魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

そろそろAIにはなんらかの歯止めをすべきというお話

2024年10月29日 15時31分11秒 | 魚類とインターネット

Facebookなどを見ていると最近やたらと目につくのが、生成AIを用いた動画や画像である。最近はこれらの精度もかなり高くなり、一見、本物と見間違うようなレベルのものもあり、生物のことを知らないような人間は、騙されてしまうかも知れない。そんな時代になってしまった。かつて「ひろゆき」氏が「嘘を嘘と見抜ける人でないとインターネットを使うのは難しい」と発言していたが、今などまさしくその時代ではなかろうか。

現在は生成AIで漫画をかいたり、小説を書いたり、果ては声優の声まで再現したりと、もはや、やりたい放題になってしまっている。実際に声優などが立ち上がり、反AIキャンペーンを立ち上げたりもしている。声優にしろ、絵師にしろ、こういう人たちは生活がかかっている。生業をAIに奪われてはたまらない。

それは我々「物書き」も同じである。物を書くということは誰でもできると言われて久しい。なぜならwikipediaなど、信ぴょう性に乏しいサイトをみて物を書く、自称ライターが増えてきたからである。私はこういうライターが職を奪われるのはおおいに結構、と思ってきたのだが、いい文章を書いているライターによる、価値が高い文章をAIが学習して書く。そんな時代が到来したのだ。そして昨年にはAIによる飼育サイトまで登場している(もちろんクオリティは目を当てられないレベルだが)しかし幸いにしてAIが書いた文章やイラストというのはまだどうしても「あ、この文章はAIが書いたんだな」とか、「あ、まだAIらしい特徴があるな」と感じる。今のうちに日本政府、いや国際連合はなんらかの対策をするべきだろう。

ちなみに、この「魚のぶろぐ」においてはAIを使って文字を書いているということは一切ない。あらかじめことわっておきます。よろしく。なお写真については本文とは一切関係なく、我が家のカビラタバサンゴである。オオタバサンゴと同じく飼育は簡単で、低いKHにも耐えてくれるので初心者におすすめのハードコーラルである。ただおすすめなだけでなくこの個体などは夜間に青いLED照明を照らせば光るのだ。

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ご報告

2024年05月16日 08時57分31秒 | 魚類とインターネット

最近忙しい日々が続いてぶろぐをなかなか更新できておらず申し訳ありません。

ここで身辺で起こった大きなニュースをひとつ。

この度、ウェブメディア「サカナト」さんのライターとしての活動を開始しました。すでにSNS各種では発表しておりましたが、ぶろぐでの発表は遅れてしまい申し訳ありません。5/16日の時点でアオブダイやオヤニラミ、メガレイなどの記事をアップしておりまして「サカナト」さんのTwitter(Xに改名)アカウントでは結構「いいね!」がついております。今後も「サカナト」さんと、この「魚のぶろぐ」そして椎名さんおよび、サカナトライターのみなさんの応援よろしくお願いいたします。

なお、「サカナト」さんではライターの募集を行っているということですので、ぜひこちらもご検討よろしくお願いいたします!

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そろそろAIがヤバくなってきそうというお話

2024年03月24日 14時33分02秒 | 魚類とインターネット
 
最近ぶろぐの更新頻度が落ちている。その理由は私自身が茨城県と栃木県の2つの県をまたにかけた活躍をせざるを得ない状況になっているからだ。今月など、起きている時間については栃木県にいることのほうが長くなる見通しである。
 
さて、そろそろAIがヤバくなってきそうだ。
 
AI画像がジャーナルに登場する土壌ができている(写真はAIではない)
 
最近公開された新しいAI動画は、ヒトが撮影した動画と遜色なく動物のドキュメンタリー風動画をyoutubeにアップロードできることを示している。今のところ動画内の昆虫は足が4本しかないが、それが6本足になるのも、遠いことではないだろう。しかしながら、このようなAI動画というのは常に悪用されるリスクも孕んでいる。以前も岸田総理のフェイク動画がニュースになっていたが、この手のAIによる偽の動画が蔓延るようだと、そう遠くないうちに科学が「作られたもの」になる危険がある。
たとえば、ダイビングで日本固有種のユウゼンの群れの中に日本に産しない別のチョウチョウウオ科の動画を仕込むなどできてしまうかもしれない。ただ、幸いなことに日本からの初記録として報告するならば写真だけでなく、標本も必要であり、水中写真だけでは報告してもコンセンサスは得られない。しかしながら短報くらいは書けてしまいそうである。現在は査読なし掲載料だけですぐ投稿されるハゲタカジャーナル誌も多く、それ自体も問題視されるが、今後AIで作られた画像がジャーナルに登場するための土壌が作られているのは確かなように思う。
 
飼育情報サイトは今後ますます信用できなくなる(従来から信用できないものも多かったが)
 
AIの登場で今後大幅に方向転換を強いられることになりそうなのは飼育情報系のサイトである。AIにより作成された飼育情報サイトが、生物の適切な飼育情報を提供し、これまでの低品質なサイトを駆逐する、のではなくむしろその逆で、さらに状況が悪くなってきた。AIにより作成された飼育情報サイトはまさに滅茶苦茶な内容であり、今後は劇的に品質は向上するのかもしれないが、現状は人間執筆の低品質サイトをはるかに下回るようなクオリティの文章しか書けていない。
 
そもそもとして、AIは魚を飼育したことがあるはずもなく、ではなぜ飼育サイトを書くことができるのかといえば、飼育サイトの内容を認識してそれをベースに書いているので著作権的に「限りなくクロに近いグレー」なものである。もちろん、AI文章だけでなく、AI画像においてももちろん著作権的にグレーの画像が生み出されており、Twitter(現X)においてはNo More 無断生成AIなるハッシュタグが一時流行った(流行った、は言い過ぎかも)。
 
AIによりヒトの暮らしが快適になるどころか、ヒトの仕事が奪われ、画像をパクられ、信頼できる情報へのアクセスが困難になる(もっとも、2010年代末からそんな状態だったかもしれないが)。そんな未来が待ち構える。そろそろAI、ヤバくなる前に規制した方がよくないか。なお、いつもの通り画像と本文についてはあまり関係がないと思うのでそこんとこヨロシク。
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学名と英名のはなし

2024年02月14日 16時16分24秒 | 魚類とインターネット
 
魚には学名というのがあり、万国で使える(万国共通とはいえないが)唯一の学術的な名称であり、確実に覚えて起きたいものである。その学名は基本的にはラテン語であり、当然ながら日本語ではない。同じく外国語の魚の名称に英名というのがあるが、これはラテン語よりはまだ馴染みのある英語であるため、これを使っている方も多いであろう。しかし、英名には落とし穴が存在する。
 
まず、学名は属学名+種小名で表すのが原則であり、これをコンビネーションというが、同じコンビネーションはありえない。例えばマダイであれば学名はPagrus majorというが、このコンビネーションは他の動物の学名としては使えない。属が変更になると当然ながらこのコンビネーションも変化するが、それにより従来から全く同じコンビネーションが存在するために種小名が変わったものもいる。一方で英名は同じ英名を複数の魚種に使ってはいけない、というルールはない。何故かというと、英名は学術的な名称とはなり得ないからである。だから複数の種に同じ英名をつけていても何ら問題はない。
 
「元祖プレコ」ことHypostomus plecostomus。本種の種小名からこの仲間は「プレコ」と呼ばれる
 
しかしながら今回はこれが大きな問題となった。最近になって幾つかのサイトやTwitter(x)のアカウントで、「プレコが陸を歩く」という動画を公開していた。しかし、その動画で陸を歩いていたのは、プレコストムスではなく、カッリクテュス科の魚であった。カッリクテュス科はロリカリア科のプレコストムスとよく似ているが、長い髭をもち、プレコストムスの特徴である「サッカーマウス」になっていない。なんか千葉県浦安市にいるアレみたいな名前だがなんてことはない、吸盤の口という意味だ。ロリカリア科の魚はこの吸盤のような口で水槽壁面や流木に吸い付く。この仲間の小型種オトシンクルスは水草水槽のクリーナーとして入れられるほど、藻類食に特化している。
一方カッリクテュス科の魚は、鱗がびっしりと目立つ以外は普通の小型ナマズである。たいそうな名前ではあるが、アクアリストにお馴染みのコリュドラスの仲間、といえばわかりやすいかもしれない。ではどうして問題が起こってしまったのか。
 
この2つのグループにはある共通の特徴がある。それはどちらもarmored catfishという英語名で呼ばれている点である。実際にもともとの動画では英名しか紹介しておらず、その英名をGoogleってみると、強調スニペットが「ロリカリア科」を案内していることから、混乱を招くことになったようだ。イギリスのどっかの島にお住まいのトップハムハット卿ならGoogleに対し「お前は混乱と遅れを招いた!」とブチ切れているはずだ。今の時代、英名だけでは通じないなら、学名も紹介する必要がある。もっとも、カッリクテュス科もロリカリア科も南米の淡水魚。そんな魚の学名を正確に記述できるかは、また別の話になってしまうのだが。なお椎名さんはじつはカッリクチュス科(コリュドラス属含め)いい画像は持っていない。写真はすべてロリカリア科の魚となる。
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オジサン呼称問題

2024年01月18日 08時57分27秒 | 魚類とインターネット

今日2発めは軽~くいきます。

さて、この間は新年早々、激しい意見のやり取りがあった。魚関係の某サイトで、ウミヒゴイ属の魚について「オジサン」としてひとまとめにされていた。それについてコメントしたら、サイト運営者の某氏とかなり激しい意見のやりとりとなった。

某氏は「魚類学者ではなく、一般向けのページです」と、言っているが、一般向けならなおさら標準和名を掲載するべきなのではなかろうか。地方名を大事にしたいということもわかるのだが、ある魚の種の標準和名と同じ名前を別の種の魚の地方名や俗名にすると明らかに混乱してしまう。ドンコの刺身という料理もあるが、この場合「ドンコ」とは地方名を指すもので、種の標準和名「ドンコ」で刺身をつくるとえらいことになるだろう。つまり、病気になったり、場合によっては命を落としかねない。そもそも、一般人も、魚類学者も、だれもかれもが使える普遍的で安定した名称として標準和名があるのに、わざわざ混乱を招く必要もないと思うのだが。とくに某氏のサイトは影響力が非常に強いので、なおさらである。

さて、みなさんはどう思われますか?この「魚のぶろぐ」は誰でもコメントを残すことができるようにしてありますので、コメントご自由にどうぞ。写真は三重県尾鷲の定置網に入網したオジサン。オジサンはなぜかめったに定置網に入らない。定置網に入網した個体を見たのは、この尾鷲の個体が今のところ最初で最後である。このほかオキナヒメジやタカサゴヒメジの幼魚、ヒメジの成魚も網に入っていた。

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