魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

オグロクロユリハゼ

2012年06月29日 20時29分09秒 | 魚介類飼育(海水)

前回飼育の記事は「サツキハゼ」でしたが、今回は同じクロユリハゼ科のオグロクロユリハゼです。

クロユリハゼ科の魚のうち、このクロユリハゼ属の魚は鮮やかな青の体色をしたものが多く、青い観賞魚の中では珍しく温和な魚です。

温和な魚ではありますが、臆病な魚です。普通は数匹の群れで行動します。

同じクロユリハゼの仲間でも、アケボノハゼなどは同種同士、同属同士では争うのです。オグロクロユリハゼと、ほかの同属魚類との相性は不明ですが、今度試してみたいところです。

カクレクマノミとオグロクロユリハゼの混泳です。クマノミの仲間には混泳できるものもいますがハマクマノミの大型のものなどはやばいでしょう。本種の場合、飛び出す事故があったり、あるいは隠れたままになって死ぬケースがあるとおもわれます。

今から京都の方へお出かけします。では~

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フィリピン魚68.ヒメキンチャクフグ

2012年06月28日 19時53分50秒 | 魚紹介

 

今日のフィリピン魚はフグ科のヒメキンチャクフグCanthigaster compressa (Procé)です。

ヒメキンチャクフグは、フグ科キタマクラ属の魚です。キタマクラ属の魚の体は側偏し、側線をもたないとされます。フグの仲間ですから口が小さく、付着生物などをついばむのに適しています。

 

ヒメキンチャクフグは頭部の口角に横帯がないこと、背鰭基部の黒色斑、尾鰭には波状斑を有する、体側には大きな白色斑が並んでいないなどの特徴があります。

基本的にサンゴ礁の浅い海にすむ魚です。西部太平洋に生息し、日本では琉球列島から知られています。

キタマクラの仲間はフィリピンに13種類ほど生息しています。日本にも一部の種を除きフィリピンのものと同じものが生息しています。そのうちの一部の種類は、観賞魚として日本にも輸入されています。

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フィリピン魚67.フチドリカワハギ

2012年06月27日 11時09分09秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚は、カワハギ科のフチドリカワハギAcreichthys tomentosus (Linnaeus)です。

フチドリカワハギはインド・西部太平洋域の浅海に生息するカワハギの仲間です。主として浅海の砂底や藻場に見られるもので、日本国内でも琉球列島に分布します。

第1背鰭棘はほかのカワハギ同様、ぴんと立っています。その棘にはさらに小棘があります。ここには皮弁がなく、ヒゲハギ属の種類と区別できます。第1背鰭棘の位置は、トゲカワハギよりもやや後ろです。

尾鰭の模様は黒色斑で、帯もでています。雄の尾柄部には小さな小棘が帯状にあります。この尾鰭の模様は、この属の3種を同定するのに重要なポイントとなります

●そのほかのフチドリカワハギ属魚類

現在のところ3種が有効種とされているようです。3種とも日本やフィリピンを含む西部太平洋で見ることができます。

トゲカワハギAcreichthys hajam (Bleeker)は西部太平洋からインド洋にかけての浅海に生息する種類です。日本でも琉球列島で見ることができます。この個体は石垣島でロープについていたものです。北海道南部から九州の沿岸にすむアミメハギとにたような感じの種。フチドリカワハギににていますが、尾鰭の帯の模様が特徴的です。

スダレカワハギAcreichthys radiatus (Popta)はカワハギの中でも特に小型種。フィリピンのほか、西部太平洋の熱帯域に広く分布し、琉球列島でも確認されています。体側や頭部に横帯があり、頭部のものは放射状になったりします。英名ラジアルレザージャケットもここに由来しているのだと思います。この模様は、ソフトコーラルのウミアザミへの擬態ともされています。

尾鰭の模様は黒色斑で、フチドリカワハギに似ていますが、体側の模様は横帯や放射状のもようがある点が特徴、ただし変異も多いようです。この種類はごくたまに観賞魚としても流通しています。

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サツキハゼの群れ

2012年06月26日 08時56分45秒 | 魚介類飼育(海水)

クロユリハゼ科のサツキハゼParioglossus dotui Tomiyamaです。昨年、三重県で採集して我が家につれてきました。

採集時点では10匹ほどいましたが、他の魚に捕食にあうなどのこともあり、現在は6匹になってしまっています。1個体、えらいやせてしまい背骨が曲がっているのがいて心配しましたが、よく回復しました。この個体と、その後ろの個体は、下の90cm水槽にいたもので、最近上の水槽の群れの中に戻しました。

サツキハゼは自然の海では、汽水域や内湾の漁港のような場所でカキの殻や障害物などに身を寄せています。水槽内でも岩やサンゴなどを入れてやるとよいのです。ただし、あまり入れすぎても鑑賞しにくいです。このように飾りが少ない水槽では、ほかの魚の捕食の対象となってしまうこともあり、難しいものです。ここでは、サツキハゼと一緒に飼育しても、サツキハゼがストレスを受けにくいような魚と一緒に飼育しています。具体的に述べますと、イソハゼや、ベニハゼ、イレズミハゼの仲間です。

これは一番大きな個体。サツキハゼも水槽で産卵することがあります。ただ、仔魚の餌にはプランクトンが必要とされており、仔魚から稚魚に育てるのも難しいです。だれか、この辺で小型海水魚の養殖をやっている方はおりませんかね~

●おまけ

日曜日に「ラパス」さんでLEDライトを購入。強い青の光を放ちます。

オオタバサンゴはLEDで蛍光色に輝きます。この写真ではうまく色が出ていないのですが、実際にはもっときれいです。このサンゴは、餌を与えると元気に育ちます。餌はたまにイワシのミンチや、プランクトンなどを与えています。

このLEDは青が強く、上に写っておりますアケボノハゼNemateleotris decora Randall and Allenは色がかぶってしまっています。朝と夜につけ、ほかの白色球は昼間に点けてます。

ニュースでもご存じかと思われますが、世界で1頭だけ残っていたガラパゴスゾウガメの亜種が絶滅してしまいました。もともと食用にもされていたようで、乱獲などもあったのでしょう。どんな種でもそうなのですが、食べるにせよ、飼育するにせよ、地球からその資源を「いただく」という考えが大切なのだと思います。そして、そのために節度ある捕獲が大事なのです。

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フィリピン魚66.ホクロハゼ

2012年06月25日 11時06分49秒 | 魚紹介

ブログをさぼってしまった・・・

今日のフィリピン魚は、ハゼ科のホクロハゼAcentrogobius caninus (Valenciennes)です。

ホクロハゼという名前の由来は胸鰭基底のやや上あたりに、大きな黒色斑があることからきているのだと思われます。この他、頭部に淡色斑が複数あります。色彩についてはいくつかのバリエーションがあるようです。他の魚関係のデータベースを見ても、尾鰭の色や背鰭の模様など、一見して「別種」と思えるものもいます。

これもおそらくホクロハゼと思われる個体、ただちょっと気になる個体。尾鰭に黒色斑点がないので、別の種類か、それとも雌雄差、個体の差なのでしょうか。下の個体は、上の個体よりもやや大きめの感じでした。10cmは超えていたと思います。

キララハゼ属の魚は日本産で8種前後知られていますが、スジハゼ種群のように、まだ分類学的な再検討が必要で、研究がすすめられているものがあったりします。魚類検索第2版でキララハゼ属の魚とされていましたフタスジノボリハゼは、のちに別属にうつされています。(フタスジノボリハゼ属) 。 これからも面白くなる予感がする仲間たち。

 

●ホクロハゼとツムギハゼYongeichthys criniger (Valenciennes)

ツムギハゼ属の魚もキララハゼ属と近いものと考えられている種類です。それどころか、書籍「日本のハゼ」のなかでは、「体色以外にほとんど明確な形態的特徴の差が認められない」とあります。ツムギハゼは河川の河口域にいたり、内湾にいたりしますが、ホクロハゼもどうやら似たような環境に生息しているようです。

ツムギハゼは「毒のあるハゼ」として有名なのです。スジハゼなどのキララハゼの仲間については毒のことが触れられていませんが、どうやらホクロハゼの中にも、テトロドトキシンなどの毒をもつ個体があるとされています。

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