん予備の水槽において飼育していたのですが、そこにはカクレクマノミなどほかの魚がおりまして、ほかの魚に鰭やら体をぼろぼろにやられてしまい、かなりひどい状態になってしまいました。理由はわからないのですが、テッポウエビがおらず隠れる場所もなかったというの理由と思われます。本当にかわいそうな姿になってしまったのでした。


でも、ハチマキダテハゼさんはがんばりました。なんとか無事に新居の水槽にお引越し。ここではパートナーのニシキテッポウエビさんとも再開し、再び一緒に過ごすことになりました。

その後は胸鰭に白点病のような白い点がつくようになりましたが、やがて胸鰭もクリアな状態に戻りました。

 


ブライトウェルの「ガーリックパワー」は餌に添加することで効果的に栄養を届けることができ、このほか寄生虫がいる場合はこれを使うことで改善がみられるという添加剤。

蓋を開けるとものすごいにんにくのにおい。別れたい彼氏・彼女がいる場合はこれを口腔内に大量に含んだ後にちゅーをするとすぐにお望みの結果が得られるものと思われます。ガーリックパワーの注意書きには「本品は薬用ではありません」と書いてありましたが、「食用ではありません」などとはどこにも書いておりません。

与え方は簡単。コップなどの容器に餌を入れたあと、その餌が浸る程度に「ガーリックパワー」を少量添加するだけ。メガバイトレッドのSサイズは様々な魚に使いやすいです。我が家でもハゼやクマノミたちはこの餌を好んで食べます。効果はあったのかはわかりませんが白点もおさまったし、また元気になったので少しは効果はあったのかな・・・?

同じくブライトウェル社のフィトクロームは植物性プランクトン、ズープランクトスは動物プランクトンでサイズが2種あります。ヤギやらトサカやら、ハナガタサンゴやらを飼育するときにはかなり役に立つと思われます。これに冷凍コペポーダやワムシなどを添加したりします。

ブライトウェル社からはほかにもいろいろな商品がでています。この社の製品は海洋科学者が考案したというものでバリエーションも豊富。ブライトウェル社の回し者ではないのですが、この記事だけで2回もこの社の商品を紹介しているということは、なんといっても細かなニーズに対応しており、使いやすいということがいえます。


同じサンゴフードとしてはH&S社の「マリンデラックス」もよいものです。これは以前(といってもだいぶ前ですが)にも紹介させていただきましたので今回は省略。コペポーダなどに添加して与えます。

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