もう6月も終わってしまいそうなので更新します。
これは最近我が家にやってきたアジ科の一種、ホシカイワリ。名前に「カイワリ」とあるがヨロイアジ属の魚である。体側に斑点が入り、以前にこのぶろぐでご紹介したことがあるアンダマンアジに似ているが頭部の形状がやや異なっている。斑点もアンダマンアジの黒色よりは黄色っぽい感じがする。大きさは50cmほど、大きいのは90cmくらいにまでなるようである。今回は刺身にして美味であった。
先ほど冒頭で「ヨロイアジ属の魚」としたが、この属についてはいろいろと問題がある。ようはヨロイアジ属というのは大変大きなグループではあるのだが、いくつかの属に細分化されそうなのである。これによれば本種はアンダマンアジやマルヒラアジとともにホシカイワリ属を形成するとのことであるが、分子分類も確実ということはないので、本当にこのように分かれるのかは微妙なところである。しかしながらカイワリやイトヒラアジ、テンジクアジ、インドカイワリといった種がヨロイアジ属に含められるものではなさそうと思っていた(カイワリやテンジクアジなどは日本では別属扱い、海外ではヨロイアジ属に含めていることが多いが別属であるべきだろう)。そのため実際にそのようになっていて納得。カイワリはやはりシマアジに近い、イトヒラアジ属はイトヒラアジ・テンジクアジともう1種を含み、インドカイワリは独立属とされた(ヒシカイワリに近縁だと思っていた)。今回のホシカイワリは鹿児島県の田中水産さんより。いつもありがとうございます。