魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

アフター学会その2

2024年09月16日 16時22分37秒 | 水族館・博物館

しものせき水族館 海響館の紹介の続き。今回はこの水族館の誇るフグ目の展示をご紹介。

入館するといきなりヤバイ魚が登場。フグ科シッポウフグ属のアマミホシゾラフグである。例の海底にミステリーサークルをつくるフグ。今回はこれを見るために福岡から関門海峡を渡る甲斐があったというもの。

クサフグ

釣り人には嫌われるクサフグも水槽でじっくり観察するとその社交性に驚かされるもの。水槽のレイアウトが波打ち際の転石域を再現しているのもすばらしい。実際にこういう環境の場所でよく出会うフグである。

ケショウフグ

色彩は派手ではないのだが迷路のような模様が面白いケショウフグ。英語名マップパファーもこの模様に由来する。モヨウフグ属のフグはその多くが40cmをこえることもあり、家庭水槽で飼育するのには限界がある。こういう水族館での飼育には向いている。

タスジフグ

やはり大型種のタスジフグ。残念ながらこのタスジフグはサザナミフグと他種によるハイブリッドとされてしまった。幻のナガレモヨウフグについても同様である。それにしても体側の模様が面白い種である。サザナミフグも分布が広いが、紅海のものなどは明らかに色彩が異なり、別種と思われるのだが、どうだろう?なお以前この水槽で飼育されていたアラレフグはいなくなってしまった。残念である。

トラフグ

食用魚としておなじみのトラフグ。複数匹入っているので、残念ながら自慢の尾鰭が短くなってしまっている。顔がかわいい。

アカメフグ

これもやはり珍しいアカメフグ。現物を見たのも2012年以来というフグ。「アカメフグなど東京湾では普通種でないか」とおっしゃる人も多いだろうが、東京湾などでいうアカメフグはヒガンフグのことで、毒のある場所も違っている。この水槽ではヒガンフグと思しきフグもいるので、トラフグ属同定ゲームなんていうのをやるのも面白そうだが、これは以前、というか数日前にもこの「魚のぶろぐ」で似たようなネタを書いたような気がする。

ミドリフグ

アクアリストにもお馴染みのミドリフグ。昔はTetraodon属とされていたが現在はDichotomyctere属という別属に変更されている。小さいメタリックグリーンのものがペットショップでしばしば売られているが、このくらいの大きさに育てることができた人は何人いるだろうか。アベニーパファーなどとは異なり、飼育には塩分が必須。海水でも飼育できる。

オーネイトカウフィッシュ

相変わらず外国のフグ科の充実もうれしい。イトマキフグ科・ウシハコフグ属のオーネイトカウフィッシュ。こういうカラフル系のものだけでなくMeuschenia属のカワハギのような地味な種の展示もうれしい限りである。

なおしものせき水族館 海響館は間もなく(11月末日)閉館し、2025年7月にリニューアルオープンの予定だという。リニューアル後の生物展示や研究の展示のさらなる充実を期待したい。フグ目で見てみたい魚が非常に多いのである。具体的な種はソウシハギ・コクテンハギ・キスジイトマキフグ・ベニカワムキ・フエカワムキ・そして国内で初記録となったサンサイフグ。そんなフグが泳いでいる様子をみたい。

帰宅後はすぐに現実に引き戻されることに。土曜日は暑い中12時間も立たされて椎名さんの心は完全におれてしまった。

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アフター学会その1

2024年09月15日 15時34分29秒 | 水族館・博物館

学会も終わった水曜日。関門海峡をこえて市立しものせき水族館 海響館を訪問。この水族館では地元関門海峡の魚、瀬戸内海の魚、日本海の魚を中心に色々と見せてくれるのですが、今回はその中でもちょっと変わった種類やお気に入りの魚、水槽などをピックアップしてご紹介したいと思います。

アカエイ

アカエイはあちこちの水族館でみられる一般種、ではあるのだが、ここのアカエイは見てもわかるように、全身の色素が抜けた神々しいアルビノ個体。よくぞここまで生き残っていたんだなあ、というような奇跡の魚。

ホシエイ

全身真っ黒で何が何だかわかりにくいのだがホシエイ。日本の温帯に生息するアカエイ科としては最大になるのではなかろうかという種。従来はアカエイ属に含まれていたがBathytoshiaという属に移動された。学名はBathytoshia brevicaudataとされたが、南アフリカやオーストラリア、ニュージーランドのものと北半球に生息するものではどこか違った印象を受けるため、日本産のホシエイの学名はおそらくBathytoshia matsubaraiとするべきなのだろう。

ホシエイ2匹

巨大なホシエイなのだが、水槽の壁面にへばりついて入館者たちを歓迎していた。水槽サイズには余裕があるようでホシエイが複数匹、のんびりと漂っていたり、ほかのエイと同じように底でたむろしていたり。アカエイとことなり、腹面縁は黄色っぽくはない。

スズキ

近海産の魚の展示にも素晴らしいところがある。このスズキもホシエイと同じ水槽に入っていたものであるが、スリムなフォルムが美しい。この水槽ではほかにもマダイ、ヘダイ、マアジ、イサキ、キジハタ、スギなど色々展示されていた。

ヒゲソリダイ

ドチザメといっしょにいるのはヒゲソリダイ。従来はイサキ科とされたが、近年は別科とされていることもある。金色の尾鰭、背鰭と臀鰭のそれぞれの軟条部はうす暗い水槽の中でも目立って見えていた。このヒゲソリダイも、意外なほど飼育している水族館は少ないと思っている(個人的には飼育されているのははじめてみたかも)。水槽にはほかにもカゴカキダイやキジハタ、珍しい近海産のゴマフエダイなども飼育展示されている。昔はヒゲダイなども飼育されていたが今回はお目に罹れなかった。

コイ

淡水魚水槽も充実しているかとおもいきや、魚の数は以前よりもだいぶ少なくなっていた。写真のコイやオイカワやカワムツ、フナ類は水槽のなかでも見られたが、イトモロコやギギ、ヌマムツなどはどこへ行ってしまったのだろうか。かわりになぜかニホンイシガメが2頭愛嬌を振りまいていた。しかしいつも思うのだが、この水槽のカメ、フタがないのに脱走したりしないのだろうか。気になるところである。

アケボノチョウチョウウオ...??

ここまでも十分にやばい生物を堪能したのだが、ここからはさらにすごい。サンゴ礁水槽にいたアケボノチョウチョウウオ、とおもいきやなんとスポットテールバタフライフィッシュである。アケボノチョウチョウウオよりも黄色が鮮やかで、尾鰭付け根の黒色斑もアケボノチョウチョウウオとはだいぶことなる印象をうける。上はイソギンチャクの一種で、ハマクマノミと共生している。イソギンチャクの触手には毒があり、魚が触れると麻痺してしまい、イソギンチャクに食べられてしまうのだが、この水槽のように遊泳のためのスペースが広くとられていると、深刻な事態にはならないのかもしれない。

クラカケチョウチョウウオ

クラカケチョウチョウウオは何気に初見のチョウチョウウオである。パンダの愛称で(狭い界隈ではあるが)人気も高いが、輸入されるのは小さく、飼育が非常に難しいという。しかしここで飼育されている個体はかなり大きく俊敏に泳いでいる。同じ水槽にはツキチョウチョウウオも泳いでいたが、ツキチョウチョウウオはオレンジというか、茶色というか、という感じの色彩をしており、容易に見分けることができるだろう。

ハクセンタマガシラ

ヨコシマタマガシラ属のハクセンタマガシラ。ヨコシマタマガシラ属でもフタスジタマガシラはまだ水族館では見られる種であるが、そのほかの魚は少ないように思われ、この属のフタスジタマガシラ以外の種で私が見たのは、他にいおワールドかごしま水族館のヨコシマタマガシラくらいである。そもそもイトヨリダイ科魚類が飼育展示される例は少ない。色は美しい魚であるため、やはり飼育がしにくいのだろうか。やや深場の種であるイトヨリダイ属などはそもそも飼育できる状態ではない個体も多そうである。背中の黄色い線が特徴的だが体側の模様も派手ではないが味わい深い。上品な色彩。

え!?ナンヨウアゴナシが!!

サンゴ水槽にはカクレクマノミやアカハラヤッコ、黄色いコガネキュウセンといったエース魚がそろうのはほかの水族館と同様。しかしここの水族館はほかの水族館と大きく異なり、なんとツバメコノシロ科のナンヨウアゴナシがいるのだ!日本産ツバメコノシロ属は本種をふくめ3種がいるが、私はこれでこの属3種すべてをみたことになる。この素晴らしい魚の出どころはどこなんだろう?

マメウツボ

地元山口県産のマメウツボ、なんていうヤバイしろものも。沖縄美ら海水族館にいるやばいキカイウツボ同様、のちに標本になるのだろうか。体側に大きな斑点があり、ニセゴイシウツボやヘリゴイシウツボと似ているとされたが、どうもこれらのウツボとは別グループのように思えてしまう。さて、この水族館といえばフグ目の展示なのだが、これはまた次回に続く。

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プレ学会2024

2024年09月08日 06時36分50秒 | 水族館・博物館

日本魚類学会の年会のため、福岡市内にお泊り。10日まで県内滞在の予定。昨年のプレ学会ではアリアケギバチに会いに筑後平野でしたが、今年は水族館「マリンワールド海の中道」さんへ。何度か訪問しておりますが、リニューアルオープン後は初でございます。

シロワニ

少し見回る。一巡目はただ何となくみるだけ。その後、みたい水槽をじっくり見るのが私のスタイル。九州沖合の海では4匹のシロワニがお出迎え(というかシロワニって九州にいるのでしょうか・・・??)。ほかにもネコザメ、ドチザメ、アメリカテンジクザメ(ナースシャーク)など地べたにいるサメが多い印象。というかこのアメリカテンジクザメって(略)。

メジロザメ科はかろうじてネムリブカと、頭部以外はメジロザメ科と差がないアカシュモクザメがいたがほかの種がいない・・・。私はメジロザメ科が好き(同定は嫌い)なので残念。じっくりシロワニを観察し、ここで「動脈」さんと合流。マリンワールドを堪能しました。以下みどころをピックアップ。

アリアケギバチとカワムツ

昨年出会ったアリアケギバチさん。今年は水族館で成魚に出会うことができました。かなりの長寿個体なのか、えらい細長い。しかもほかの魚との飼育が難しいアリアケギバチですが、水槽が2mを超えるような巨大なサイズであるためか、他の魚との混泳もできている。具体的な魚種はオイカワ、カワムツ、ムギツク、ヒガイなど。

オオニベ

九州の沖合の水槽における、意外な見どころがオオニベ。まあ、九州の、とくに宮崎方面ではおなじみの巨大魚です。同じ水槽にはスズキもはいっており、スズキがオオニベと付随するシーンもありました。やはりこの2種はよく似ております。動脈さん曰く、「宮崎」特集で、大淀川の巨大魚であるアカメと一緒に飼育されていたものとのこと。日本産のニベ科の魚を水族館で見たのはこれが初めてだったりする。

ヨスジフエダイとベンガルフエダイ

ベンガルフエダイとヨスジフエダイ、そして写真には写っていないものの、ロクセンフエダイが仲良く群れている、九州沖合の海水槽に大興奮。九州沖合の海水槽でも、最後のほうのサンゴ礁水槽においても、3種の姿を見ることができた。

ウメイロモドキ

ウメイロモドキ。この水槽にはユメウメイロもいて比較は容易。タカサゴ科の魚はほかにもクマササハナムロ、タカサゴ、ニセタカサゴ、ササムロと合計6種も泳いでいた。タカサゴ科同定ゲームなんていうのも楽しめそうである。ただこの水槽ではメガネモチノウオやタマカイといった、タカサゴの仲間にとって脅威となる捕食者の姿もちらほらとみられるので、早めに見に行った方がいいのかも?

サザナミトサカハギ

サザナミトサカハギさん。魚名板では「テングハギモドキ」と書かれていたもの。この水槽にはナンヨウハギもいたのですがHLLEがひどすぎて涙。遊泳性が強いため家庭の水槽では飼えないニザダイの仲間も、しっかり飼育可能。

ミナベヒメジ

ミナベヒメジ。オジサンとホウライヒメジとアカヒメジを除くヒメジ科魚類はマイナーだがそういうのを展示してくれるのがありがたい。しかも複数個体入っている。ぎゃくにオジサンは一切入っていなかった。オジサンについては萩沖など山口県日本海沿岸でも確認されている(証拠標本および画像に基づく山口県日本海産魚類目録)とのことで、玄界灘水槽にオジサンが入る日も近いかもしれない。なお、水槽内ではほかにもアカヒメジ、ホウライヒメジの姿が見られた。

ゴボウウツボ

珍しいゴボウウツボ(とされる)。同定ポイントがうまく見れなかったので暫定。やっぱり九州水槽はすばらしすぎます。閉館間際に大人二人でキャッキャッとゴボウウツボを撮影している様子はとても面白かったと思います。

そんなこんなであっという間の閉館時間。最後にゴンドウクジラのぬいぐるみがほしかったのですが結局大荷物で断念しました。その後は博多駅まで移動し、動脈さんとバリカタラーメンを食べてホテルにチェックイン。ありがとうございました。写真は帰ってきたら載せます。

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いおワールド かごしま水族館2022

2022年05月06日 22時36分13秒 | 水族館・博物館

今年の連休は喜界島へ遊びに行くことになった。

昼過ぎに鹿児島中央に到着。チャーシュー麺を食べたりして、北ふ頭へ出向き「あらら」さんと合流後、いおワールドかごしま水族館へ。北ふ頭のところにあるので喜界島へ行くときは必ず立ち寄る水族館である。喜界島へ行くのは4回目、ということで、かごしま水族館も・・・と思いきやプライベートでの訪問もあるため通算6回目となるのであった。以前の訪問もこのぶろぐで紹介したと思う。その時の記事は過去ログで調べてみてください。

最初の水槽は大水槽。ジンベエザメや各種サバ・アジ類、マダラトビエイなどが遊泳している。この水槽では従来はトンガリサカタザメとされていたが2020年新種記載されたモノノケトンガリサカタザメという魚がいるはずなのだが、私が見たときは残念ながらその姿を拝むことはできなかった。どこか隅っこに隠れていたのかもしれない。魚はカライワシやマグロ属。マグロ属は種はわからないがクロマグロとキハダがいた。ほか明らかに不健康そうなメタボマサバも。ジンベエザメと一緒にブリモドキが飼育されているというのもポイント高し。

かごしま水族館はジンベエザメなどの大物もたしかにいるが、小物も充実している。特にテンジクダイ科魚類の充実ぶりが素晴らしい。写真はユカタイシモチであるが、目立たない色彩のためか飼育している水族館は多くない。

こちらはコンゴウテンジクダイか、アオスジテンジクダイ。テンジクダイ科は一見して見分けが難しい魚も多いが、本種は尾柄の模様の様子からアオスジテンジクダイではないかと思うのだがどうだろうか。九州沿岸ではコンゴウテンジクダイが多いような印象を受ける。このようなマイナー魚の展示もうれしい。一方以前展示されていたスミツキアトヒキテンジクダイはいなくなっていた。学名に「kagoshima」の文字が入る魚なのだが。また展示してほしい魚である。

ほか写真撮影はしていないが、イトヒキテンジクダイ、サンギルイシモチ、ミヤコイシモチ、クロホシイシモチなど。いずれもサンゴ礁域や、アマモ場、かごしまの海水槽など、本来の生息環境を再現した水槽で飼育されているのがうれしい。

センネンダイ。鹿児島の田中水産 社長 田中積さんによれば、このところえらく高くなってしまった魚、とおっしゃっていた。確かに色がきれいで高くなりそうではある。この水槽のメンバーも素晴らしい。クロホシフエダイ、ヨコスジフエダイ、ヨスジフエダイがいたが、ヨスジフエダイと思っていた魚の腹には線がないし、色彩も若干違うよう。ベンガルフエダイであった。写真は撮り忘れで、ちょっとばかり悔しい。

アマモ場水槽のホウボウ。アマモ場水槽にホウボウ?と思われるかもしれないが、アマモがはえるような浅い場所でも見ることができる。ただしこのような浅瀬で見られるのは小さいうちだけで、成長するとやや深場の魚となる。ほかにクロサギ、シロギス、キュウセン、ダルマガレイなど。この手の水槽はどうしても地味になりがちだが、かごしま水族館では地味な水槽であっても、いろいろな種類を見せてくれるのがうれしい。

クラゲ水族館が「あたる」などした影響からか、最近あちこちの水族館でよく見られるのがクラゲ。シーネットルと呼ばれるアメリカ近海の大型クラゲの一種のように思える。このような種は専用の供給者がいるから安定して入手できるらしい。タコクラゲなどよりも寿命も長いらしく、長い期間展示できるようだ。

前日は強い雨が降っていたが、当日は雲があるものの、概ね良い天気。水族館を出た後は港のそばでマクドナルドを購入し食べた。ベーコンポテトパイは久しぶりに食べたような気がする。さすがにアミュプラザでラーメンを食べておなか一杯だったのでハンバーガーの類は一切口にすることはなかった。

船は17時30分に出港。興奮していたのだが、疲れがまわり、就寝。

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しものせき水族館(2)

2012年10月11日 22時16分22秒 | 水族館・博物館

前の記事では一般の魚好きの観点で記事を書いていましたが、今回はアクアリストの観点で「しものせき水族館」の記事を書きたいと思います。前回の記事を見てからどうぞ...。

 
 
古代魚シーラカンス。硬骨魚類の中でも、私たちが良く知っている魚・・・たとえば、サンマ、マダイ、マハタ、クサフグ、前回のギンイソイワシなどの含まれる条鰭綱ではなく、肉鰭綱に分類されています。長いこと、大きく姿を変えずに生きている、まさに「生きた化石」です。

 

 
変わった形状の水槽の中には、汽水のフグがいました。以前名古屋の観賞魚店にごくたまに入荷していたフグではないかと思われます。学名などは不明。ルックスは海産のトラフグ属の魚ににていまして、体側の背部にある白色斑がとてもきれいなフグです。
 
 
これも結構珍しいミゾレフグの黄色個体。最近一部の観賞魚店に入っていましたが、普通のミゾレフグよりもずっと高価です。まあ、珍しいものなので、仕方がないでしょう。分布域はインド・太平洋に広く分布し、キングエンゼルや、ブルースポットジョーフィッシュが見られるような、東太平洋の海にも見られるそうです。
 
この水槽にはフグ目以外の魚も1種。ベラ科のホンソメワケベラがいます。フグの仲間には寄生虫が多くつくのですが、ある程度の対処にはなるのでしょうか。フグの仲間やホンソメワケベラの仲間はほかの魚に比べると白点病にかかりやすいようです。しかしこの水槽のように大きく安定した水質が維持できる水槽ならば、ホンソメワケベラとミゾレフグのコンビネーションも組めるのですね・・・
 
こちらのフグはアラレフグです。眼の模様が他のフグとは異なっています。かなり大型になるフグのようで、この水槽に入っているほかのフグ(モヨウフグやネズミフグなど)も同じようなサイズでした。アラレフグなんて、どこで採集するんでしょう。とてもうらやましいものですね。
 
 
こちらは下関近海の海藻の展示です。海藻の飼育はかなり難しいのですが、この水槽の様子はある程度のヒントになるかもしれません。この水槽の中の海藻たちは、水流でかなりたなびいていました。ウミタナゴ類などの魚が状態よく飼育されており、この水槽の水温も低いんだと思われます。
 
 
サンゴ水槽。ニホンアワサンゴというサンゴです。結構きれいです。山口県の群体の保全も行われ、このような飼育によっての維持活動なども行われています。
 
 
こちらは陰日性のサンゴの水槽。キサンゴやハナタテサンゴなどでしょうか。
 
キッカサンゴやシコロサンゴと思われるサンゴ。手前にはトサカの仲間のソフトコーラルも見えます。
 
 
スズメダイ科ダンダラスズメダイ属のモナーチダムゼル。スズメダイの仲間は魚混泳水槽に入れると喧嘩をすることが多いので、単独での飼育になります。小さいサンゴ水槽に、パウダー砂というのは、あまりすすめにくいかもしれません。この個体は、この大型のサンゴ礁魚水槽で、砂をかなり舞い上がらせていました。
 
まわりを泳ぐのは温和なテンジクダイ科のイトヒキテンジクダイ。小さな水槽で飼うとかなり臆病ですが、大型水槽で飼育するならば、大型スズメダイとも大丈夫なのか、と驚かされます。
 
 
テラリウム水槽にあったミズゴケ。これはとてもきれいです。完成度もかなり高かったです。この水槽には蓋がなかったのですが、オイカワなどはよく飛び出さないですね・・・
 
 
資金の問題さえ解決すれば、このようなはめ込み式水槽を置いてみたいという人も多いでしょう。なぜか魚がとてもよい色に見えます。レイアウトについても、とても良い感じになっています。魚は南米にこだわり、カラシン科の魚や、ディスカスなどが入っていました。
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