魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

新しい魚

2012年11月29日 22時40分17秒 | 魚介類飼育(海水)

我が家の水槽、前回はハナハゼ近縁種をご紹介したばかりですが、また新しい子を迎え入れました。ハゼ科コバンハゼ属の1種です。

緑黄色の体に赤い斑点や帯があるコバンハゼ属の魚は何種かいるようで、魚類検索を見た感じではベニサシコバンハゼGobiodon histrio (Valenciennes,1837)が近そうでした。ただしこの種類は鰓孔上角に黒色点があるそうで、それがないこの個体は別種かもしれません。日本ではそこそこ知られるアカテンコバンハゼも学名がまだ決定していないなど、このあたりは分類学的な研究がさらに必要で、現在鈴木寿之氏らにより、分類学的な検討がなされているそうです。

体長は約3cmくらい、体はずんぐりしています。この仲間はレモンゴビーなどと比べてやや小型の仲間のようです。

顔が非常に派手です。家族からは「ベラみたい」という話もありました。

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カンモンハタ

2012年11月28日 15時02分12秒 | 魚紹介

本日の夕ご飯の予定はハタ科の小型種カンモンハタ。通称「いしみーばい」

カンモンハタの体側には暗色斑があり、一見オオモンハタなどにも見えますが、尾鰭の後縁が丸くなるので区別できます。また、背鰭基底には大きな暗色斑はなく、その点でほかの尾鰭が丸いハタの仲間と区別することができます。

カンモンハタはほかの小ぶりのハタとあわせて「いしみーばい」という名前でよく販売されています。ほかにはアカハタが「はんごーみーばい」大きくなる黒っぽいハタが「あーらみーばい」という名前で売られているほかは多くの種が「みーばい」として売られていることが多いですが実際にはもっと分けられているようです。

日本では沖縄に多いですが紀伊半島や四国などでも幼魚は獲れています。喜界島などでは九州以北の釣り人がカサゴやアイナメ、あるいはキジハタを釣るようなタックルで釣るそうです。で、この個体もカサゴのようにから揚げにして、と家の人にオーダーしましたところ、「フィッシュアンドチップスのフィッシュ」のようになって出てきました・・・

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2匹の「くちなじ」

2012年11月27日 21時29分57秒 | 魚紹介
 
「くちなじ」というのは、フエフキダイ科・フエフキダイ属の魚、とくにイソフエフキLethrinus atkinsoni Seale,1909をさす沖縄の地方名なのですが、最近ではよく似たほかのフエフキダイとあわせて「くちなじ」と言っている様に思います。
 
2匹の魚はとてもよく似てるのですが、それぞれ別の種類の魚です。
 
 
こちらがイソフエフキLethrinus atkinsoni Seale,1909。フエフキダイ属の魚で、胸鰭や唇が赤く、吻があまり伸びておらず、尾鰭が黄色っぽいなどの特徴があります。生きているときには、体に白色斑があったりするようですが、死後は不明瞭です。
 
体側には汚れた黄色の縦帯がありますが、あまり目立つものではない感じです。
 
 
イソフエフキは吻があまりとがらず、丸みを帯びています。上唇が赤くて綺麗です。頭部には目立ちませんが青白い小斑が見られます。
 
 
 
こちらはタテシマフエフキLethrinus obsoletus (Forsskål,1775)。同じくフエフキダイ属の魚です。吻はややとがった感じ、尾鰭は鮮やかな赤色、上唇の赤色は薄い、橙色の胸鰭、腹部に橙色帯があるなど特徴的な種類。
 
 
頭部はとがっていて、フエフキダイらしいルックスの魚。唇は目立った赤色ではありません
 
 
体側の橙色の縦帯が目立ちます。イソフエフキと同じく、生きているときには白っぽい斑紋が出たりすることがありますが、死後はめだちません。
 
 
2種ともに胸鰭をめくるとこのような鱗があります。この鱗は、フエフキダイの仲間の同定では非常に重要なポイントとなります。この2種のほか、ハマフエフキやアマクチビなどは鱗がありますが、フエフキダイやシモフリフエフキ、ホオアカクチビなどではほとんど見られません。
 
肉は綺麗な白身。手前がタテシマフエフキ、奥がイソフエフキでした。これをしゃぶしゃぶにしていただきました。両方の種ともに甘みがあり美味でしたが、個人的にはイソフエフキのほうが美味しく感じました。
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最近の水槽

2012年11月26日 21時08分13秒 | 魚介類飼育(海水)

 
最近の90cm水槽の様子をご紹介いたします。
 
水槽の様子はおおむね問題なかったのですが、最近になって長いひげ状のこけが発生してしまい、そのこけがはえたサンゴ岩を水槽から出しまして現在乾燥中。これにともないレイアウトも若干変更しました。
 
 
水槽に入れてからなかなかよい写真を撮影させてくれなかったカエルウオIstiblennius enosimae (Jordan and Snyder,1902)ですが、ようやく撮影することができました。この水槽にはイソギンポの仲間が多く、カエルウオが2匹、ヤエヤマギンポSalarias fasciatus (Bloch,1786) が1匹、イソギンポParablennius yatabei (Jordan and Snyder,1900)が1匹います。クモギンポはセンカエルウオと一緒に別の水槽に入れています。
 
 
水槽の左側。エアレーションの装置が目立ってしまっています。そこには本来大きなサンゴ岩がありましたが、今回乾燥させるために水槽から出してしまいました。上のほうに見える緑色の大きなサンゴはウミバラの仲間で、最近導入しました。
 
写真に写っているキンセンイシモチドット型Apogon cf properuptus (Whitley,1964) dotted typeも、採集してきたころより、かなり大きくなりました。
 
サンゴは多くの種ではあまり問題なさそうなのですが、アワサンゴが前に比べるとあまり長く伸びなくなってきました。
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ナンヨウサヨリ

2012年11月24日 22時03分13秒 | 魚紹介
 
 
今月の22日に、三重県からお魚が届きました。そして、昨日も沖縄からお魚が届きました。ありがとうございます。
 
この魚は三重県の方から届きましたナンヨウサヨリHemiramphus lutkei Valenciennes,1846です。普通のサヨリとはやや違って見えます。体ががっちりした感じですね。
 

 
日本にはナンヨウサヨリを含め、9種類のサヨリ科魚類が分布しています。属は4属からなり、サヨリやマルサヨリなど5種の日本産サヨリ科魚類をふくむサヨリ属が最も多く、ついで本種をふくむホシザヨリ属が2種、あとは1属1種のものがひとつずつです。
 
ホシザヨリ属はの魚は吻背面には鱗がないことでサヨリ属の魚と区別することができます。吻というのは頭部のうち、眼の前方、上顎前端まで、ということですから、サヨリの仲間の場合これは非常に短いのです。
 
日本産ホシザヨリ属の魚は本種とホシザヨリの2種のみ。ホシザヨリはその名の通り、体側に暗色斑があります。本種もホシザヨリも、熱帯域に多いのですが、相模湾以南の温帯域にも分布しています。
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